運命の赤い糸が消えたら、新たなフラグが立った件
お立ち寄りくださった皆様、ありがとうございます!!
ブックマークをくださった皆様、何度も読み返してくださっている皆様、
本っっっ当―――に、ありがとうございます!!!
全員でエイローシスを見送った後。
――――しーーーん――――
愛の神殿の謁見の間が、静寂に包まれたと思った瞬間、
「……レオニダス、異界の御子を慕っているのは分かりますが、許可が無い念写や作画は肖像権の侵害ですよ」
「!?」
アルテミア様から、衝撃な言葉が発せられた。
「きちんと後でお見せして飾る予定ですので大丈夫です」
「何一つ大丈夫ではない。レオ、今度は何をしていたんだ?」
「御子様の弓を引くお姿(etc.etc)を、網膜に焼き付けておりました!(〔弓を引く御子様byレオニダス〕etc.etc)」
――のちの〔御子様画像集 part .Ⅱ- No.19 etc.etc〕。
「……それだけか?……また〔御子様・大全集〕とか――」
「それは違います!〔御子様・大全集〕は、全ての〔御子様・美の全集〕〔御子様・武の全集〕、〔御子様・オーラ全集〕〔御子様・――(割愛)」
……もう〔御子様〕のワードしか頭に入ってこない。
「どんな時でも通常運転wしかも、やばさがやばっww」
「あ、でも『御子様・美の全集』の第12章にも即メモリアップ――!『御子様・武の全集』――(割愛)」
「やばっw」
―――そんな会話をしていると、小指に違和感を感じた。
小指に、ずぅーっと特急呪物のように絡みついていた『運命の赤い糸』が、光の粒子となってサラサラと解け、空気中に霧散した。
「……ふぅ。やっと解呪されたか。本当に長くて鬱陶しい、エイローシスみたいな糸だったな」
蓮は小指をパッパと振り、深くため息をつく。
これまでの筆記試験、エスコート、お茶会、海、牧場、温泉、添い寝、お見合い、戦闘……あの理不尽な迷宮の全ての記憶が脳裏を流れる。
……酷かった。本っっっ当にーーーに最悪だった!
大変な目に遭ったなんてものじゃない。なにせ、本当に死んでいてもおかしくない……むしろ、よく頑張って生き延びたと思えるほど、危険だったのだから。
「御子様ァァァ!! 忌々しい特急呪物(運命の赤い糸)が無事消滅しましたね! これであの家畜から御子様の貞操を完全に護りきる事が出来ました!!」
レオがスライディング気味に、俺の足元へスリスリと吸い付いてくる。……メモリアップは終わったのか。後で没収しよう。そしてお前は何の心配をしていたんだ。
「離れなさいR18指定犬畜生!御子様が穢れてしまいます!だいたいあなたは――」
「メス豚聖女様こそ――」
わーわー
……この、わーわーが、もはやお約束になっている二人に、改めて感謝しよう。
「二人とも、改めて、これまでずっとありがとう。そして、みんなで生き残れて、本当によかった。二人のお陰だ。本当に凄いな。」
「御子様!!!私の方こそ――」
「御子様~~~!!!御子様の為ならばこの命、いくらでも――」
「犬畜生の命など不要です!」
「メス豚聖女様は存在自体不要です!」
わーわー
うんうん、今日も元気元気。
しかし、それはそれとて……。
「レオ」
「はいっ!♡御子様!」
「『御子様』集、全部、没収する」
「!!? し、しかし、あれは私の網膜と脳内のメモリーと魂に永久保存されたデータなので、まだ現物にしてはおりませんが(スケッチ以外)……」
「なら制作を禁止する。これまでのスケッチも全て没収だ」
「!!! 御子様~~~!!!」
ダメなモノはダメ、絶対。
「では、レオニダス、私への報告書として提出しなさい」
「!? アルテミア様…、それは―――」
「エイローシスがしでかしてしまった以上、連邦評議会を通じて、異界の御子達の神々にも、報告の義務がありますから」
「神様たちは、俺が直接―――」
「可愛がっている我が子のモノなら、喜ぶと思いますよ?欲しがると思いますよ?」
「欲しがりません。必要ないはずです」
「では聞いてみましょう」
アルテミア様の目の前の空間に、何か幾何学模様の様なモノが浮かび上がった。
「異界の御子、是非欲しいそうです」
「!」
「あと、私の可愛い弟も、読んでみたいと言っています」
「!」
「という訳で、レオニダス、急ぎ完成させなさい」
「早急に完璧に作成&作製させます!しかし、日々アップデートしていきますので、完結はしません!」
「やばっw」
「……俺の意思は無視ですか。肖像権とか言ってた気がするのですが……。」
「勿論、異界の御子が嫌なら止めますが……日々暖かく見守ってくれている神々たちに、たまにはこういう喜ぶことや、望むものを、日頃の感謝と共に、一緒に捧げても良いと思うのですが……異界の御子は反対なのですか?」
「!」
……そんな言い方をされたら、頷くしかない。アルテミア様の確信犯的言動、本当にズルいな。
「……分かりました。では、報告書は俺が作りますので、それを贈ってください」
「もちろん異界の御子が書いた報告書も送ります。が、レオニダスが書いたものも望まれています」
!? なぜに?
「……では、俺の世界の神々の皆様以外は流出禁止で……」
「もちろんそれは構いませんが……異界の御子は自分のことをよく分かっていませんね」
?
「貴方は目立つ存在なので、アオイドス(吟遊詩人)やデイルス(語り部)、画家や作家など、瞬く間に広がっていくでしょう」
「!? いや、それは無いと思いますが……」
「現に、泉に現れた異界の御子の様子を、アオイドスやデイルスがさっそく広めていますよ」
!!
