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あの時、君はそこにいた2 → ロマール王国大戦  作者: マイノス
ガルナス王国遠征

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高校生 << セルバート王 >>

 王都帰還後の会議の中で、私は今後のガルナスの反撃に対する対処の方法を決めねばならなかった。

 だが、私の中ではザラが、昔、私が付き合っていたザラなのかでどうかで頭が一杯になっていた。

 ゲームなんてどうでも良いとは言わないが、誰だってこんな偶然があれば、それ以外に考えられなくなるだろう?

 似ているんだよ。

 悪いところが。

 愛おしく悪いところが。

 だが、こういう感情や思考というのは、他の人に勘付かれやすい。

 私はこのロマール王国の王位を楽しむつもりなので、恋愛感情で国政を動かしているとは思われたくはない。

 気づかれていないはずだ。


 私は妻とは幼馴染に近い関係だった。

 家が向かいだったこともあり、小さい頃は家族ぐるみの付き合いだった。

 10歳を超える頃から私の交友関係は男友達ばかりになり、妻とは言葉を交わすこともほとんどなくなった。

 年も同じで、家は向かいだったものの、私たちは同じクラスになったことは一度もなかったが、高校に進学した時、彼女とは私は同じクラスになった。

 そりゃ、お互い意識したよ。

 妻とはその時の気持ちを、後に色々と話し合ったものだ。


 あれは、まだ高校に入学して、クラスの人の顔と名前がまだ一致しない、数週間しか経っていないころのことだ。

 クラスのませた男子が放課後に、王様ゲームをやろうと言い出したんだ。

 担任の教師は午後から出張か何かでいなくなり、誰もが羽根を伸ばしたかったのだろう。

 女子のリーダーのような立場の子が、「身体に触れないならいいよ」と言って、残っていたクラスの10人程度が参加して、王様ゲームが始まったんだ。

 始めはちょろいお題ばかりだったよ。

 教師のモノマネをさせたり、ダンスをさせたり、怖い話をさせたりだ。

 でもそんなのでもまだ打ち解けてないクライメイト同士だったから、楽しかったことは覚えているよ。

 そのうち妻が王様になって、何番と何番がお互いの印象を言うというお題を出したんだ。

 当たったのが、私とザラだ。

 私は彼女に対して、大人しそうと言い、彼女は私に対してむっつりスケベと言った。

 別に間違ってはいないから、私は気にしなかったのだが、私の彼女への見立ては間違っていた。

 王様ゲームが何巡かした後に、また妻が王様になり、今度は何番と何番が、教室のカーテンの裏に隠れて3分間一緒にいるというお題を出したんだ。

 当たったのが、私とザラだ。

 私たちは渋々という感じで窓際のカーテンの裏に行ったわけだけども、彼女は私に、「ごめんね。むっつりスケベなんて言っちゃって」とまぁ社交辞令的に謝ってきたんだが、私も「気にしてないよ。実際そうだし」と言ってあげたら、彼女は急に私の方に寄ってきて、口づけをしたんだ。

 たぶんそれは、他の人にも影で見えたことだろう。


 私とザラは、それから付き合った。

 妻のことは気になっていたが、年頃だからね。

 そこに甘酸っぱい果実があったら、我慢など出来ない。

 だが、それは彼女も同じだった。

 というか、彼女はもっと我慢などしなかった。

 彼女は多くの男と付き合っていた。

 私はその時の感情をどうにもコントロール出来なくて、私はザラとは別れ、そして妻を付き合って結婚した。

 妻とも色々なことがあったが、別れることなく、今に至る。

 子供ができるのは遅かったが、もう40年近い付き合いだ。

 もしあの時、ザラと別れずに付き合い続けていたら、私はどんな人生を送ったのだろうか。

 私は今、そのもう一つの人生を送り始めている。

 私はザラの導きにより、ロマール王国の王になった。


 私はザラの言動を注意深く見るようになった。

 そして思うんだ。

 似ている。

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