チーム力 実力差
――大地に恵まれし木々たちよ草たちよかの者を捕らえ拘束したまえ――
「グリーンチェーン」
フリージアの初手!殺気により腰を抜かしていたニアとヘンリーが根と幹に絡め取られ拘束される
俺たちはまだギリギリ、ソフィアのファストレイが付与されている。が、時間的にもうすぐ切れる。そしてソフィアも次の魔法が魔力的に最後になるだろう
後から拘束されてたメンバーの魔力量は見当がつかない
1番元気なのはヴィクトリアか?
作戦を立てるための情報が少なすぎる!
考えがまとまらず攻めあぐれているとオールラウンダーのジャックと盾役のルークが前に出る!
そのタイミングでオーブリーが距離をとり弓を射る!
3人で連携の取れた攻撃だ!
すかさずヴィクトリアがルークにプロテクトを付与する
フリージアはオーブリーの矢を難なく躱しルークに迫るがジャックがファイヤーボールを放つ!
そのファイヤーボールはルークの頭上を超え真っ直ぐにフリージアに向かっていくがそれすらもサラリとかわしルークに向かっていく
そしてそのファイヤーボールはフリージアを追いかけていた俺らに向かって来る
「ジャック!あんた考えて放ちなさいよ!」
ヴィクトリアが叫ぶ
俺らも全員どうにか躱したが散開してしまう
「フレア!!」
フリージアの爆裂魔法がルークに炸裂し派手にジャックを巻き込み吹き飛ばされる
やっと追いつきそうなところでファストレイが切れてしまい動きが鈍り
そしてまたフリージアの指が鳴る
パチン!
今度はフリージアが上昇気流に乗り浮かび上がる
「グリーンチェーン!」
フリージアは上昇気流に乗ったままルークが拘束される続きざまに
――混沌を彷徨よいし闇よ影を支配しかの者を拘束せよ――
「シャドウホールド!」
ジャックの影にダガー突き刺さる!
逃げようとしたジャックの動きがピタリと止まった瞬間
「ライティング!」
ヴィクトリアがその場を煌々と照らし、今しがた拘束されたばかりのジャックが自由になる。光で影の位置を変えたのだ
「ファストレイ!!」
ソフィアが1年生全員に付与してくれたが魔力が尽きフラフラと立っている
そしてようやく上昇気流が消滅しゆっくりと地上に降り立った
フリージアから見て左に弓を構えたオーブリーとダメージを負っているジャック
右に手負いの俺、ルーカス、元気なヴィクトリア、ふらふらのソフィア
9対1だったのが既に6対1になっている
一瞬の沈黙のあとオーブリーが仕掛ける
「フリーズアロー!」
数本の氷の矢がフリージアを襲う!と、同時に弓も射ているがそれらを難なく躱しジャックに向かう
あっちの2人から潰す気か!?
ジャックと接敵すると迂闊に魔法が撃てなくなる
そう思い加勢に走るが先ほどのダメージが残っていて思うように走れない
そしてジャックはなす術なく拘束される
膝の後ろに蹴りを入れられ片膝をついた瞬間
「フリーズロック!」
片手を地面に付き、そう唱えると見る見るうちにジャックの膝辺りまでの氷で凍結され拘束される
「ちょっと寒いけど我慢してね!」
そう言うとジャックのダガーを引き抜きさらにシャドウホールドで地面に刺さっていたダガーも引き抜き距離を取る
が、間髪入れずにオーブリーに向かい走り出す
ルーカス、ヴィクトリア、俺、かなり遅れてソフィアの順でそれを追う
オーブリーに接敵する直前で踵を返しルーカスに向かいダガーを投げつける
不意の攻撃に飛び退き距離を取らされ孤立するルーカス
ルーカス狙いか!
が、それも違い次に狙われたのは
ヴィクトリアだった
ヴィクトリアもルーカス狙いだと予想したらしく不意をつかれたたらを踏む
そのヴィクトリアに優しく触れ
「グラビティ」
「っぐぅ!」
ヴィクトリアの膝が折れ更に腹這い状態になり身動きが取れなくなる
「うぐぐぐ……」
悔しそうな声が響く
更に1番近くにいた俺の脇腹に衝撃が走り堪らず膝を付く
ヴィクトリアに触れていた時にダガーを引き抜きそれを投擲していたのだった柄の部分が当たっていたがフリージアの優しさだろう
「グリーンチェーン」
俺の足元から木の根がボコボコと音を立て現れたかと思うとあっという間に拘束させる
残るはオーブリーとルーカスとソフィア
拘束され出来ることがなくなった俺は改めて周りを見渡すがすごい惨状だ
1人に対してほぼぼぼ何も出来ずにこの現状だ…
「そろそろ降参でもいいけど?」
無言で走り出すオーブリーとルーカス
その姿をみて少し笑ったかのようにみえたフリージアはほぼ動けないソフィアを飛び越え
「シャドウホールド」
ソフィアの影を捉える
ソフィアを完全に無効化させて
2人を迎え撃つのだった




