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あの時、君はそこにいた2 → ロマール王国大戦  作者: マイノス
ロマール王国大戦

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政権交代 << フェアリー 21 >> 

 王都の前には商人ギルドの1万の軍勢が並んでいる。

 先頭にはリーダーのゴールネスがいて、そのすぐ右後方にはサブリーダーのベラトリクスがいる。

 王立騎士団により城門が開かれ、ここにロマール王国の政権交代が行われる。


「よく1万も集めたな」と、ロマール城で商人ギルドの入城を見守るセルバート王は言った。

 商人ギルドは都市兵力は6千人ほどであり、ビッグレイクギルドとの戦いで船団が壊滅し、黄金都市ミダースの2度目の戦いでも4000人の兵士が新世界ギルドに投降し、喪失している。

「鉄の山から彼らが得る収益は、王都で得られる収益の3倍という噂があります。戦争で失った船団も一部でしかなかったとか」とライゼンが言う。

 セルバート王は遠くを見ながら、「彼らは力を蓄えていたか」と言って、言葉を続けた。

「サブリーダーの件だが、空席にしたい。今までのザラのような、全ての役職任務を統括する者は作らない。個々の役員で責任を持って発信してもらう。多くの役員を失った。また人を育てる必要がある」と言った。

「ヨーネス、ザラ、コーベン。その前にもリリアとロゲルナがいなくなり、クルーべは戦死した。イザベラもゴールネスも元役員だった」と、ライゼンは言った。

「少し無理を続けたかも知れませんな」とライゼンは付け加えた。

「輪番制で王に戻るときは、ゴールネスに王配をやってもらう。ライゼン、それでいいかな」とセルバート王は言った。

「わかりました」と言ったライゼンは、どんな表情をしているのだろう。

 深いシワに隠された感情を読み取ることは出来ない。

 セルバート王の気持ちはわかりすぎた。

 ザラの代わりになる人はいない。

 そう言っている。

 ライゼンなら、ライゼンなりのザラの空白を埋める方法も有していると思う。

 でも、セルバート王はそれを拒否しているように見えた。


「さぁ、王の間へ行こう。政権の引き継ぎだ」とセルバート王は言い、踵を返した。

 第一内務大臣ライゼン、第二内務大臣マリス、第一軍事大臣シャルル、第二軍事大臣ボレオ(第三軍事大臣不在、第四軍事大臣不在)、第一外務大臣シンシア、第二外務大臣トルエンが後に続いた。


 王国政権の引き継ぎに続き、そのすぐ2日後には、第二回目の王国評議会が開かれる。

 ゴールネスはセルバート王とこの輪番制を決める前に、新世界ギルドと第一ギルドに、輪番制と王国政権の運営の仕方に詰めていた節がある。

 ゴールネスがセルバート王に引導を渡したという噂もあった。

 あれだけ熱り立っていた第一ギルドのファンリーが急に静かになったのは、確かにゴールネスが仲裁した可能性はありそう。

 あの時点で、セルバート王がファンリーと和平を結ぶ心境にあるとも思えなかったしね。


 私とマイネは、セルバート王から仕事の依頼を一つ受けていた。

 トルン王国との交易路の開通という仕事。

 山賊ギルドの支配する、小都市フェノールから西方の砂漠地帯を抜けて、その先にトルン地方があるという。

 その砂漠地帯を横断した商隊はほとんどなく、伝説の中にあるだけだという。

 次の王国評議会は商人ギルドが主催するから、私たちは警備等の任務もない。

 このあとマイネがログインしたら、すぐに旅立つ予定です。

 マイネと二人だけの旅。

 以前だったら、どうやって彼を守ろうかと不安しかない旅だったけど、今は違う。

 私はなぜか楽しくなり、稲妻の魔法を小さくビビビと出した。

「電撃が走るような・・・」

 言いかけて、私は顔を赤らめた。


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