街は再会フラグで溢れている
お立ち寄りくださった皆様、ありがとうございます!!
ブックマークをくださった皆様、何度も読み返してくださっている皆様、
本っっっ当―――に、ありがとうございます!!!
大通りを歩き、並ぶ店を見渡していると、見覚えのある女性がこちらをガン見していた。
…………。
女性は目を見開く。
「ああ~~~!!もしかして……!」
女性はこちら…主に俺を指差した。
「御―――」
しかし次の瞬間――。
パシィン!!
隣にいた年上の女性が、女性の口を塞いだ。
「もうバカ!!静かにして!!」
「~~~!!」
そのままズルズルと引きずられるように小道に消えて行った。
「?」
首を傾げる。誰だったかな………。
「……なんか今、御子様って言いかけてなかったか?」
そう3人に問いかけながら振り返ると、
「……気のせいじゃない?」
ミュロが苦笑いを浮かべてながら答え、その隣でリリーがホッと胸を撫でおろしていた。
「?」
「……(レオニダス様……今、隣の女性が口を防がなかったら……)」
「……(……まったくレオニダスは……)」
??
「さ、先に進みましょう」
シレっと先を促すレオだったが―――
「……ふふふ」
!?
「「「 ………… 」」」
いきなり薄ら笑いを浮かべたレオに、「なんだこいつ」という顔を向けるリリーに、面白いものを見つけた子供みたいな笑いを浮かべるミュロ。
「………ああ!いまだに迷ってしましますね!しかしそれ以上に心躍ります!御子様を家族……兄としてお呼びする時が来るとは…っ!!兄上様!?ラニスお兄様!?ラニー様!?ニース様!?メラお兄様!?それとも―――」
「「「 ………… 」」」
生温かい目で見つめる3人。
「子供の僕よりはしゃいでるw」
「……まあ、うん……実際は一番年下だからな」
…………キリが無さそうなので放っておいて先を進むことにする(塩対応)。
俺達は再び歩き出した。……当然、レオはいつの間にか俺の隣を当たり前のように歩いていた。…………。
―――北アゴラ。
神殿から見下ろした街並みは壮観だったが、実際に歩くとまた違う。
本を抱えた学生。
絵具や紙を買い込む芸術家たち。
路上で演奏する楽師。
詩を詠む…………
「…………」
放送禁止衛兵ポエマー………!
「…………!」
「!!」
マズイ!バレたらまた大声で放送禁止用語を詠い出すかもしれない!
「…………」
「……みんな、早くこの場を離れるぞ(小声)」
足早に去ろうとした時、
スタスタスタ
「!」
物凄い勢いの強歩でこちらへ向かって来る。
走ってはいない。
走ってはいないのだが、
何故か走って来られるより怖かった。
「御―――!」
寸ででレオが放送禁止衛兵ポエマーの口に飴のような何かを投げ入れた。凄い素早さとコントロールだ。この距離で、バタ〇さんにも負けない命中力だ。
「!!…ガッ、ハッ、ヒュー……ヒュー……!」
喉の奥に詰まらせたのだろう、かなり苦しそうだ。鬼かな。
「レオ……」
「ご安心ください。私もそこまで鬼じゃありません」
レオが放送禁止衛兵ポエマーに近づく。
「どうしました?見知らぬ詩人の方。何か喉に詰まったのですか?では、私が取ってあげましょう………御子様はお忍びだ。変装とマントで察しろ。むしろ人前に出る訳無いだろう。人前に出たらどうなるかくらい理解しろ。次は無い…ボソッ」
「!ヒュッ……!」
レオが何かを呟いた後、背部叩打法の様に、左右の肩甲骨の真ん中あたりを、強く叩きつけた。
バンッッッ!!
