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恋愛至上主義の神話世界 vs. 絶食系の俺~神々のとんでも恋愛フラグを全て塩対応回避して現代帰還を目指す~  作者: 陽月星 桜兎


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『マナー・オブ・デス』~愛の実技試験を合格せよ!~後編

初めましての皆様、お立ち寄りいただき、ありがとうございます!

何度も読み返してくださっている皆様、本っっっ当―――に嬉しいです!!!!!

今後の勉強のために、ご意見や感想を頂けると大変助かります!!!

『第三試験、〔愛のティー・タイム♡〕二人の愛のひと時をお過ごしください♡』



「・・・・・」


席に着き、椅子を静かに引く。

即座にテーブル内を確認する。


ティーポット、ティーカップ、ソーサー、カトラリー、シュガーポット、キャンドル、ナプキン、、、。


「!」


キャンドルの炎が細く揺れ、

ナプキンの端がわずかに浮いている。


「・・・フゴオーッ・・・フゴオーッ・・・」


・・・・・。


肩が上下に動いている。2.5mの巨躯の「彼女」は随分呼吸が荒い様だ。

そういう仕様なのか、はたまた罠なのか、、、。


とりあえず様子を見るため、カップに手を伸ばした――その瞬間。


スゥゥゥゥゥ……ッ


「!」


空気が吸い込まれる音。

キャンドルの炎が細く伸び、ナプキンの端がふわりと浮く。


……大吸引。ということは、この後に起きるのは――


俺はカップではなく、ナプキンを手に取った。


そして次の瞬間。



ブフォォォォォッ!!




大排出。

鼻からの爆風直後、暴風のような鼻息がテーブルを襲う。

テーブルクロスが波打ち、砂糖壺のスプーンがカタカタ震える。


爆風排出口直下の「彼女」のカップ内のお茶は、花火の様に打ちあがり、

水滴となって空中に散った。もちろん、暴風でこちらにも飛んでくる。



「・・・・・」


俺はナプキンを“たたみ直すふり”で持ち上げ、

飛んでくる大きな水滴をナプキンで受け止める。

布が衝撃を吸収し、跳ね返りは最小限。


そのまま膝の上で素早くたたみ直し、

元の位置へ戻して、、、


るうちに、自分のティーカップの中の紅茶も、

今にも縁を越えそうに揺れている!


もちろん、一滴でも零れれば即失格(デス)

マナーから外れても即失格(デス)


俺は即座にスプーンを手に取り、カップの中でお茶を高速回転させた。


クルクルクルクルクルクルクルクル、、、、、!!


遠心力が生まれ、液面が中央へ“くぼむ”。

紅茶は縁から遠ざかり、暴風が吹き付けてもこぼれない。


外から見れば、

「香りを立てるために優雅にスプーンを回している」

そんな上品な仕草にギリギリ見えるライン。

手首は最小限の動きでスプーンを動かし、しかし中身のお茶の回転速度は高速に。

結構な高難易度だ。


しかもまだ水滴は飛んでくるので、姿勢を直すフリをして躱しながらお茶の高速回転を維持させている。しかし姿勢を崩してはいけない。


「・・・クッ」


忙しい!とにかく忙しい!!優雅なひと時どころではない。

この試験は一体、俺に対する何の挑戦なのかっ!



そうこう頑張っているうちに、ようやく暴風の勢いが少し弱まってきた。

しかし、ここで安心して油断したらいけない。

なぜなら、、、、、




スゥゥゥゥゥ……ッ




大排出の後には、また大吸引があるからだ!荒い呼吸はすぐには収まらない。

つまり、この大排出と大吸引は何回か続くわけだ!


風が弱まっているうちに、高速回転している紅茶の“外側の壁”を高くするように、

カップを回転方向とは逆側へ1〜2度だけ傾けた。

同時に、スプーンを紅茶の回転方向に合わせてゆっくり回し、

液体とスプーンの相対速度を下げて、自然な減速を誘導する。


そして――



ブフォォォォォッ!!



第二波が来た!



第一波で当事者のお茶は既に空になっていたので、

今度は水滴が飛んでくることは無い。


俺は肘をそっとテーブルに近づけた。


これだけで、腕の支点が安定し、カップの揺れ幅が半分以下になる。

外から見れば、ただ「落ち着いて持ち直した」だけの上品な所作。


次に、手首をほんの数度だけひねり、カップの口を風から外す。


真正面から風を受ければ中身は吹き飛ぶ。

だが、角度をわずかに変えるだけで、風は縁を滑り、液面への直撃を避けられる。


紅茶は揺れる。

だが、こぼれない。


さらに、風に合わせてカップを“完全に止めず”、ほんの少しだけ一緒に揺らす。


器が急に止まると液体は大きく波立つ。

逆に、器が“同じ方向に少し動く”と、相対的に液面は静かになる。


見た目は、

「香りを楽しむために、軽くカップを傾けている」

そんな優雅な仕草。


鼻息はまだ続くが――



ブフォォォッ



だいぶ風の勢いは弱まって来た。


ティーカップを数センチ前へ滑らせる。

外から見れば、香りを深く味わうための上品な所作。


そして――

風が止む“ほんの一瞬の静寂”を逃さず、


スッ……


と紅茶を一口だけ飲んだ。


液面は静か。

一滴もこぼれていない。



対面に座る巨躯の「彼女」は、もじもじ動いている。


・・・恥じらいのジェスチャーか?


・・・カップをソーサーにそっと戻しながらフォローを入れる。


「……香りがよく回りましたね」


その瞬間。


ガコンッ


「!」


胸元のどこかで、

明らかに“機械的なロック解除音”が鳴る。


何が来るのか、、、身構えた瞬間――




『第三試験、〔愛のティー・タイム♡〕合格です♡』




・・・良かった、無事に、ようやく終わったか。。。



安堵したのも束の間。



『次の会場へお進みください♡』



「・・・・・」



まだ続くのか、、、。流石にどっと疲れたので、少しくらい休みたいんだが、、、



ズシンッ ズシンッ ズシンッ 



――2.5mの巨躯の「彼女」が奥へと歩き出す。



、、、休ませてはくれないか。



ズシンッ ズシンッ ズシンッ ピタッ



ⅠとⅡ、二つの扉の前で止まり、柱に取り付けられたボードを指す。


そこには、

淡いハートマークとともに、こう書かれていた。



〖あなたは、「彼女」と愛のひと時を過ごすなら、どちらを選びますか?〗


Ⅰ. 海

Ⅱ. 牧場


「・・・・・」



・・・あなたなら、どちらを選びますか?




読んでいただき、ありがとうございます!この理不尽な迷宮に、ストレスをかけられまくる主人公(蓮)を、是非応援してあげてください(笑)。主人公(蓮)の今後の行方が気になる方は是非ブックマークを!(笑) みなさまの実技対応も、ぜひコメントで教えてください!

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