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恋愛至上主義の神話世界 vs. 絶食系の俺~神々のとんでも恋愛フラグを全て塩対応回避して現代帰還を目指す~  作者: 陽月星 兎桜


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崩壊の始まり

初めましての皆様、お立ち寄りいただき、ありがとうございます!

何度も読み返してくださっている皆様、本っっっ当―――に嬉しいです!!!!!

今後の勉強のために、ご意見や感想を頂けると大変助かります!!!

ビイィ―――ッ! ビイィ―――ッ!



「……今度は何だ?」


警戒する蓮達。そして、リリーがあることに気付く。


「! ……御子様、服従していた最後の一体の気配が完全に消えました。”何かに”倒されたようです」

「……次から次へと、絶え間なく続くトラブルアトラクションみたいだな……金輪際二度と体験したくない」

「御子様を体験させるアトラクション……わ―」

「黙りなさい犬畜生!どうせ碌な事言わな…――!」


リリーは自分に向って来た何かを感知した。


「……どうかしたのか?何かあったか?」

「花摘み(トイレ)なら――」

「違います!デリカシーのない最低な犬畜生ですね!!!」

「よしよし」

「!」

「!」


二人の頭を撫で、落ち着かせる蓮。

恍惚の表情を浮かべ、自らもスリスリしに行くレオ。

一方のリリーは、喜びを嚙みしめながらも、感知した正体を探る。



――――これは……感謝の祈り?


……なんとなく、あの凄腕の元冒険者の方の波動に似てる。


! まさかあの方に何かあった?消えたミノタウロスの気配とも、何か関係があるのかも。


「御子さ――」



ビイィ―――ッ! ビイィ―――ッ!



『緊急事態発生!緊急事態発生!立チ入リ禁止区域ニ、エネルギー体ガ侵入シマシタ』


「……立ち入り禁止区域。重要場所、つまりエネルギー炉や本体の場所かもしれませんね」

「ああ、しかし、エネルギー体とは?」

「!」


ビイィ―――ッ! ビイィ―――ッ!



『異常事態発生!異常事態発生!エネルギー炉ニ異常ガ発生シマシタ!緊急シャッターヲ発動。同時ニ迷宮内構造モ緊急体制モードニ切リ替エマス!』



「 「 「 ! 」 」 」



ゴゴゴゴゴゴゴ



「……エネルギー炉。俺たちが探していたやつか」

「やはりありましたね、エネルギーの供給減が。しかしそれが異常事態とは…。しかもどのように切り替わるのか……」

「……とりあえず本体の方向に行ってみるか。脱出口もその付近だろう」

「では、こちらに―」



――――リリーは、直感で、凄腕の元冒険者が起こしてくれたことだと、無意識に感じ取っていた。


「……ありがとうございます。どうか来世では今以上に愛と幸せに満ち溢れた人生になりますように」


リリーが祝福の言葉を祈りに乗せ、冥福を祈った。本来、魂が消滅してしまえば来世は無くなってしまうのだが――。



ビイィ―――ッ! ビイィ―――ッ!



『異常エラー!異常エラー!演算回路ニ、未識別ノエネルギー(異物)ガ混入シマシタ!』



「……演算回路」

「…システム崩壊が起こるかもしれませんね。そうなるとこの迷宮もどうなるか分かりません。急ぎましょう」

「…………」



ゴゴゴゴゴゴゴ



「!」


壁が移動している!?閉じ込められ……!……ないな、これじゃ。


「……壁にくり抜いたような穴……」


よく見るとあちこち穴だらけで、ボロボロ……。


「……迷宮とは?壁の意味とは?」

「…ああ、御子様の元に向かう時、試験だ選択だと煩わしかったので、ショートカット構造にしました」


…そんな、今日はカレーにしましたみたいな、何でもないような感じで淡々と、二重の意味で衝撃告白をするウチの有能な変態従者。


普通、迷宮のショートカットとか、夕飯感覚で造れないからな。


「……これじゃ、緊急事態構造に変えても無意味だな」


『封鎖』しても『全開放』状態。哀れ迷宮。お陰で、容易に禁止区域とやらに到達できるが。




――そして、禁止区域の扉の前に着いた。……が、




今まで以上にねっとり、暗く、重々しい、陰湿な気配がした。




「……この迷宮に来て、今までで一番、嫌な感じがする」



目の前に立ち塞がるのは、これまでのピンクのレースや乙女趣味な装飾が一切排除された、黒鉄とさびにまみれた重厚な二重扉だった。鍵穴からは、ヘドロのように濃厚な陰・負・闇といったようなオーラがじわりと染み出している。


触れれば精神を侵食されそうなほど、禍々しく危うい気配……。


普通ならここで恐れをなして恐怖するのだろうが…………俺のすぐ右側から、違った意味での危うい気配がそれを打ち消す。


……俺の左手をがっちりホールドして、ピンと耳を立ててレオにドヤっているリリーに向けて、右側から凄まじい、よく分からないオーラを放っているレオ。よく分からないオーラの幻覚が見えるほどの気迫は普通に怖い。正面の気配より怖い。


ていうか、二人とも正面に集中しろ。それとも二人にとっては、これくらい、どうということはないのか?まあ、神系譜スキルが使えるくらいだしな。


「さて、この扉は普通に開くのか?」



――カチッ



ギイイィィィ――……



……普通に開いた。


「……開いたな」

「…はい。罠か、歓迎か、あるいはシステムエラーの恩恵か。どういたしますか?」

「………」


リリーは元冒険者が開いてくれた活路だと直感する。



――『プロスタシア・セレニス・スコトゥス(邪気への月の加護)』発動!――



女神アルテミア系譜のスキル。月光のオーラで、一定の円距離内において、邪気を防いでくれる。


「…御子様の直感で「死」を感じないのであれば、進みましょう。これもきっとお導きです」

「分かった。俺もリリーの直感を信じよう。二人とも、集中して気を付けて進むように。いいか、集中して―」

「はい!では行きましょう!」

「はい!進みましょう!」


俺の両手が埋まる。


「……俺の手に集中するんじゃない。そもそもこれでは身動きが――」

「そうですよ!迷惑です!早く放しなさい!」

「元々私は繋いでいましたよ!そっちが――」

『………なあに……迎えに来てくれたと思ったら……見せびらかしに来たの……?』



――ズウウン




「 「 「 !! 」 」 」  




これは……!一気に重しをつけられ、更に重力負荷がかかったように体が重くなる。

これまでの事なんて、お遊びの前座のように感じるくらいのヤバさだ。


扉の先には、N0.83(ヤミ)と書かれたプレートを付けた、通常よりも二回りも大きいミノタウロスが、恨めしそうに立っていた。


『………私のモノにならないなら……滅べばいい……』



読んでいただき、ありがとうございます!この理不尽な迷宮に、ストレスをかけられまくる主人公(蓮)を、是非応援してあげてください(笑)。この「愛の迷宮編」が一区切りしたら、皆さまがもっと読みやすく、面白くなるように、全話少しずつ改稿予定です。なので、少しお休み期間が出来るかもです。主人公(蓮)の今後の行方が気になる方は是非ブックマークをお願いいたします!(笑) 

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