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恋愛至上主義の世界 vs. 絶食系リアリスト~神々のとんでも恋愛フラグを全て塩対応回避して現代帰還を目指す~  作者: 陽月星 兎桜
プロローグ

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愛の儀式(結婚)を推し進める神官長~聖女様VS変態従者の攻防戦~

今後の勉強のために、ご意見や感想を頂けると大変助かります!

扉が開き、ナンパ師(神官長)に案内された先は、神殿の最奥にある『愛の祭壇』の広間だった。ここでは、愛の神が祈りに応じてくれれば、謁見も可能だと言う。


――しかし、


そこに広がっていたのは、神聖な場とは到底思えない、純度100%の空間的混沌(カオス)。


床は歩くたびにネオンピンク色の光が波紋のように広がる謎仕様。

壁という壁は、赤・ピンク・白のフリルとレース付きカーテンで埋め尽くされ、

窓はハート型のステンドガラス(ピンク比多め)。

部屋中には花が咲き乱れ、花の甘い匂いが鼻をつく。


天井には、互いに見つめ合う男女の天使や、その周りを螺旋を描いて飛ぶ子供の天使などのフレスコ画(しかも、目が合うとウインクしてくる)。


しかもBGMが常にクライマックス。歩くだけで、どこからともなく大音量で流れてくる、映画の濃厚なキスシーンでしか聴かないような壮大な恋愛バラード曲。

……いろんな意味で気持ち悪くなってきた。


「……これ、内装の決裁権は誰にあるんだ?」

「もちろん、偉大なる愛の神ご自身によるデザインだよ」

「だろうな。美的感覚が喧嘩してる」

「私もここでよく天井の天使たちがウィンクしてくるので、投げキッスを返したりして天使たちとの愛を嗜んでいるよ」


嗜んでいる意味が分からない。


「!」


元ナンパ師につられてチラッと天井を見ると、なんと、天使たちが俺をがん見していた。怖い。


「天使たちも先程から御子様に興味津々で釘付けのようだ。流石御子様だね」


嬉しくない。ただただ怖い。


「!」


天使たちがウィンクしてきた。


「………………」


当然スルーするわけなんだが。


フワッ

「!」


俺の頭の上に天使の羽が降って来た。どういう原理なのか……。


「おお!なんと羨ましい!!!私が投げキッスを返しても贈り物などして貰えなかったのに!」

「そんなことしてるからじゃないか?欲しいならどうぞ」


天使の羽を元ナンパ師に渡す。すると―――


バサッ


「…………」


頭の上から大量の天使の羽が降って来た。どういうつもりなのか……。


「なんと貴重な天使の羽をこんな大量に……!!」


貴重なのか……。ならこんな無駄な出血大サービスしたらダメだろ。


「……あ、貴重なら扉の修繕費に充てればいいんじゃないか?」

「貴重な天使の羽を換金物扱い!? ああ!天使の目が……!!」


元ナンパ師につられて天井を見ると、天使たちは血の涙を流していた。出血大サービス後の文字通りの出血。そんなに嫌だったのか!?……ホラー絵図とか、都市伝説とかになりそうな勢いだ。しかしBGMは恋愛クライマックス向けの曲が流れているという混沌とした広間になっている。


シュッ


「!」


天使の羽が、物凄い勢いで飛んできたので避けようとしたが、レオが俺を背に庇い、飛んできた天使の羽をキャッチ&リリースした。ほんと凄いなレオは。


しかし、レオが投げ返した羽を今度は天使たちがキャッチ&リリースしてきた。3倍で。


「ひっ……」

「危なっ!」


防御魔法みたいなのを展開させる親子、神官長と聖女様の称号は伊達じゃない。凄い。しかし、レオはその上をいっていた。防御魔法の展開より早く飛んで来た物凄いスピードブーストがかかった羽が数枚あったが、全て掴み取ってキャッチ&リリースしていた。チート過ぎる。


