新たなフラグの回避と始まり
お立ち寄りくださった皆様、ありがとうございます!!
ブックマークをくださった皆様、何度も読み返してくださっている皆様、
本っっっ当―――に、ありがとうございます!!!
「レオ、もう鼻血は大丈夫か?」
「はい!御子様!!」
「なら、お前の鼻血で汚れた部分、後で掃除するの手伝ってくれ」
「一部、私の痕として残しておいてもよろしいですか!?」
「…ハッ!犬畜生の鼻血……血!」
「よろしくない。隅々まで徹底的に綺麗にし―――」
「犬畜生の好きにはさせません!!」
パアアアアアアア
「!」
リリーも復活したようだ。部屋が綺麗になった。俗に言う、浄化の魔法とかクリーン魔法とかの類だろうか?
「血の結界や《《媒介》》は1番強力だからな」
「!?」
神官長の言葉に驚き、レオを見る。
「心外です。御子様をお護りすること以外には使いません」
お護りカテゴリと称しての何かには使うのか。
―――後で知る。リリーが即座にレオの血を浄化した理由も、神官長が『媒介』と言っていた意味も……、高エネルギーが溶け込んでいる血と血が混ざりあった時に起こる現象のことも……―――
「ただ、私の一部と御子様が、同じ部屋で御子様の尊い寛ぎタイムを一緒に過ごすという至福の―――」
「御子様と御子様のお部屋が犬畜生の血で穢れてしまっ―――」
「メス豚聖女様の存在自体が御子様が穢れて―――」
わーわー
「そうそう、ミュロくん、みんなが君に感謝していたよ。ありがとう」
「どういたしまして。お役に立てたのなら良かったです」
「……で、君のその能力と、何かの隠し事は、うちの愛娘が君を保護して連れてきたことと関係あるのかな?」
「!」
そういえば神官長に説明していなかったな。
「聖女様が僕を保護してくれたのは、純粋な優しさと誠意で、僕の能力のことなんかは、まだみんな知らないです」
そう言えばそうだな。まだミュロの事で知らないことの方が多い。
トトト、と、ミュロが再び俺の元に小走りで戻って来た。
「何かの隠し事は……まだ秘密です!……話せるようになったら話します。……それではダメですか??」
俺の後ろに回り込んで、顔だけ覗かせ、おずおずと神官長の様子を伺う。幼体であることを最大限フル活用している。流石ミュロ。
「……分かった。それでいいよ。君を信用しよう」
「ありがとうございます!」
ミュロが俺に抱っこのポーズを取ったので、抱っこしてやると、
「神官長に、僕が実は青年だったとか言ったら、『男(青年)が愛娘の専属傍仕えになるなんて、心配すぎてダメ!他の神官の傍仕えにチェンジ!!』って言いそうだからww」
と、耳打ちしてくる。
「…確かに言いそうだな」
「でしょ?w たから、少しずつ、開示していけるものから明かしていって、徐々に僕を知っていってもらおうかなと思ってね!」
「…ああ、それでいいだろう」
そんなことを、こっそりミュロと話していたら、神官長が言いにくそうに、別の話を切り出した。
「……それで、その、ミュロくんと御子様と、……話をしたいという、医療専属の女性神官が居て……」
「マッド女ですか」
!?
「…………」
否定しないのか……。
「……どうする?」
レオの発言や歯切れの悪い神官長の様子からも、面倒な予感しかしないので、断る一択だ。
「もちろん、お断り一択だ」
「……そう言うと思った」
―――しかし後に、"マッド女神官”の強烈な意思により、強制エンカウントしてしまうのであった。
神官達が去り、神官長も神殿に戻る前に、朝食の有無を確認してくれた。
「御子様、お腹は空いてるかい?」
「……いや、昨日からあまり空いていない」
……おかしいな。毎日朝はしっかり食べていたのだが……。まだ環境の変化に体が慣れないのだろうか?
「冒険者ギルドの方からも、出来れば早いうちに来てほしいと返事が来たよ」
「……なら、今日、行ってみるか。街の様子や市場など、この世界のことも知りたいしな」
「お供します!!!」
「私も―――」
「必要ありません!!メス豚聖女様は豚小屋で子豚と一緒に豚相手に聖書でも読み聞かせ―――」
「犬畜生の方こそ、犬小屋で―――」
わーわー
「………護衛か。本当なら、御子様の専属護衛2名と、専属料理人、専属小姓、その他諸々配置していたんだけどね……レオニダスが『全部自分がやるので必要ない』と、全員勝手に断ってしまったんだ……」
「!?」
神官長から新事実を聞かされる。
「まあ、確かにレオニダスはいろいろ規格外だから、全部卒なく熟せるんだけど、流石にみんな納得できなくてね……その専門分野で勝負を挑んだんだけど、全員もれなくレオニダスに負かされてしまったからね……」
……しれっと俺の隣で話を聞き流している、うちの専属従者が優秀過ぎる件。
「……冒険者ギルドや市場を見て回るのに、この格好でも大丈夫か?」
「御子様は何を着てもお似合いですが、もう少し目立たない平民服を着て、マントでお顔を隠した方が良いかもしれません。そして、既に手配済みです!」
……うちの専属従者が優秀過ぎる件。
「レオとリリーとミュロは、朝食は食べたのか?」
「いえ、まだ食べなくても大丈夫です」
「ネクタルだけで大丈夫だよ~!」
「そうか。じゃあ、迷宮の情報共有が終わって、みんなの支度が出来次第、街に向かうか」
こうして、みんなで街に行くことになったのだった。
―――街。
そう、それは、新たな出会い(恋愛フラグ)と、予期せぬ再会(恋愛フラグ)が待ち受ける場所であった。
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