御祝い!
さくっさくっさくっさくっ
気がつくと落ち葉を踏み締めテンポの良い足音と共にゆっくり身体が上下していた
「うっう〜ん……」
懐かしい匂いがするこの落ち着く匂い……
フリージアか……
っは!!
意識がはっきりし飛び退こうとするが全身が悲鳴を上げてゆう事を聞かない
「っくぅ……」
悲鳴と苦痛の間のような声が出る
「おっ。リョウ起きた?」
聞き慣れたフリージアの声だ
そう俺はついさっきまで戦っていたであろうフリージアの背中に担がれていた
「ねぇさん…さっきねぇさんに化けてた何者かに襲われたんだ!!」
「ははは。私わたし!」
笑いながら返答してくる
「え?」
「いや、だからさっきリョウを殴り倒したの私だよぉ!」
「いや、意味がわからないんだけど」
「ごめんごめん。私からの入園祝いだよ〜」
「は?尚更意味わからないのですが……」
「うーん。入園祝いをなにかあげたいなぁと思って色々考えたんだけど…リョウって物欲ないでしょ?」
「あ、うん。まぁ……」
「だから1番いいの何かなぁって思った時に閃いちゃったのよ!『経験』じゃないかな?って
ほらリョウも冒険者目指しているでしょ?だからその『経験』をあげよう!ってね」
混乱していた頭がはっきりして現状を理解した
全身の力が抜けていく…これが脱力感というやつか…
「うーん。リョウの実力は学園で上から4番目くらいには居るんじゃないかな?もちろんトップは私だけどねぇ」
そういうと無邪気に笑う
「あ、でも1年生の実力はわからないわねぇ
1人未知数な子も居るし
まぁでも実戦でリョウに勝てる子は1年生じゃいないでしょうね」
学園での俺の実力の順位を教えてくれる
「今日の経験でまた学んだでしょ?
本気の私と実戦形式の1対1ができるなんて激レアよ!ゲ・キ・レ・ア!」
「やっぱり本気だったんだ…」
「あの時の全力はあれだったね〜」
ちょっと意味深な言い回しだがあまり追求されたくない空気が出てたので聞き流しておく
「あ!ちゃんと反省しながら戦っていたのはいい事だけど森で考えなしにファイヤーボールはやめときなさいね!流石に私も焦ったわよ!」
「ごめんなさい…」
「やるなら森を燃やして逃げなさい」
「えぇぇ!?」
「半分は冗談よ」
そういいながらクスクスと笑うフリージア
「半分は本気なんだ…」
「もちろん森も大切にしないとだめだけどあなたの命の方が大切よ。
それにしても木々の事を考えずにファイアーボールを放ったすぐ後に木々や草たちにお願いしてグリーンチェーン使ってきて思わずツッコミそうになったわよ!自分勝手すぎんだろぉ!ってね」
そう言うとまたクスクスと笑います
「たしかに、そう言われてみれば酷いことしてるな…」
「まぁあの戦闘中でも成長していってるリョウをみてて私も楽しかったわ!次はもっと楽しめそうね!」
「次はなくて良いです…」
「そんな事言わずに〜またやりましょ」
「激レアじゃなくなるじゃん」
そんな話をしていたら安心してしまったのか今度は瞼が重くなって眠りにつきそうになる
それに気付いたか気付いてないかわからないが最後に
「あー、今日の傷は私がヒーリングしてもいいけど明日ソフィアに言って治してもらいなさい。そこまでが私からのリョウとソフィアへの入園祝いよ」
そういうとその後は無言で家に向かうのであった




