自称ライバル☆ナルシスト神官登場!&新たなフラグの始まり
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本っっっ当―――に、ありがとうございます!!!
「やあ!御子様が帰って来たと聞いたのだが、君の事かい?」
?
声のした方を向くと、入り口から声高々と、ポーズを決めている神官が居た。
顔はエイローシス並みの美形だ。
白い花を一輪、こちらに向けている。
しかもその神官は、他の神官達と違って、裾や袖が無駄にヒラヒラしていた。
「僕は…花も…恥じらう~♫」
くるり。
くるり。
ひらり…
身振り手振り大きく動かし、くるくる回ったり、フラリ、ヒラリと踊り?ながらこちらに向かってくる。
歌詞?や、顔の表情からも、かなり自分に心酔しているようだ。
「皆んなの…ナルシッソス〜〜〜♫」
……面倒な気配と予感しかしない。
「めんど〜なの来たっすね(笑)」
「……ハァ…」
身内関係者がもう面倒だと言ってしまっている……。
やはり面倒なのか……。
サトゥールの一声に、額を抑え、ため息をつくシィーウェル。
「つまり〜……♫」
クルクルクルクル……
回る回る。
無意味に。
しかも高速で。
「僕のライバル☆(美ㇱッ☆)!」
ビシッと俺に指を差し、ポーズを決める。
「…………。」
……勝手に何かのライバルに認定されてしまった。
「ハッ、御子様のライバルなどと、身の程知らずも甚だしい。花すらもお前の事など、見てはいないというのに」
レオが、俺の取り皿に料理をせっせせっせと乗せながら、自称ライバル神官を嘲笑する。
……レオ、俺はそんなに食べられない。……ミュロも少しくらいなら食べるだろうか?
リリーも負けじと対抗しているが、レオの仕分けする手が早過ぎるのと、その早すぎる仕分けで、リリーが用意した皿は、セロリ、パセリ、ミント、レモンなどの飾り食材のみに変えられていく。
「……やあ!僕の(元)ライバル☆レオニダス!申し訳ないけれど、僕はもう、君の高みを超えて、更なる高み、次のステージに―――」
自称ライバル神官が前髪をかき上げながら気取ったように、さもレオを超えたような口ぶりで話しだす。
「レオニダス様の高みを超えたって、レオニダス様にお空(高み)に飛ばされた(超えた)こと言ってんすかね(笑)」
「門前まで飛ばされたお前は、人の事笑えないだろう」
サトゥールとシィーウェルの会話を聞き、そういえば、俺との初対面の時も、レオは襲ってくる群衆を、飛ぶ斬撃一撃で飛ばしていたことを思い出した。
「……サトゥールは何で飛ばされたんだ?」
「みんなの憧れ、噂のレオニダス様が、どんな人なのか気になっちゃって☆」
「しつこく絡んで、『いい加減にしろ』って飛ばされたんですよ」
……レオとサトゥールらしい。容易に想像がつく。
「……くっ、犬畜生……!」
「メス豚聖女様は大人しく厨房で残飯でも漁っててください」
「そのセリフ、そのまま犬畜生にお返しします!この飾り食材も御返しします!御子様はもっとバランスのいい食事に――」
わーわー
ていうか、まだ続いてた!この二人の取り分け皿給仕一騎。
「―――私は最高峰の頂きを目指して―――」
こっちもまだ続いてた!自称ライバル神官の自分語り。
「……まだ続いてたのか……」
「はい、ずっと何言ってんだこの人はって感じでした☆(笑)」
「―――という訳で、今の僕に相応しい宿命のライバル!"愛の御子”!君のことだ!(美ㇱッ☆)」
ビシッと俺に指を差し、ポーズを決める。
「本当はその"愛の御子”も僕がなるはずだったに違いないのだ!だから如何に僕の方が相応しいか、証明しよう!!愛の御子に相応しいのは君か僕か―――」
「御子様推し、挙手」
サトゥールが言いながら手を挙げる。
―――サッ
満場一致。
「何故だ!?」
「……いや、"御子”をやりたいなら変わってほしいくらいなんだが……」
「同情や情けをかける気か!?」
いや、100%純度の気持ちなんだが……。
「御子様以外ありえません!」
「そうですよ!御子様!」
「いや、みんなまだきっと僕のことを知らないだけ……!!ということで、刮目せよ!みんな大好きナルシッソスの栄光を称える歌と舞を!!」
♫『自己賛美のディテュランボス』♫ ~byナルシッソス~
♪ 見よ!この美しき顔を! (前髪ファサッ)
♪ 見よ!この磨き上げた肉体を! (ポーズ☆美ㇱッ☆)
♪ 花は私を模して咲き! (ヒラリ)
♪ 鳥は私を讃えて歌い! (ジャンプ ターン)
「うざっww」
「神官長!始まりました!」
「………放っておけ。言っても聞かん」
「前はあんなんじゃなかったのに」
「あの美貌を笠に着た、傲慢さが招いた結果(女神の呪い)だ」
♪ 朝日は私を照らし! (片膝つき両手は天へ)
♪ 月は私を羨み! (立ち上がり くるり)
♪ 太陽は私に情熱を燃やす! (くるりくるり)
♪ ああ! (クルクルクルクル 高速回転)
♪ 完璧なる~………私!! (ポーズ☆美ㇱッ☆)
「ふう~……、ふふ、どうだ御子様!」
どうだと言われても……。
「すまないが、俺の視界はミュロの後頭部で埋まっている」※膝の上に乗ったまま
「ぶはっwごめんね折角の見せ場ww」
「つまりアンコールをご希望ということだね!?お安い御用さ!なんなら君が見えやすいように、椅子の上で歌おう!!」
ガタンッと椅子を用意する自称ライバル神官。
「前に『神々も羨む私』を歌って、雷に打たれたんすよアイツ(笑)」
「やばっwww」
不敬すぎて神罰下ってた!!!まあ、当然なんだが。この愛の神殿の神官長が神官長なら、神官も神官だな……。というか、良く生きてたな。神の血が半分入っているのだろうか。
そして、自称ライバル神官が椅子の上に乗ろうとした瞬間――
レオが『御子様を煩わせるな』と、乗りあげようとした自称ライバル神官の足元と椅子の間に、
シュッ―――
何かを飛ばした。凄い速い速度で。
ズベッ
ガターンッッ!!
バナナの皮だった。ベタな……。しかし、ベタだが効果は抜群の様だった。
椅子ごとひっくり返った自称ライバル神官。ウチの従者は鬼かな。
「「「 ………… 」」」
―――しーーーん―――
「痛たたた……」
「そっすね、いろんな意味でイタイっすね(笑)そんで、いろんな意味で大丈夫っすか?(笑)」
「ハッ……!今日一でみんなが僕を見てる!!」
「ある意味でw」
「御子様までも僕に釘づけ!!」
「……お前が刮目しろと言ったから見ていたんだが……」
そんな中、七色に輝く尾の長い鳥のような具象体が、神官長の元に飛んで来た。
「「「 !! 」」」
場に緊張が走る。
「……王宮の遣い」
!!
続けざまに、白い鳥のような具象体も、神官長の元に飛んで行く。
「冒険者ギルドの伝書鳩だ。……王宮もギルドも、あの迷宮を御子様が踏破した情報でも入手したのかな」
!!
ミュロの言葉の後に、神官長がこちらを向いた。
「…………御子様」
「…………」
ああ……嫌な予感しかしない……。
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