↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に降り立った俺は、ただ己の欲のままに玉座を奪う。  作者: レイ
【第一章】俺の世界を創りたい
2/6

第2話 異世界の景色

 異世界に降り立った俺は、広大な森を無計画に歩き続けた。

 しかし、どんなに歩いても平原はおろか、人の声すらも聞こえない。

 近くに村や街がない、ということだろうか。

 そうなると、かなり面倒である。

 無計画に歩き続けるだけで結構マズイってのに、近くに村や街が無さそうとなると、そもそもこの森から出られない可能性もある。

 それに、異世界というならば魔物だかモンスターだかがいる可能性もある。

 武器も防具も盾も持っていないから、夜になる前に出来るだけ早めにここから脱出したいものだ。


 しかし、元大学生が少年少女の体になるととてもじゃないが歩くのが遅いと感じてしまう。身長も下がっている為、前ならできていたことがあまりできない。動くだけで少しずつストレスが溜まっていく。

 さて……この森を脱出するのにどれだけの時間がかかるかな……できれば今日中に、いっても明日には出たいところだ。


 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎


 あれから、体感40分くらい歩き続けた。

 そして俺は、脱出の糸口になりそうなものを見つけた。

 聞こえるのは、サラサラと流れる水の音。

 そう、川である。

 川の流れる方向に沿って進めば、海に出られるとか聞いたことがある。そうすれば、森から脱出は出来ると思う。あわよくば、海だし近くに村とかがあるかもしれない。

 そんな期待を胸に、川の流れる方向に沿って進み続ける。

 足を必死で動かしながら、進み続ける。

 にしても、川の音が葉の揺れる音と重なってとても心地よい音になっている。

 これなら、どれだけ歩いても精神的には平気そうだな。安らぎの音は素晴らしいものである。

 もし国を建てるなら、こういう川とか木とか欲しいな。俺の個人的な趣味ってコトでな。

 こういう道端の良さげなヤツを探して、建国のヒントにするのもいいな。


 っとそうだ。異世界に来たんだったら、スキルとか魔法とかあるのか?ほら、ゲームみたいに。例えば、ステータス画面とかを開いたら、自分の装備とかスキルとか耐性とか、攻撃力やら魔力やらのステータス。そう言うのがあったりしないかね。そっちのほうが面白いだろ。ま、人生にそういうゲームのような楽しさを求めるべきではないと思うんだけどさ……

 そんなことを思いながらも、俺は歩きながら手を正面に突き出しこう唱えた。


 "ステータスウィンドウ オープン"!!


 俺が心の中で唱えると、目の前に半透明で水色の画面が飛び出してきた。


 正直驚いた。本当に出るとは思っていなかった。

 開かれたステータス画面には、左側に俺の身体の全身、それに線で繋がるように装備品を表す枠みたいなのがあった。頭、胴体、脚とかがあった。そして、その下には装飾品?的なモノの装備品を表す枠があった。

 そして右側には、典型的なステータス欄があった。

 上から順に、攻撃力、防御力、魔法攻撃力、魔法防御力、速度、そして魔力総量。

 あまりにもゲームのようなステータス画面であった。

 スキルとかは見れないのか、と思いながらステータス画面を腕で適当にブンブンしてスライドさせようとしてたら、自分の右側に新たなステータス画面が現れた。

 そこには、スキルや加護、それから各種耐性などが記されていた。

 スキルの欄には、英傑級《マスター》スキル【幻想世界《インサイド》】と英傑級《マスター》スキル【強欲《レイヴン》】というものが書いてあった。

 英傑級《マスター》とやらがなんなのかはわからないが、スキル名が漢字であった為、なんとなく能力の効果は想像がついた。

 ちなみに、何故漢字だったのかは不明だ。

 にしても俺が強欲だとはね。綺麗に的中してやがる。建国して世界を支配したいという夢がある俺は、確かに強欲だろう。逆に、これで強欲じゃなかったらなんだと言いたいが。

 とにかく、なんか色々なものが書いてあった。

 しかし、一つ奇妙な点があった。

 名前の欄があるのだが、そこには何も書かれていない。それはつまり、俺の名前がないと言うことを表しているのかもしれない。となると、俺自身が俺に名前を付けられる、のか?なら、皇征矢ではなく偽名で登録したいところだ。

