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冒険の書  作者: らぐらぐ
51/67

武具屋

武具屋に着いた頃にはフリージアの機嫌もすっかりよくなっていた


「こんにちは〜」


すでに馴染みの店になっているらしくフリージアは勢いよく入っていく


声に気付きカウンターで後ろ向きにがさごそしていた店主がこちらを向いた


「おっ!フリージアちゃん何か入り用かい?」


歳は30代後半って感じだがしっかり整えられた髭が生えており貫禄がある


「おじさん!今日は弟と彼女を連れてきたわよ!」


「か、彼女じゃないですぅ」

「か、彼女!?」

「おじさんじゃない!」


総ツッコミをもらうフリージア


フリージアの冗談で赤くなってるソフィアが可愛い過ぎて1人の女性として意識してしまい

守ってあげたい!

そう思ってしまった

まぁソフィアの方が強いんだけど……


これまでも可愛いなと思う瞬間は多々あったが『彼女』という言葉で変に意識してしまうようになった



「んで?何か買いにきたのかい?」


「この子たちが武具屋をみたいって言ってたから連れてきたの」


そんな会話を2人がしている時に

ソフィアに昔あげた髪留めが欠けている事に気付いた


「あれ?ソフィアこれ…」

そう言って近付き髪留めを確認する

少し近付き過ぎたかソフィアの顔が一層紅みを増す


「あ、やっぱり欠けちゃってるよ!」

「え!?」

何気なく言った言葉でソフィアの顔色が曇る


そのままソフィアは武具屋のガラス窓に近付き薄っすらと反射する髪留めを見つめ

使えなくはないが星形のアクセントの部分が欠け落ちてしまっていた


それを確認すると

「あの野盗に掴まれた時!?」


独り言のように呟くとついさっきまで赤らめていた顔は瞬く間に怒りに満ちてきた

「私、野暮用ができました!ちょっと出てきます!」


その殺気を感じすぐさまフリージアが反応して止めにかかる

「ソフィア野暮用ってなによ?ちょっとまちなさい!」


「さっきの人たちにちょっと」

たかが髪留めでそこまで怒らなくてもと一瞬思ったがずっと大事にしてくれていたんだなと嬉しく思う


「少し頭を冷やしなさい!たかが髪留めで…」

とフリージア言いかけた瞬間

「たかが!?」

そのままの殺気をフリージアに向ける


あーあーあー!

地雷踏んじゃったよ!

ただ、その殺気は一瞬の事で

「フリージアさんはいいですよ…いつもリョウと一緒にいれて……思い出だってたくさんあって…この髪留めはわたしの唯一の思い出だったのに……」


そういうと今にも溢れ出そうなくらい目に涙が溜まってきていた


このまま野盗のところに行かせると野盗の方が危険だと思ったのだろう、フリージアが提案してくる


「じゃ、じゃぁ折角、武具屋に居るんだしリョウになんか買ってもらって新しい思い出作るってのはどうかな?

ここには魔力のこもった髪飾りとかもあるし!

ねぇ?リョウ?」


「あ、あーうん。もうその髪留めも少し古くなってきてたからちょうど替え時だったのかもね!

こっちに可愛いのあるよ!」


と、ソフィアを魔道具のあるコーナーへと連れて行く


「プレゼントしてくれるの……?」

「もちろん!」


ソフィアの顔に少しだけ笑顔が戻る

「本当に買い替えてあげたいなと思ってたからいい機会をもらったよ!」


「うれしい……」

今にもこぼれ落ちそうになっていた涙を袖口で拭っていた


そして少し落ち着いた時にソフィアとなにか良いものを探すフリをして

フリージアにお金を借りにいくのだった


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