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アリアちゃんと、宴と、波乱の予兆


名前:アリア

クラス:白金

レベル:13

職業:魔王の娘→冒険者


攻力: 17216

体力: 17566

物耐: 16820

敏速: 17887

魔力: 42190

魔耐: 20115


=====================================



 なるほど、スキル<観察王>のほうが詳しく教えてくれるのね。

 スキルが表示されないのは興味深い。


 ん? 『クラス:白金』ってたしか最高位冒険者じゃなかったっけ?

 ……しょっぱなから頂点に到達してしまっているのだけれど。


「はぁ……うすうす分かっていましたけど、僕のステータスやっぱり低かったです」


 自分のステータスを見たローゼは落ち込んでいた。


 落ち込まなくていいのよ!

 わたし、強いやつと仲間になるつもりないから!


「どうでしたか? その……そういえば、自己紹介していませんでしたね。 僕はローゼって言います、これからよろしくお願いします!」


 いや、知ってたけどね。


「わたしはアリアよ。 ステータスは……まぁ、そこそこだったわ」


 見せれるわけない。

 こんなステータス……。

 いちおう、スキルを使えば偽造できるけどめんどくさいのよね。


「ステータス確認は終わりましたね! では次に冒険に関する諸注意の説明ですが、めんどくさいので掲示板に張ってある注意事項を読んでおいてくださいっ!」


「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」」


「これでお二方は晴れて冒険者となりました! はい、みなさ~~~ん! 乾杯ですよぉ~~~~!」


「「え?」」


 唐突に、受付嬢は乾杯の音頭をとる。

 後ろで騒がしく酒を飲んでいた冒険者たちは、いつの間にかこちらを向いて乾杯の準備をしていた。


「ど、どういうことなの!?」


 ローゼの方を見たが、ローゼも何が何だか分からないみたいだ。


 な、なにが起きるの!?

 乾杯? なんで……。


「どういうことって、新しい仲間ができたんだ! 乾杯に決まってんだろ!」


「カワイイ新人さん、俺たちのパ―ティーに入らねぇか!?」


「バカ野郎! 女の子がお前のパーティーに入るわけねぇだろ!」


「か、かわいいブヒ~~~!」


 冒険者の1人が、酒の入ったグラスをわたしと、ローゼ、それと受付嬢に渡す。


「あ、ありがとう……」


 ……わたしは間違っていた。

 仲間たちを何よりも大切にする冒険者。

 そんな冒険者たちが集まるギルドには、仲間を祝う場所……酒場が必要だったんだわ。


 ありがとう、みんな!

 なんか最後、へんな豚型モンスターも混じっていたけれど……。


「「「カンパーイ!!」」」


 カァ――――――ンッ!


 冒険者たちの宴が始まった。

 テーブルの上に立ち、自分の武勇伝を熱く語るオッサン冒険者。

 それに張り合うように、別の冒険者も武勇伝を語りだす。

 みんなで肩を組み、冒険者の歌を合唱する。

 大きな笑い声が、ギルドの中にこだましている。


 魔王城では決して味わうことのできなかったモノを、わたしは手に入れることができた。

 わたしは、冒険者になったんだ!

 ヤッターーーー!


「今日はいっぱい飲むわよ~~~~~!」


「おおーーーーーーーーー!」




 バンッ―――――!


 突然、ギルドの扉が思い切り開き、透明な粘液でネチョネチョになった冒険者が駆け込んできた。

 ギルド内が静まり返る。


 息を切らしながら、ネチョネチョの冒険者は叫んだ。


「キ、キングスライムが現れたぞ! 50メートル級だ!」




 その日、人類は思い出した。

 奴らに消化される恐怖を。

 半透膜の中に囚われる屈辱を。

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