魔獣討伐 1日目 魔族の森
この森はまだ魔獣の生息域ではないのでバラバラな感じで少し歩くとフリージアたちと行った時と同様の行商人の馬車の列が見えてきた
その横に一般人が入れる人の列もみえる
オーブリーを先頭に全員がそこに並びしばらく待つと意外と早く入門場に着いた
門番に手紙みたいなものをオーブリーが渡している
後で聞いたがオリバーに通信の石と一緒に通行手形みたいな物ももらっていたらしい
それを見た門番は何事もなく笑顔で通してくれる
王都へ来るのは2度目だからゆっくり見て回りたい気持ちはあるがグッと堪えて王都を素通りし王都の裏に位置する方の門に向かう
裏の門は表の門よりも小ぶりで馬車が1車通れるかどうか?くらいの大きさだったが
明らかに表の門と違ったのは
その門を護っている人達がいかにも門番!と言わんばかりの屈強そうな人たちばかりだった
こちらは列などはなくすんなり門にたどり着き門番の1人に先ほどの手紙をオーブリーが渡す
こちらの門番は笑顔すら見せずに眉間に皺を寄せひとりひとりをまじまじと見てきていた
まぁ、森に好んで入る人が居ないからわからないではないが……もう少し愛想良くても…
そう思っていると
「よし。通れ!」
出る時でこれだから入国の時はより面倒そうだなと思いながらしばらく歩き森を目指す
門を出てすぐに森というわけではない、ただ門を出た時点でもう森は見え始めている。そんな場所から魔族の森は始まっていた
少し歩き森に入った瞬間
門番たちがなぜあんなにピリピリしていたのがわかった
全く空気が違う。瘴気に満ちていると言うべきか、気のせいかもしれないが少し息がし辛く感じるほとである
全員に緊張が走る
すぐにオーブリーが
「隊列を組みましょう!」
それに呼応して
「そうだね!」
「うん」
「うん」
「…はい……」
俺、ヘンリー、ジャック、ニアがそれぞれ返事をする
全員この雰囲気を感じたのだろう
元々の隊列は俺とオーブリーは木の上からと言う話だったが俺は地上の殿をかってでた
なぜかはわからないがそれがいい、そう思ったのだ
「オーブリー上は任せていいかな?」
「大丈夫よ!」
「それじゃ俺はニアの後ろにつくから」
全員の承諾を得て殿をうけもつ事にした
ルーカスたちが西側、俺たちが東側を担当し、オリバーが間で待機してくれているはずだ
しかしオリバーはまだ着いていないかもしれない。俺たちは転移してそのままこの森に向かったのだからオリバーがどの経路で来ていても俺らより早く着く事はまずないだろう
その事を加味してもやはりあまり無理はできない
「オーブリー、その通信石は何度も使えるの?」
「制限は聞いてないから1度きりという事はないと思うけど?」
「それじゃ、とりあえず森に入った事を伝えておこう」
連絡する事で少しでもオリバーが急いできてくれれば……
「そうね!わかったわ!」
そう言うとオーブリーは通信石に少しだけ魔力を込めた
青色のその石は内部から光り輝き出す
「先生、今、魔族の森に入りました。予定通り東側を探索します」
オーブリーはそう言うと魔力を込めるのをやめた
これで本当に相手に伝わっているのか不安は残るがやれる事はやってた方がいい
森の中をゆっくりとしたペースでしばらく歩いているとこの森の雰囲気にも少し慣れてきた
息苦しさはなくなり人と話す気にもなってきた
だが緊張感がなくなったわけではなく
非常にいい状態だと思う
さらにそのまま探索を続けると
ガサゴソという音とともに獣の臭いが立ち込めてきた




