アリアちゃんと、波乱の真実
~キングスライム討伐の宴にて~
「まさかキングスライムがこんな内陸に現れるなんてな~~~、不思議なこともあるもんだ~~~」
賑やかな宴が行われている中、1人の冒険者が気になる事を口にした。
なに?
キングスライムが内陸に現れるのがそんなに不思議な事なの?
「ねぇ、どういうことなの? その話?」
わたしは、お酒を飲みながら質問した。
あ、14歳で成人だからわたしもお酒を飲んでいいのよ。
合法なのよ。
衛兵さんとか呼ばないでねっ♪
「なんだ、お嬢ちゃん知らないのかい? キングスライムは海岸付近にしか出現しないんだよ」
「どうして?」
「いや~~~、俺にもよく分からないんだが、普通の青いスライムとは異なる赤いスライムに塩水をかけると近くの仲間を呼んで合体するらしいんだ」
「どうして?」
「スライムに塩をかけると、水分が吸い取られてカピカピになって死んじまうのは知っているかい? それが塩水だと死にはしないんだが、めっちゃ怒ってな。 赤い特殊なスライムの魔核石を中心にスライムたちが集まるらしいんだよ」
「それで、海に近い場所でしかキングスライムが現れないのね」
「そういうことさ~~~」
「ふぅ~~~ん、不思議な話ね~~~」
「ほんと不思議な話だよな~~~、ワッハッハー!」
……あれ?
そういえばわたし、この町に来る前にスライムの集団に海水をぶつけなかった?
そういえば、青いスライムの中に1匹赤いスライムが混ざってなかった?
もしかしてこの騒動の原因って……
「それが誰かは分からないんだが、町に続く道の途中を海水でビショビショにした奴がいるんだ~~。 さっきギルド長が愚痴ってたぜ!」
話を聞いていた他の冒険者が会話に入ってきた。
もうやめて。
これ以上、わたしを責めるのはやめて。
「そんなことがあったのか~~。 じゃあ、今回の騒動はソイツが犯人だな~~w」
ごめんなさい。
犯人はわたしでした。
謝るから、この食べかけのお肉あげるから。
「ん? お嬢ちゃん、なんだか浮かない顔してるな。 どうしたんだ?」
「いや……その……」
「まさか、お嬢ちゃんが犯人だったりしてな~~~、ワッハッハー!」
……。
「そ、そんな訳ないじゃない! もぉ~~、冗談言わないでよ~~~」
真実を知っているのはわたしだけ……のはず。
わたしは真実を闇に葬ることにしました。
これにて一件落着!




