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恋愛至上主義の神話世界 vs. 絶食系の俺~神々のとんでも恋愛フラグを全て塩対応回避して現代帰還を目指す~  作者: 陽月星 桜兎


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〜月夜の静寂、乙女の決意〜

初めましての皆様、お立ち寄りいただき、ありがとうございます!

何度も読み返してくださっている皆様、本っっっ当―――に嬉しいです!!!!!

今後の勉強のために、ご意見や感想を頂けると大変助かります!!!

***************



―――隠し通路



現れた窪みの奥は、まるで粘つくような闇が溜まっている。


かつての私なら、この負の気配に足をすくませていたかもしれない。けれど、杖の先から溢れる銀の光が、迷いなくその闇を切り開いていく。


「……ていうか、コレ……」


ヴァージンロードのような通路に、花嫁の冠の様なフラワーリング、花瓶に活けられていた、まるでウェディングブーケのような花々……。


『結婚』を意識させるようなアイテムばかり。


それを持って扉の前に行くと開くと言う。。。

一見、自分が花嫁になったような感じだが、この迷宮は女性の入場や、女性エネルギーの干渉を拒絶する。(迷宮関連に向って使わなければ問題ない)


つまり、男性がこの『結婚』アイテムを用意して持って行く。それすなわち……


「プロポーズ……」


そして、御子様もレオニダスも、先程の男性の方もイケメンで、

恐らくその男性もきっと能力はハイスペック、、、。


「この迷宮の主は絶対女性性!しかも理想高過ぎじゃないですか!?ハイスペックイケメンを選り好みとか贅沢過ぎますよ!神罰が下りますよ!ていうか、御子様を巻き込んでいるので神罰を当てに行きます!!!」


レオニダスは放っておいても、神罰を下しに行、、、この迷宮ごと破壊してしまうかもしれません!急がなければ!


そして扉の前に着く。


「……ドキドキ……」


―――ポオッ


フラワーリングと花が淡く光る。


―――ガチャッ


扉が開く。


―――ギイイイイ……



「!」



扉の中には、またも白骨化した遺体があった。




「………プロセフヒ・ヤ・ティ・ソティリア―――」


リリーが、魂を救う祈りを唱え始める。


さわさわさわ……


空気が清浄なものに変わっていく。


「――プロセフヒ・カサルシティス・アナパフシス」


パアアアアアアアアアアア


魂と遺体は空間ごと浄化された。


―――スウゥゥゥ


遺体から、男の魂が出てきた。


『聖女様!ありがとう!!』




―――この方は、依頼でこの迷宮の実態調査に来ていたらしく、その途中で命を落としたようだった。


『この迷宮は、攻略難易度〝超級″でね、誰もクリア出来たものは居ないんだ。でも、『運命の相手に出会える』だとか、『凄いお宝が眠っている』とか、噂に釣られて訪れる者や、自分試しに訪れる者も居てね~。それで調査に駆り出された結果がこの通り(笑)――』


どうやらここで、左胸に花を飾らないといけないらしく、適当に一番近くにあった黄色のバラのコサージュを選び、それで失格(death)になってしまったらしい。


「黄色いバラ、、、花言葉が[別れ]、だからですか?」

『そうみたい!冒険者の男が、花言葉なんて知るわけないじゃんねー!迷宮で乙女趣味とか草生えるわーw それで死んだ〝凄腕の冒険者″だった俺は大草原不可避だわーw』

「…………」


それは放牧民も驚きですね!とか、返した方がいいのかしら、、、?


