9vs1最初に狙われるのは?
「ルールは簡単だフリージアを捕縛、無効化できれば終了だ!範囲は約20キロ以内で明確なラインは決めてないが村の敷地内は移動を含め進入禁止とする」
ざわざわと慌ただしくなる
「攻撃魔法も真剣も使用可能だ!ただ森の中での炎系の魔法には気をつけるように!あと怪我をしたものは医務室に向かい手当をしてもらうように!」
「ではこれより模擬戦!開始!」
と、カイルの合図と共に全員が散ろうとしたその瞬間
「はははは!」
高笑いしこちらに歩み寄るフリージア
「今、散ろうとした全員馬鹿なの?真剣勝負で9対1!しかも臨戦態勢をとってない標的が目の前に居るのに今引いていつ戦うのよ」
そう言うと生徒とカイルの丁度中間辺りで俺らに背を向けカイルの方を見なおり
「カイル先生もうやめにしませんか?ちょっと私の時間が無駄かなぁ」
そういうとクスクスと笑い出す
「一応授業の一環だから手伝ってくれ」
と、協力を促すカイル
さすがにこの言葉には頭にきたのか1年生から殺気が生まれる
そしてフリージアが向き直った瞬間に7本のダガーがフリージアを襲う!
2人を除いた全員がフリージアを目掛けてダガーを投擲したのだ
そしてもちろんそのダガーたちは無力化される
「バースト」
静かに唱えたその魔法はその場に竜巻にも似た上昇気流を生み出し砂埃と共に、飛んでくるダガーさえも弾き飛ばした
挑発してきた時点でここまでの流れは予想できた俺はファストレイを唱えその応用で自分のダガーに付与していた
俺もフリージアに狙われるより全員で狙いに行った方が精神的にも楽なのでこの1っ発で致命傷を与えれればと思い本気で投擲する
そう。この砂煙に紛れさせ時間差のダガーの投擲だ
なるべく殺気を消し、それでいて狙いはしっかりと全力で
スンッ!
と、音もなく投げ、砂煙を通り抜け
……
……
刺さった音も弾かれた音すらなく無音が広がる
当然ダガーを弾かれた全員は呆気に取られているが俺のダガーがどうなったかは定かではない
砂煙が風に流されてフリージアの姿が見えてくる
カイルはやれやれとした表情でそのフリージアを見守っている
もちろんだが既に模擬戦は始まっている
「うーん最初にダガーを投げてきた人〜10点!
あと、これはアズベルト君のダガーかな?」
授業中だからかいつもの呼び方とは違っていて俺のダガーをヒラヒラと振ってみせる
ファストレイをかけた全力投球のダガーを弾く事なくキャッチしていたのだ音も無く…
「砂埃に紛れて投擲してきたのは評価できるけど
急所を狙わなかったのは優しさかな?それともあれだけのことがあったのに侮ってるのかな?30点」
あらだけのこと、多分入園祝いの事だろう
かわいい女の子にこんな言葉を言いたく無いが化け物である
そう言うとそのダガーをその場に捨てた
カランカラーン
鉄の乾いた音が響き渡りそちらに目をやったその隙にフリージアは動いた
ザザっ!瞬時にとある生徒の背後に立つと首を絞め
落とす!
ヴィクトリアだ。ヴィクトリアは投擲すらしなかったきっと憧れの人に刃物を向けたくなかったのだろう
刃物というより敵意すら向けていなかった
それをフリージアに気付かれ最初の犠牲者となったのだ
まぁヴィクトリアの成長の事を考えれば最悪なのだが落される時の顔は至福に満ちていた
どんだけフリージアの事好きなんだよ!
フリージアが優しくヴィクトリアをその場に寝かせ
次の獲物を物色する直前でようやく全員が我にかえり森へと身を隠した
しかし
この瞬間に
狙う方から狙われる立場になったのは言うまでもない