「下手なものを広められる前に、レオニダスで手を打っておいた方が良いと思うのですが、どうですか?レオニダスほど、正確に伝えられる者は居ないと思いますよ」
「確かにwww(愛が重いくて)正確すぎて細かすぎるとは思うけどwww」
……ショタっ子め、笑い事ではない。しかし……苦肉の策ということか……苦肉すぎる……。
「……では、俺自身が監修するということで。俺が許可しない内容は、制作禁――」
「お任せください!私が御子様の細部にわたる隅々まで徹底的に――」
「話聞いてましたか犬畜生!御子様の意にそぐわないものは、即没収です!!」
「そんなこと言って、我が物にしようとする魂胆なのはバレバレですよ!卑しいメス豚聖女様!!」
「なっ……!!失礼な!!!犬畜生と一緒にしないでくださ――」
わーわー
・・・俺に、パイロキネシス(発火)の超能力や、火魔法みたいな能力があれば、制作されたそばから、瞬時に灰に出来るのにな・・・(遠い目)。
……そういえば、ショタっ子の名前聞いていなかったな。今はショタっ子の見た目だが、元々の魂の姿は俺たちよりは少し年上(20代後半)に見えたが……。
レオとリリーがわーわーしているのを楽しそうに見ているショタっ子に声をかける。
「……名前を聞いても大丈夫だろうか?」
「僕?あ、そういえば、まだ名前、言ってなかったね!僕はテーセウス。でもそれは、生前の名で、今は生まれ変わったことだし、新しい名前がいいかな~。あ、僕的には聖女様が付けてくれてもいいんだけどw」
「……え!?」
レオとわーわーしていたリリーが、ビックリした顔してこちらを向く。
……ああ、そういえば、名づけは制約や契約みたいなものも出来ると言っていたな。
宣誓の誓いを言ってないから、仮契約の状態になるのか?ただ、仮契約だと、他の人と制約や契約ができなくなってしまうんだっけか。
「御子様!!!私も――」
「断る」
「瞬殺の完封!痺れます~~~!!」
「…あ、あの、……た、大切なことですし、……その、……」
リリーが、いつものレオへのツッコミをせず、チラチラとこちらを伺いながら、しどろもどろしている。
………そしてなぜか、アルテミア様も興味津々と言った感じで、俺とリリーを交互交互にチラチラと見ている。
「?」
「こ、こういうことは……えっと、……」
「……?」
「……もっと、じ、時間をかけて、し、慎重に……」
「……」
「………ぶはっw ダメだったw 我慢できなかったww」
「!! …………!」
「?」
リリーが顔を赤くしながら、テーセウスをジト目で見ている。
「ごめんごめんw別に聖女様を困らせたいわけじゃないし、『気が向いたら』くらいな感覚でいいんだよ!w ………ぶふっw…つ、伝わる日が来るといいねww」
「!! な、何を……な、何のことですか!?」
「はいはいw 僕は晴れて聖女様の専属従者になりましたからね、いろいろ応援&お手伝い、頑張らせていただきますよ!w」
「だから、何のことですか!?」
「余計なことなどしなくて結構!名前もメス豚聖女様の従者など‟子豚”で十分です」
「ひどっw」
「本当に!なんて酷い‟犬畜生”でしょう!」
「お互い様です」
わーわー
よく分からないが、彼は良い人そうだし、みんな仲良くやっていけそうで良かった。
………そしてなぜか、アルテミア様が俺達を生暖かい目で見ている。
「……じゃあ、リニューアル僕の名前、ミュロニデスにするよ!みんな、ミュロって呼んでね!」
「いいですね!素敵です!(今のお姿とも合っていますし!)」
うん、良い名前だと思う。今の姿とも合ってる。
「……ミュロは俺達より年上だったと思うのだが、敬語の方がいいのだろうか?」
「あはは!やめてやめてwため口でいいよ!w」
「はい、最初にも言いましたが、御子様は―――」
「そうです!御子様は何者にも敬語など不要です!!!」
……そうか。なら、改めて……。
「ミュロ、アルテミア様が「己を犠牲にして迷宮での危機を救った」とおっしゃっていた。助けてくれてありがとう」
「!!」
「! 私も、ありがとうございました!そして、これからよろしくお願いします」
「……まあ、いちを、礼は尽くしましょう」
「……ふふっ、こちらこそ、ありがとうだし……僕、迷宮で死んじゃって、なんて運が悪いんだって思ってたんだけど……みんなと出会えて、今こうして幸せで……僕、実は運が良かったんだね!w……これからもよろしくね!!」
ミュロは、くしゃっと泣きそうに笑った。
「……ふふ、では、私は戻ります」
「! アルテミア様、ありがとうございました!!」
「アルテミア様、いろいろサポートしていただき、ありがとうございました」
「アルテミア様、いつも御加護をありがとうございます!」
「……ありがとうございます」
こうしてアルテミア様は、感動を見届けながらお還りになられるのかと思いきや……、
「あ、そうそう、異界の御子。他の神々も、そなたの噂を聞きつけ、興味を示していましたよ」
「!?」
「……異界の御子にとって、女神アテーリアに会いに行くのが良いでしょう」
「!」
「あと、私の可愛い弟、アポロニアにも」
「!」
「異界の御子にとっても損は無し、レオニダスも一緒に行ける、まさに良いこと尽くしです!では、またお会い会いましょう―――」
「…………」
―――たくさんのフラグと爆弾を落としながらお還りになられた……。
そして―――、
バアーーーーーーーーーンッッッ
勢いよく扉が開かれ、神官長をはじめ、多くの神官達が殺到して来た。
今後の勉強のために、ご意見や感想、評価やレビューを頂けると大変助かります!
これからも、蓮達を応援してくださると嬉しいです。