『そうだ!僕のカバンの中に入ってる【冒険の書】、君にあげる!救ってくれたお礼!色んな所を旅してたから、きっと何かの役に立つと思う!……僕の知見と情報、攻略法の全てが、後世へ貢献できたら嬉しい』


儚げに笑う男性。


「そしたら僕も、生きていた価値があるというものだ。、、、ここで死んだ意味もね」


――ズキリと胸が痛んだ。


「……大丈夫です!あなたは立派に今世を生き抜きました!こうして私や、後世を導ける【冒険の書】まで残せたのですから!誰にでも出来ることではありませんよ!」


これは、お世辞でも何でもない。心からの本心と賛辞だ。


「…自分は身近な人でさえ、救えなかったし、導けませんでしたから。あなたは、とても立派なことを成し遂げたのですよ。胸を張ってください!」



―――そう、実際この【冒険の書】は、後世で多くの者達を救う、伝説の書になる。そして、蓮達も感謝することになる―――



『…聖女様は後悔しているんだね…。でも大丈夫!生きている限り何度でもやり直せるんだから!これって凄い贅沢なことだからね!(笑)』

「…ふふ、はい!生きている限り、何度だって頑張ります!」

『うん!じゃあ、僕のカバンを持ったら、まずは指輪探しから』


扉の中に入ると、控室の様な場所になっていた。


この方のカバンを背負い、奥の扉を見ると、



【第一ミッション:指輪を確保せよ】

 始まりの場所。恋人を護るモノ。恋人を掴むモノ。



と書かれた紙が貼られていた。


「……掴む……手?……グローブかしら?」

『そう!指輪はグローブの中に入ってるよ。僕が死んだ後、またグローブに戻っていったから間違いないよ』


グローブの中を見ると、指輪が一つと、メモが入っていた。



【片割れの行方:ヒント】

 あなたが毎日見つめているモノ



この部屋の中のアイテムで、毎日見つめている物・・・。


「…………」


鏡を見る。


『正解!鏡の端をよく見て。次のヒントが書かれてる』



【片割れの行方:ヒント】

 あなたを幸運の場所に導くモノ




「……靴かしら」

 『正解!流石聖女様!凄いね!』


靴の中に、もう片方の指輪と、メモが入っていた。



【永久の愛を約束する未来への鍵箱】

 それは、最も愛が溢れている場所で待っている。




……恐らくリングケースのこと。


「愛が溢れている場所……心……左胸……」


クローゼットらしき扉を開け、ハンガーにかかっているタキシードの左ポケットを探る。


「あった。……メモも入ってる」

『結婚式、、、詳しいの?(笑)』

「!? 違っ、わ、私は愛の神殿に仕えているので、、、!」

『ああ!なるほど。てっきり将来の夢はお嫁さん♡的な感じでいろいろ調べていて、詳しいのかと(笑)』

「違います!私は聖女ですが、シビアなリアリストです!……特に恋愛や結婚に関しては反面教師の父が居るので、、、(虚ろな目)」


(元)伝説のナンパ師の肩書と、愛の神殿の神官長の肩書を持つ父。


『ああ!アードニス様ー!!』

「知っているのですか!?」

『みんな知ってるよー!伝説の彼と伝説の逸話を知らない人なんて居ないんじゃない?(笑)』


うううぅぅぅ……ここでも……。


『なるほどねー、、、』

「ジロジロ見ないでください!それよりメモです!メモ!」



【第二ミッション:愛が溢れている場所に、愛の花と愛の言葉を】



「ああ、これで、左胸に黄色いバラを選んでしまったんですね」


最後の最期でなんて雑な――、そう言いかけて、気づく。


花のコサージュが無いのだ。黄色いバラのコサージュ以外。


「罠……」

『そう。まいっちゃうよね~』


〝凄腕の冒険者″ですら、たった一輪の花の選択で命を落とす。この迷宮は、武力や魔力ではなく、『迷宮主の徹底した乙女趣味』への理解を強要してくる。


……なんて理不尽。

浄化された彼の、透き通った笑顔が逆に切ない。


「……大丈夫」

『聖女様?』


そう、私は〝愛の神殿″の聖女。これくらいは解いて見せます。


「あなたの無念と敵討ち、果たして見せます!」


読んでいただき、ありがとうございます!この理不尽な迷宮に、ストレスをかけられまくる主人公(蓮)を、是非応援してあげてください(笑)。この「愛の迷宮編」が一区切りしたら、皆さまがもっと読みやすく、面白くなるように、全話少しずつ改稿予定です。なので、少しお休み期間が出来るかもです。主人公(蓮)の今後の行方が気になる方は是非ブックマークをお願いいたします!(笑) 

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