「!!…………ゴホオッ!ゴホッゴホッ!ゴホオッ!……ハア…ヒュー……ハア……ヒュー……」
詰まり物は取れたようだが、だいぶ苦しかったのだろう。顔が涙と鼻水で溢れかえっていた。鬼じゃないと言っていたんだがな…………。あれはトラウマになったんじゃないか?少し同情する。
「さ、行きましょう」
「待っ、お待ちください!」
「…………」
レオがスッと目を向ける。「ヒッ」と体が跳ね上がり、怯む放送禁止衛兵ポエマーだったが、それでも胸元の襟飾りをギュッと握りしめ、意を決して、言葉を選んで伝えて来た。
「……わ、私達は、貴方様に言われてから……本当に猛勉強してるんです!」
「……そうか」
―――正直、少し驚いた。
あの、自作自演の放送禁止用語込みの詩を詠って、自分に酔いしれているだけだった人物が、
怖い思いをさせられたばかりのレオに視線を向けられても、怯える自分を必死に震え立たせ、勇気を振り絞って伝えてきた。その姿に少し、感動したし、別人のような変わりように感心した。これだけ変われたのなら――
「……これからはもっと、ずっと良くなっていくだろう。頑張ってくれ」
「!!! 後でまた、私の詩をお聞きください!アドレの詩も!」
「誰だ?」
「貴方様に、『愛を知りもしないのに愛を語るな』と言われたものです!」
……ああ。詩の中身ペラペラポエマー……。
「アドレは愛を知りました。……貴方様の言葉によって」
……ん?
「アドレは―――」
「では二人揃って、これからも頑張って精進してくれ。じゃあ。……行くぞ。」
「はい」
「ああ~……まだ―――」
「…………」
「ヒッ」
何だかこれ以上は聞かない方が良いような気がしたので、とっとと退散した。
退散した先に、手帳が並んでいる店を見つけた。
「…………手帳か」
あれば便利かな?手帳を買うならペンやインクも買わないとだよな。
しかし、今は文無しだからな……。場所は覚えておこう。
歩みを進めていくと、施設のような建物が増え始め、ミュロが歴史館や資料館など、施設の説明をしてくれた。
その途中で、見覚えのある女性がこちらをガン見していた。
…………。
女性は目を見開く。
「ああ~~~!!」
女性はこちら…主に俺を指差した。
「御―――」
しかし次の瞬間――。
パシィン!!
隣にいた少し年上の女性が、女性の口を塞いだ。
「アンタ馬鹿!!学習しなさい!!」
「~~~!!」
そのままズルズルと引きずられるように小道に消えて行った。
「…………デジャブかな。この北エリア区は、時空か空間の歪みでもあるのか」
「…………」
「…………」
「…………」
レオはめんどくさそうな表情、リリーは何とも言えない表情、ミュロは……何でちょっとワクワクしてるんだろうか……。
「あちらは図書館です」
「図書館!」
レオが何事も無かったかのように、俺が好きそうな図書館を案内してくれた。
「図書館はやはり、入る時、身分証のような物が必要なのか?貸し出しはしているのか?」
「こちらの図書館は限定での貸し出しですね。主に神殿関係者や貴族達などです」
「なるほど。なら、この神殿の通行証があれば借りれるな?」
「はい」
これは……!今日一番の収穫じゃないか!?これでこの世界の知識や情報がかなり手に入るな!文字は読めるだろうか?……いけないいけない、ミュロよりもワクワクしてしまうところだった。
「……とりあえず、今は先を進もう」
「……はい、ふふっ」
「……はい!」
「……うん!ラニスお兄ちゃんw」
……みんなが温かいまなざしで俺を見ているのは気のせいだろうか……。気のせいということにしておこう。
通りの先に、噴水のような物が見えて来た。
「この道の先は、中央エリアに繋がっていて、あの噴水が見える所がそうだよ~」
「日によっては、他国の品を扱った露店や屋台が出ております」
「なるほど。他国産……。少し興味あるな」
中央エリアに入る。
その瞬間―――。
カラ~ンコ~ン… カラ~ンコ~ン…
中央広場に響く鐘の音。
愛の神エイローシス像を中心に噴き上がる噴水。
「街に来てまでアイツの顔を見なくちゃいけないのか……」
ウンザリしていると、見覚えのある女性がこちらをガン見していた。
…………。
女性は目を見開く。
「ああ~~~!!」
女性はこちら…主に俺を指差した。
「御―――」
パシィン!!
…………この街は怪奇現象が起こる街なのか?そしてこのデジャブ感………。
はっきり思い出した。
「…………はあ、あの時の女性か……」
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