↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あの時、君はそこにいた2 → ロマール王国大戦  作者: マイノス
ロマール王国大戦

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

77/82

大戦の決着 << マイノス 38 >> 

「大都市ミダースにはどれだけの兵士が詰めているんだ?」


挿絵(By みてみん)


 小都市シエラを獲得した私は、新世界ギルドのサブリーダー・グリーンに聞いた。


「増援が来ているようだ。斥候で調べたら5000人いた。宣戦布告を魔法都市ライツを攻略した時点で行っておくべきだった。そうすればワープホールの作成を防げた」

「城塞値4000を加えると、我々が加わっても、かなり厳しいな」

「追加でこちらも増援している。2000人〜3000人は増える。新世界ギルド7000人〜8000人、ビッグレイクギルド2000人で、合計9000人から1万人。ほぼ互角だな」

「西の強国ギルドは、協力要請したが、無視されている。ゴールネスとロドリゲスは同郷という話だ。協力は得られないだろう」

「中央ギルドはどうだ?この間、ビッグレイクギルドは助けてたじゃないか。協力してくれるかも知れん」

「OK。あえて王国チャットでやろう。中央ギルドがこちらの陣営にいることが分かれば、商人ギルドには強い圧力になるだろう」


 私は王国チャットで、中央ギルドのブレイクナイトに支援要請した。

 結果的にはブレイクナイトは敵を増やしたくないという理由で、この要請を断ったのだが、その返答を現実時間の1日後にした。

 これは我々に有利に働いた。

 商人ギルドが増援で送った部隊の一部を、通商都市クロスに帰還させたからだ。

 中央ギルドからの攻撃に備え、通商都市クロスの兵力を増やしたのだと思う。

 話によると、これは黄金都市ミダースの防衛を指揮するライジからの提案だったようだ。

 リーダーのゴールネスは、通商都市クロスが攻撃を受けたら、王都や青の港から救援があるから心配いらないと伝えたそうだが、ライジは聞き入れずに、一部の部隊を送り返したようだった。


 ライジはたぶん若いなと、私は思った。

 彼は他人の助けを受け入れることができない。

 助けてもらうことが恥ずかしいことだと考えている。

 人生経験を積めば、あえて情けない姿を晒してでも、助けを求めることが出来るようになる。

 いや、私自身がそう出来るわけではない。

 世の中には、そういう面の皮が厚い人が少なからずいて、なかなか出来ることではないと感心したことがあるというだけだ。


 そしてこの少しの兵力の減少が、結果的にはパワーバランスを一気に我々の方に引き寄せた。

 新世界ギルド側のやる気が一気に増したからだ。

 戦いはグロームがワープホールを都庁に作成したことから開始された。

 彼は課金をして、魔力を回復させた。

 グロームはワープホール作成を受け手側がいなくても出来るということを、まだ商人ギルドも王立騎士団も知らないことが、この戦いの決定打になった。

 たぶん、この戦いのあとも気づかないだろう。

 深夜、都庁の階段の踊り場に作られたワープホールから出た部隊は、守備隊が気づくことなく、次々に都庁全体に展開させた。

 スライサーの部隊が真っ先に飛び込み、ライジの部隊と交戦を始めた。

 私たちビッグレイクギルドは、ワープホール作成前の昼間のうちに、攻城を何度か仕掛けて、敵の注意を城外に引きつけていたので、ライジからしたらスライサーの突入は寝耳に水だったと思う。

 残念なことに、ライジを殺害することは出来なかった。

 深夜の襲撃だったが、彼は休むことなく、警戒態勢を敷いていたからだ。

 彼はワープホールで避難したが、残された4000人の兵士は逃げることが出来なかった。

 その兵士はすべて新世界ギルドに降伏し、新世界ギルドの兵力となった。


 新世界ギルドが黄金都市ミダースを奪還したことで、王立騎士団グループは、この戦いで獲得した都市をすべて失った。

 それだけでなく、平原ギルドに宣戦布告された小都市スアンも、明け渡した。

 明け渡す際には、平原ギルドに王立騎士団の本拠地を攻撃しないという確約を得たとのことだった。

 それも情けない話だ。

 また第一ギルドが求めていた、新世界ギルドと王立騎士団の王国政権の輪番制も受け入れたようだった。

 セルバート王は、今回の戦いの敗北を認めたようだった。



 ロマール王国は、王立騎士団グループによる支配体制から、三大ギルドによる共同統治に移行することになった。

 だが王立騎士団グループは、この状況になっても、王国の支配権を失うことはなかった。

 頭の回る人がいたのだろう。

 輪番制は王立騎士団、新世界ギルド、第一ギルドに加え、商人ギルドも参加することになった。

 それにより、王立騎士団グループが、王都支配の半分の期間を獲得し、新世界ギルドと第一ギルドが手を組まないように、互いを牽制させた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。