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冒険の書  作者: らぐらぐ
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荒くれ者

武具店には少し距離があるらしく王都の広さを実感する


それにしても人が多い

油断すると肩と肩がぶつかってしまいそうだ


そんな事を考えていると唐突に

「きゃっ!」

という小さな悲鳴と共に少し後ろを歩いていたソフィアの姿が消えていた


何かの冗談かと思ったが

人混みに紛れソフィアが連れ去られるのが一瞬見える!

すぐにフリージアと追いかけるも地理に詳しいのか2.3個角を曲がるとすぐに見失ってしまった


「ねぇさん右お願い!俺は左に!」

「了解!」


時間が経つとそれこそ見つけれなくなる!

そう思いフリージアと2手に分かれて捜索する事にした


左の道を行くと左右に細い道がいくつもあるがどこもごちゃごちゃとしていてとても走れそうにない感じだったので

裏通りで元々細い道だがその中でもメインの大きい道を走った


それほど時間も経たないくらいで意外と簡単にソフィアを見つけた

と、言うよりも待ち構えられていた


「リョウ!」ソフィアが声を上げる

手下っぽい奴がその首元にナイフを構えられている


「おっ!やっぱり1人になったな!女を返してほしかったら有り金全部出しやがれ!」

と、奥に立っている親分らしき奴が定番のセリフを吐く


やっぱり金銭目的の誘拐か…


「すみません、あまりお金は持ってないです」

と言って小袋に入った有り金を全部を投げ渡す


「彼女を離してあげてください」


「アニキまじで全然入ってませんぜ」と手下A


「っち!じゃぁその腰のダガーを置いていけ!それなりで売れるだろ!あ、もう1人の女が来るのも待っとくか!体売られないだけありがたく思えよ!」


「ケッケッケッケ!」と手下たちが笑っている


後々面倒な事にならないよう穏便に済ませる為ダガーを置く


「おい!お前!女が来るまでそこで両手を着いて膝まづいておけ」


指示に従い四つん這い状態になる


すると親分らしき奴が近付いてきて

四つん這いの俺の頭を足で踏もうした瞬間


「ドゴッッッ!」

「ファイヤーボール!」


そのファイヤーボールは親分に直撃し無情にも手下たちを何人か巻き込んで壁で爆発する

「ドゴォォォ!」

間違いなくフリージアだろうがここまでせっかく穏便に済ませようとしてたのに……


っは!と我に返りソフィアをみると

ソフィアはソフィアで首元にナイフを突きつけていた手下をいとも簡単に投げ飛ばしていた


「リョウ!逃げましょう!」

と言うと俺のお金とダガーを手早く回収しフリージアの方へと向かう


「ファイヤーボール!」

先ほど同様威力は抑えられているが当たれば火傷じゃ済まないであろうそのファイヤーボールは残りの手下を全員巻き込んで事を終わらせた


「私の弟に手…じゃない足出すなら容赦しないわよ!」


「ねぇさん…」


「リョウもあんな奴らバッタバッタ倒しなさいよ!せっかく陰から見守ってたのに!」


「私右に行ってないから」


「えぇ……?てゆうか、ソフィアさん?最後自分で相手倒してませんでした?」


「私もリョウに助けてもらいたかったなぁ…せっかく初めて誘拐されたのに…でもさすがに踏まれるのは見たくなかったから」


「えぇぇぇ……なにこの茶番……」


「最初は本当にビックリしたけど途中からたのしくなっちゃって」てへっとソフィアが微笑む


そう言われてみればソフィアを見つけた時の第一声で名前の呼び方が少し演技くさかった気がする…


いや、もう可愛いからいいけど!


「でも大事なダガーまで手放してくれたの嬉しかったなぁ」

「ま、まぁソフィアが大切だし…」


少し顔が熱くなるのがわかる

ふとソフィアをみるとソフィアも無言で顔を赤らめていた


そして少し前を歩いていたフリージアが一言


「それ、私があげたダガーだけどねっ!」


その一言で2人の顔が一瞬で青ざめ


「あ、いや、ねぇさん人の命には変えられないっていうか…」

「フリージアさんそんな意味で言ったわけでは…」


と少し不機嫌になったフリージアにフォローをいれながら後ろをついていくとようやく武具屋に到着した

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