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転生したらカルタゴ人だったので、ハンニバルを勝たせてローマに勝利します  作者: レモンティー


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第七十七話 港の出口をローマ軍に押さえられたので、船を陸の上で運ぶことにした

紀元前212年。

タレントゥム。

俺は、港の地図を見つめていた。

ローマ軍は、城塞に立てこもっている。

そして、港の出入口を監視していた。

カルタゴ軍は市街地を確保したが、港を自由に使えない。

俺はため息をついた。

「……目の前に海があるのに、船が出せないなんてな」

メルカルが頷いた。

「困りましたね」

俺は答えた。

「本当にね」

俺は、港の技術者たちを集めた。

「船を陸上で移動させる方法について、相談したいんです」

技術者たちは顔を見合わせた。

一人が尋ねた。

「……船を?」

俺は頷いた。

「はい」

「水の上ではなく?」

「陸の上です」

技術者は、しばらく黙った。

そして言った。

「……できなくはありません」

俺は顔を上げた。

「本当ですか?」

技術者は説明した。

「小型船なら、丸太や台車を使って移動できます」

俺は頷いた。

「なるほど」

「ただし、大型船は難しいです」

「……」

「重量がありますし、船体を傷める危険もあります」

俺は頷いた。

「分かりました」

俺は地図を広げた。

「では、まず小型船から考えましょう」

技術者たちは頷いた。

「はい」

俺は続けた。

「港の内側から、外海へ通じる場所まで運べないか調べたい」

数日後。

技術者たちは、地形を調査した。

距離。

傾斜。

地面の状態。

そして、船を運ぶための経路。

俺は報告を聞いた。

「……可能性はあるんだな」

技術者は頷いた。

「はい」

「ただし?」

「大量の人手と資材が必要です」

俺は頷いた。

「……なるほど」

俺はハンニバルへ相談した。

「港の出入口を使わずに、小型船を外海へ運ぶ方法を考えている」

ハンニバルは少し笑った。

「船を陸上で?」

俺は頷いた。

「そう」

ハンニバルは考え込んだ。

そして言った。

「面白いですね」

俺は続けた。

「ただし、工事には人手が必要だ」

ハンニバルは頷いた。

「必要な人数は?」

俺は答えた。

「まだ調査中」

「……」

「でも、軍の工兵と港の技術者が協力すれば、可能性はあると思う」

ハンニバルは頷いた。

「検討しましょう」

数週間後。

小型船の陸上移動計画が始まった。

丸太。

木製の台車。

滑りを良くするための材料。

そして、船体を支える木枠。

俺は作業現場を見つめた。

「……本当に動くかな」

メルカルが尋ねた。

「アドン殿が考えたんですよね?」

俺は頷いた。

「そうだけど、実際にやるのは初めてだからね」

最初の試験では、船がほとんど動かなかった。

人夫たちが綱を引く。

だが、船体は重い。

俺は眉をひそめた。

「……重いな」

技術者が頷いた。

「はい」

俺は考えた。

「……台車の車輪を増やそう」

次の試験では、少し動いた。

だが、地面の凹凸で台車が止まった。

俺はため息をついた。

「……道が悪い」

技術者が頷いた。

「そうですね」

俺は続けた。

「なら、先に道を整えよう」

数日後。

地面をならし、木材を敷いた。

そして、再び試験した。

人夫たちが綱を引く。

船体が、ゆっくりと動いた。

俺は目を見開いた。

「……動いた!」

メルカルが叫んだ。

「動きました!」

技術者たちも笑った。

だが、まだ問題はあった。

船を長距離運ぶには、時間がかかる。

船体を傷める危険もある。

そして、ローマ軍に発見されれば妨害される可能性がある。

俺は頷いた。

「……慎重に進めよう」

ハンニバルは、作業現場を視察した。

「本当に船が動いていますね」

俺は笑った。

「まだ小型船だけどね」

ハンニバルは頷いた。

「それでも、重要です」

俺は説明した。

「港の出入口を完全に使えなくても、小型船なら別の場所から外海へ出せる可能性がある」

ハンニバルは頷いた。

「ローマ軍の封鎖を一部回避できますね」

俺は答えた。

「そう」

数週間後。

最初の小型船が、陸上を移動して外海側へ運ばれた。

人夫たちが歓声を上げた。

俺は息を吐いた。

「……成功した」

メルカルが笑った。

「やりましたね!」

俺は頷いた。

「うん」

だが、俺はすぐに続けた。

「これで、大型輸送船が使えるようになったわけじゃない」

メルカルが頷いた。

「そうですね」

「でも、港の外側と連絡できるようになる」

俺は笑った。

「それだけでも、大きいよ」

その夜。

ハンニバルが俺のところへ来た。

「アドン」

「何?」

「船の陸上移動について、報告を受けました」

俺は頷いた。

「まだ試験段階だけどね」

ハンニバルは笑った。

「十分に価値があります」

俺は地図を広げた。

「今後は、小型船による連絡と輸送を増やしたい」

ハンニバルは頷いた。

「お願いします」

俺は続けた。

「ただし、ローマ軍の城塞が残る限り、港の問題は解決しない」

ハンニバルは真剣な顔になった。

「そのとおりです」

俺は港を見つめた。

タレントゥム。

カルタゴ軍が長年求めてきた港。

ようやく市街地を確保した。

だが、まだ自由には使えない。

俺は呟いた。

「……あと少しなんだけどな」

そのとき。

メルカルが、新しい報告書を持ってきた。

「アドン殿!」

俺は顔を上げた。

「何?」

メルカルは答えた。

「ローマ軍が、タレントゥムの城塞へ補給を送ろうとしているようです!」

俺は眉をひそめた。

「……海から?」

メルカルは頷いた。

「はい!」

俺は地図を見つめた。

ローマ軍が城塞へ補給を送り続ける限り、守備隊は持ちこたえる。

俺は呟いた。

「……やっぱり、海を押さえないと駄目か」

そして、静かに言った。

「アドヘルバル提督へ連絡しよう」

タレントゥムの港をめぐる戦いは、陸上から海上へと広がろうとしていた。

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