御子様の微笑の破壊力
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本っっっ当―――に、ありがとうございます!!!
―――コンコン
「御子様~!ミュロです、戻りました~!入ってもいいですか~??」
返事を待つミュロ。しかし、返事の代わりに―――
ガチャ
レオが扉を開け―――
「!…いだだだだだ」
アイアンクロー(手加込み)で出迎えた。
「ある事ない事、ほざいていたのはこの子豚か?」
「え、御子様と聖女様がとっても仲が良いって言っ―――」
「とっても仲が良いのは私と御子様であって、他人が入り込む余地などないわこの子豚めっ!」
「予想と似たセリフ言ったあ~~!!ww……!!……痛っっったあああああだだだだだ!」
「ミュロを離しなさい犬畜生!……ミュロが、わ、私と御子様を…ほ、本当の、その、……ぱ……ぱと、ま、まままままま、と思、のも―――」
「何言ってるんですかこの豚は」
「なっ!だいたいあなたは―――!」
「あ、待って!せめて僕を解放してからわーわーして……いだだだだ」
わーわー
「…………」
……なんか、向こうの仕切りで着替えている間に、随分賑やかになったな……。
……ついにミュロも、わーわーの仲間入りを果たしたか……。今までは楽しそうに傍観しているだけだったが、今は一員になれた様だ。オメデトウヨカッタナ。
「! 御子様~~~!!」
「!!」
「!」
俺のことを見つけたミュロが、二人のスキを突いて、俺の元に飛び込んで来た。
「御子様、レオニダス様から僕を助けて~!幼児にアイアンクロー仕掛けてくるんだよ~~~。手加減してくれてるけど、痛さはしっかり出すんだよ~~~」
……レオらしい……。そして、しがみ付きながら、ショタっ子の見た目を最大限利用して、ウルウルお目目の上目遣いで懸命に訴えるミュロも、抜け目なくてミュロらしい。レオも泣くほど痛くはしていないだろうからな。
「お帰りミュロ、対応に行ってくれてありがとう」
よしよしと、ミュロの頭を撫で、しがみ付いているので抱っこしてやる。
「!」
実際は俺達より年上だろうが、本人が幼体であることを最大限フル活用して(なんなら楽しんで)いるようなので、俺もそれに合わせることにした。
抱っこしていればアイアンクローされる事もないだろうし。
「なっ!!子豚の分際で御子様に―――」
「よしよし」
「! ~~~♡」
「……(御子様相手だとチョロw)」
ミュロを抱っこしながら、反対の手でレオの頭も撫でてやっていると、
リリーも仲間に入りたそうにこちらを見ていたので、手招きして、よしよしと頭を撫でてやる。
「……(赤面)」
「……(聖女様良かったね~w)。……御子様も、よしよし」
「!……フッ、ありがとう、ミュロ」
―――「「「 !!! 」」」
なんかアットホームみたいだな、なんて思っていたら―――
「御子様尊おおお~~~!!!」
ブシャアアアアアアア
「!!?」
レオは鼻血を噴きながら、天を仰ぎ倒れていく。
「…………」
リリーは、何故か顔を赤くしながらフリーズしている。
「……破壊力凄っ ボソッ」
ミュロは、くりくりお目目を、更にまん丸くして、驚いたように何かボソボソ言っている。
「御子様の………初めての微笑………ふふっ、御子様の、初めて、頂きました……ふふふっ……これは世界一尊い絵画に……作成―――」
レオは、ぼたぼた垂れる鼻血をハンカチで抑えながら、薄ら笑いを浮かべて何かブツブツ言い始めた。(引き)
そして、高速で何かをし始めた。高速すぎて見えない。時折血滴が飛んで来るので、大人しく安静にしていてほしい。
というか、何だ?どうしたんだみんな……?
―――蓮が不思議そうに周りを観察していると
―――『御子様ーーー!』
『御子様ご無事ですかー!?』
大勢が駆けつけて来る気配。
コンコン
「御子様、無事かい!?襲撃の知らせを受けたのだが、とりあえず入っても?」
神官長達、来てくれたのか。
「どうぞ」
ガチャッ
「御―――………!?」
血痕が飛び散っている床。鼻血を垂れ流しながら、やり切った戦士のような顔で、床に仰向けに倒れ、悦に浸っているレオと、いまだに赤面でフリーズしているリリー。
その二人と部屋の惨状と、神官長の様子を、なんとも言えない顔で笑いながら、俺に抱っこされてるミュロと、抱っこしながら状況をつかめず、とりあえず静観している俺。
「…………」
神官長が、『御子様、今度は何したの?』というような視線を向けて来る。
「……俺は何もしていない。こっちが状況を教えてほしいくらいだ……」
まったく、心外である。
「…………」
神官長がミュロに、『御子様、今度は何したの?』というような視線を向ける。
ミュロは、抱っこから降りて、てくてくてくと神官長の元へ歩いて行き、何かを耳元で密告している。
「…………」
神官長が、一瞬驚いた顔をした後、『御子様………』というような視線を俺に向ける。いや、だから知らないって。心外なん―――
「私も生で見たかったよ!!!!!」
「!?」
「まあ、それはさておき―――」
なんなんだ一体……。
「迷宮で亡くなった方達の浄化を行う、神官達を送る手筈が整ったので、迷宮内の地図などの情報を、共有させてほしくてね―――」
「あ!御子様の指示で、筋肉ダルマのおじさんを、迷宮に厄介払……神官の人達の護衛として、先に行かせてあるよ~!」
ミュロの言葉に、神官長が一瞬驚いた顔をした後、『御子様………』というような視線を俺に向けてきた。
「……それについては、神官の人達に押し付けてしまったみたいで申し訳ない」
「いや、騒動のことは聞いている。きっとそれが最善だったのだろう。不法侵入させてしまったのはこちらの不手際と実力不足だ。申し訳なかった。御子様達全員に怪我が無くて良かった」
神官長が頭を下げる。
「いや、神官長や神官の人達は何も悪くない。むしろ、神官のみんなは俺を護ろうとしてくれた。後で改めて感謝を伝えたい」
「………みんなが御子様を慕うわけだな」
そして、神官長は、赤面してフリーズしているリリーを見た。
「うちの愛娘のことも、こんなにしてしまって……。責任、取ってくださいよ御子様」
「!?」
「それについては必要ありません!!」
ようやくレオが復活して来た。
今後の勉強のために、ご意見や感想、評価やレビューを頂けると大変助かります!
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