ローゼくん、アリアちゃんを冒険者ギルドに連れてく
今回は、ローゼ君視点です。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」
アリアは今、大通りの真ん中で大泣きしていた。
「ほ、本当にすみませんでした。 お、お願いですからもう泣き止んでください……周りの視線が痛いです」
僕は、あのあと全力で謝り、とりあえず女の子(アリア)を連れてギルドに向かって歩き出すことにしました。
女の子はずっと泣いたままです。
いや、たしかに僕が悪いのは重々承知なのですが、大通りの歩く人たちの視線がホントに痛いんです。
あと、ヒソヒソと聞こえてくるんです。
「おい、あの女の子どうしたんだ?」
「きっと、隣の男の子が泣かせたのよ~~、幼い顔してヒドイ少年ね~~」
「ママ~~、あの女の人泣いてるよ~~」
「レインは女の子を泣かせるような最低な男になっちゃいけませんよぉ、あの女の子の隣にいるようなね!」
違うんです、不可抗力だったんです。
まさか、僕のうしろであんなことが起きているなんて想像できなかったんです。
……そういえば、僕ってこういう出来事によく遭遇するんですよね。
働かせてもらっていた魔道具店で足を滑らせ、その店の看板娘のお姉さんの胸の中にダイブしたり。
幼馴染の女の子の家に遊びに行ったら、その幼馴染がちょうど着替え中だったり。
他にもいっぱい……。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん! わだじ、よごれちゃっだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ザワワッ……ザワワッ!
「おい! 聞いたか今の! あの男、あの少女に一体なにをしたんだ!?」
「裏路地から出てくるところを見たわ、きっとあの女の子を裏路地に連れ込んで!」
「ママ~~、あの女の人汚れちゃったよ~~」
「なに言ってるのレイン!?」
「衛兵! 衛兵を呼べぇぇぇぇぇぇ!」
えぇ!? それは完全に誤解ですぅぅぅぅぅ!
いや完全にではないですけど、みんなが思っているようなことはしていませんよ!
「どうなされましたか?」
騒ぎを聞きつけた衛兵が、この場に駆け付けた。
えぇ!? ホントに衛兵さん来ちゃった!
やばい!
冒険者になる前に、犯罪者になっちゃうぅぅぅ!
「走りますよ!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」
僕は、女の子の手を引きこの場から全力で逃げました。
~10分後~
ふ、ふぅ……なんとか逃げることができた。
それに、いつの間にか冒険者ギルドに着いていた。
「つ……着きましたよ! 冒険者ギルドに」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――――ここが冒険者ギルドなのね! ヤッタ~~~~!」
さっきまで泣いていたのが嘘のように、笑顔でギルドの建物の中に入っていく少女。
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」