 俺は頭をフル回転させて、異世界に良さそうな名前を考えた。よくゲームや小説、マンガで見る異世界のキャラの名前は、基本的に英語圏の名前だ。

 ただ、たまにロシアのような名前も見かける。それに、名前に・が使われているか=が使われているかもわからない。

 そうして色々考えた結果、現地の人の名前を聞いてそれに合わせることにした。


 まぁ、他にも問題はある。

 そもそも俺自身の性別がわからないと言う点だ。

 現在俺は、中性的な見た目をしている。それプラス声も中性的なため、全く性別がわからない。もはや性別がないと思ってしまうほどだ。ステータス画面には特に性別について書かれていなかった。

 そのような要因から、名前をつけるのをやめたのだった。


 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎


 それから少し進むと、大きな海が見えてきた。

 魔物と衝突せずに森を脱出できた。助かったぜ。

 現在、俺が異世界に降り立ってから大体1時間が経過している。1時間で森から脱出できたのはかなり幸運なのではないか?

 とまぁ、あとは村を探すだけである。

 今回は無計画ではなく、ある程度進む方向は決めている。なにせ、木の上から見た時に東側に海があった。そうなると、必然的に俺がいる場所は東の海だろう。そして、北側には特に村などは見当たらなかった。となると行く方向は当然、南方向となる。

 とか言ってるけど、この世界の方位とか何もわからないので進む方向は海を正面に見て右方向としか言えない。とりあえず、右側に進み続けることにする。

 それで村でも見つかるといいんだがな……それか、人を見つけられれば……海岸沿いだから漁師とかいないかな。いたら最高、いなかったらどんまい。

 まぁ、最悪歩き続ければ大きな建物くらいはあるだろうね。ちなみに無ければ相当やばい。

 そもそも夜を過ごす方法すらも知らない。

 運良く人が見つかるといいんだが———


「ん、嬢ちゃん……?坊や……?そこで何をしているんだい?」


 運良くじっさんの様な人発見!!

 いやまぁ話しかけられなければいる事自体知らなかったから発見ではないか。

 とりあえず、この人と話してみることにしようか。

 ん、一人称どうしよう。僕がいいのか?俺がいいのか?それとも私?拙者?我?吾輩?うーんわからない。最終兵器の名前を一人称にする方法も、名前がないから無理だ。どうしたらいい?

 考えても答えは出ない。

 ここは、少年少女くらいの年齢なら特に平気そうな僕で行くべきか……?

 よし、それで行こうか。


「すいません。僕、道に迷ってて……」


 完璧な演技というべきか。

 別に演劇部に居たわけではない。

 まぁ、他の人から見ても初めてにしてはそこそこの演技といえよう。

 とりあえず、これで目の前に見えるじっさんの村やら街に連れて行ってもらえたりしないかな。


「道に……迷ってるのか。なら、俺の住んでいる村に一旦来て、お父さんお母さんに連絡するかい?」


 キタコレ。村に行けるっぽいね。

 というか、連絡ってなんだ。西洋風の異世界がテンプレなのに、スマホでもあるのか?それか、魔法での通信技術みたいな?もしや日本人の異世界人が居たりして……なんつってな。そう簡単にいるわけない。

 とりあえず今は、適当に答えて連れて行ってもらうか。


「えぇと……パパとママはいなくて……出来れば村に泊めてもらいたいって言うのは……」


「そうか……悪いこと聞いちまった。ごめんな……」


「いえいえ、全然平気です……」


「そうか……まぁとりあえず村に行こうか……?」


 なんか気不味い雰囲気になった。

 こっちの世界でも親がいるかどうかの質問は流石にダメなのか……

 あれっそういえば俺の親どうなった!?俺はスクランブル交差点で死んで……あの後病院にでも運ばれたのか?

 いや、異世界に転生した今、そんなこと考えてても仕方ないか。今は、じっさんに着いて行こう。


 そうして俺は、歩くじっさんの後ろに着いて行った。

 それと、途中途中で少し質問された。

 例えば、名前はなんて言うんだ、とか、どうしてあんなとこにいたのか、とか。

 色々と質問されたのだった。

 しかも、全部俺が答えられなそうな質問ばかり!!

 なんつー奇跡だよ。せめてもう少し答えられそうな質問をくれ、と思った。


 なんて質問をされたり、色々なことを考えながら着いて行って、ようやく村に着いたのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。