「ひぃぃっ……!」

「御子様ー!投げキッスでもなんでもいいから、彼らの怒りを収めてくださいぃー!」


防御魔法みたいなので防げているが、二人にも限界があるのだろう。

まあ、元凶は俺のようだし、せっかくの彼らの好意?を無下にしてしまったのは確かに良くないな。傷ついて怒って攻撃してくるのも仕方がないか……。


一枚の羽を拾いあげる。


「悪かったな。有難く受け取ろう。大切にする。……有難く羽毛布団の代わりに使わせてもらうとしよう」

「貴重な天使の羽を羽毛布団扱い!?」

「……寝る時はずっと一緒だ(使わない季節は嵩張るだけの不要物だが……。)」


天使の攻撃は収まった。納得してくれたようで良かった。


「布団でも有り余るから、毛布とかクッションとかその他諸々に使おう」

「それ、贅沢品どころじゃないからね……」

「俺一人じゃ余るから、みんなの分も……」


シュッ


ダメらしい。また羽が飛んで来てレオが掴み取った。


「羨ましい……」


今度はナンパ師が血の涙を流しそうな勢いだ。

この時の俺は知らなかったが、天使の羽には加護が付いている物もあるそうで、後々この天使の羽に助けられ、感謝することになるのだった。


「……先に進もう」


俺はこめかみを揉みながら、神官長の後を付いて行く。

数段のちょっとした階段を上ると、2LDKくらいの広さになっていて、そこにはピンクのハート型の大きな石のようなものが台座の上に乗っていた。


「この祭壇こそが愛の神が祝福を与える聖地となっております。では、御子様、聖女様、こちらへ」

「?」

「?」


ナンパ師に促され、指定された場所に行く。


「では、これより愛の儀(結婚式)を執り行う」


愛の儀?


「御子様、君は何時如何なる時も、変態に囲まれている中でも、この娘を愛し、一生涯死ぬまで共に添い遂げることを誓うかい?」

「……は?」

「お、お父様!? いきなり何を……!(真っ赤な顔)」



――「私と御子様で誓い合います!!!」



ツカツカツカと勢い良く俺とリリーの間に乱入してきたレオ。


「ささ、御子様も私との誓いの宣言を……」


するわけない。


「お前じゃない。ゴホン、では改めて御子様、健やかなる時も病める時も――」

「御子様は病みません! 病める時は私が看病し、健やかなる時はアレやコレやソレや全てのお世話をいたします! 変態に囲まれたら全員抹殺して二人きりの楽園を築きます!!」


「「「 変態はお前(あなた)だ(です) 」」」

「いやあ~……(照)」


みんなから変態と言われて照れる変態も大概だな……。


「ささ、御子様、私と誓いの口づけを……」


するわけない。(2回目)


「お前じゃない」(2回目)



――「させません!」



目を閉じて油断したレオから、俺を護るべく俺の口を塞ぎながら抱き着いて庇うリリー。


「メス豚、そこをどきなさい!御子様の半径1メートル以内は『聖域』ですよ?」

「どきません!R-18指定の変態から私が御子様を御守りする盾になります!」

「負けるな愛娘~!頑張れウチのリリー!!」

わーわー 



♩♪♩♫♩~♩♪♩♫♩~(BGM恋愛のクライマックス向け曲)



カオス……。(死んだ魚の目)


「ゴホン、では御子様、この『愛の(束縛)リング』を指にいぃいだあああ!私の指はそんな大胆な角度にチャレンジできないだだだ……」

「この物騒な物は没収します。後で私が御子様にお渡ししてお付けいたします。良いですね?」


なにも良くない。


「娘よ! 行け! 既成事実を作るのだ!」

「お、お父様!なんてことを……!」

「させません!」

「ふふ。愛とは奪い合い。レオニダス、君は参列者席で泣きながら拍手したまえ、、よイダダダダダ膝の関節技をキメ、、、イダダダダダ」


レオがいつの間にか元ナンパ師の、アルテミア様に射貫かれた方の膝関節をキメにかかっている。鬼かな。しかしこの状況の原因を引き起こしたのも、この元ナンパ師自身なので同情するに値しない。(塩対応)


「私の膝が未知の角度にぃぃぃ!!!愛の神よ!彼らに愛の祝福をーーー!!!」


パアアアアアアアアアアア


天井から光が降り注ぐ。


「やあやあ、モテ男くん、相変わらずこの世界でもモテまくってるね~!(笑) 凄いね~!流石だね~! 」


聞き覚えのある、底抜けに軽薄な声が広間に響き渡る。


「おおお!我らが愛の神がご降臨された!!」


!!。 ……そうかそうか、ご降臨されたか。……ご挨拶は大切だからな……、きっちり、お礼参りしないとな。


読んでいただき、ありがとうございます!この狂った世界で懸命に頑張る主人公(蓮)を、是非応援してあげてください(笑)。主人公(蓮)の今後の行方が気になる方は是非ブックマークを!(笑) 愛のオタク神への報復カウントダウン開始!!2!

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