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転生したらカルタゴ人だったので、ハンニバルを勝たせてローマに勝利します  作者: レモンティー


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第三十九話 ローマ軍三千人が川を渡ってきたので、ハミルカル将軍が迎え撃つことになった

夜明け前。

トゥリア川の西岸には、冷たい霧が立ち込めていた。

川幅は広くない。

だが、流れは速い。

前日の雨で水量も増えていた。

川の東岸には、ローマ側の軍勢が布陣している。

歩兵、およそ三千。

その後方には、さらに増援が向かっているという。

対するカルタゴ軍は、ハミルカル・バルカ将軍が率いる部隊。

主力軍のすべてではない。

補給路を守るため、急いで集められた兵士たちだった。

俺は高台から川を見下ろしていた。

隣には、メルカルがいる。

「……本当に戦うんでしょうか」

メルカルが呟いた。

俺は答えた。

「もう、戦闘になる可能性は高いと思う」

「……」

「ただし、まだ両国が正式に戦争を宣言したわけじゃない」

メルカルは頷いた。

「それなら、止められるんでしょうか?」

俺は川の向こう岸を見た。

ローマ側の兵士たちが、盾を並べ始めている。

俺は静かに答えた。

「……止められるなら、止めたい」

だが、その言葉には、もう以前ほどの自信がなかった。

ハミルカル将軍の幕舎では、軍議が開かれていた。

俺は補給担当として、アズルバルとともに同席していた。

将軍は地図を広げた。

「ローマ側の部隊は、この渡河地点を狙っている」

指差した場所には、浅瀬があった。

川の流れが比較的緩やかで、歩兵なら渡れる場所だ。

ただし、一度に渡れる人数は限られている。

「敵が渡河を始めた場合、どうしますか?」

マゴンが尋ねた。

ハミルカルは答えた。

「こちらの補給路へ進もうとするなら、阻止する」

「はっ」

「ただし、敵が退くなら追撃はしない」

マゴンは頷いた。

「承知しました」

俺は将軍を見た。

「……戦闘を限定するおつもりですね」

ハミルカルは頷いた。

「そうだ」

そして続けた。

「今必要なのは、ローマ軍を滅ぼすことではない」

俺は静かに尋ねた。

「では?」

将軍は答えた。

「この川を越えれば損害が出ると、相手に理解させることだ」

軍議が終わった後。

俺はアズルバルと補給の確認を行った。

「食料は何日分ありますか?」

アズルバルは記録を開いた。

「主力部隊については、当面の戦闘に必要な量を確保しています」

俺は頷いた。

「矢や投槍は?」

「各部隊へ配分済みです」

「負傷者を運ぶ荷車は?」

「後方に用意しています」

俺は少し安心した。

だが、アズルバルは続けた。

「問題は、戦闘が長引いた場合です」

俺は頷いた。

「そうですね」

「補給路の一部が不安定になっています」

「はい」

「敵が川を渡って道路を押さえれば、食料の輸送に影響が出ます」

俺は深く息を吐いた。

「……だから、この場所を守る必要があるんですね」

アズルバルは頷いた。

「そうです」

夜が明けた。

霧が少しずつ薄れていく。

川の向こう岸に、ローマ側の軍勢が見えた。

盾を持った歩兵。

長い槍。

整然と並ぶ隊列。

俺は思わず呟いた。

「……さすがだな」

メルカルが尋ねた。

「何がです?」

「隊列が乱れていない」

俺は答えた。

「兵士たちが、よく訓練されている」

メルカルは不安そうに言った。

「勝てるんでしょうか?」

俺は答えなかった。

戦争は、数字だけでは決まらない。

兵士の数。

装備。

地形。

士気。

指揮官の判断。

そして、運。

そのすべてが関係する。

やがて。

ローマ側の陣地から、角笛が鳴った。

低い音が、川の上を渡ってくる。

兵士たちが動き始めた。

先頭の部隊が、浅瀬へ向かう。

俺は息を呑んだ。

「……来た」

メルカルが小さく呟いた。

「本当に渡ってくる……」

ローマ側の歩兵が、川へ足を踏み入れた。

一人。

二人。

十人。

そして、数十人。

水が膝まで上がる。

盾を高く掲げ、慎重に進んでくる。

カルタゴ軍の兵士たちは、まだ動かない。

俺はハミルカル将軍を見た。

将軍は馬上から、川を見つめていた。

ローマ側の先頭部隊が、川の中央まで進んだ。

そのとき。

ハミルカルが右手を上げた。

「弓兵、構え!」

カルタゴ軍の弓兵たちが、一斉に弓を引いた。

俺は息を止めた。

将軍は、まだ命令を出さない。

川の中では、ローマ側の兵士たちが前進を続けている。

そして、先頭の兵士が、こちら側の岸へ近づいた瞬間。

ハミルカルの声が響いた。

「放て!」

無数の矢が、空へ飛んだ。

矢が川へ降り注いだ。

ローマ側の兵士たちは、盾を掲げた。

木の盾に矢が突き刺さる。

水面に矢が落ちる。

悲鳴が上がった。

だが、ローマ側の隊列は崩れなかった。

先頭の兵士たちは盾を前に出し、後方の兵士を守りながら進む。

俺は思わず呟いた。

「……強い」

メルカルが震える声で言った。

「矢を受けても、進んできます……」

俺は頷いた。

「そうだね」

ローマ軍。

その強さは、単なる兵士の数ではない。

攻撃を受けても、隊列を維持できる。

それが恐ろしい。

ハミルカルは次の命令を出した。

「投槍兵、前へ!」

カルタゴ軍の投槍兵たちが、川岸へ進む。

ローマ側の先頭部隊が、ようやく岸へ足をかけた。

その瞬間。

「投げろ!」

投槍が飛んだ。

重い槍が、盾へ突き刺さる。

盾を持つ腕が押し下げられる。

何人かの兵士が倒れた。

だが、ローマ側も反撃した。

投槍が飛んでくる。

カルタゴ軍の兵士が倒れる。

俺は思わず拳を握った。

「……くそっ」

戦争だ。

本当に、人が死んでいる。

川岸では、激しい戦闘が始まっていた。

ローマ側の兵士たちは、少しずつ岸へ上がってくる。

カルタゴ軍の歩兵が、それを押し返そうとする。

盾と盾がぶつかる。

槍が突き出される。

剣が振り下ろされる。

怒号。

悲鳴。

金属のぶつかる音。

俺は高台から、その光景を見つめていた。

メルカルは青ざめていた。

「……こんなことが」

俺は答えなかった。

俺も、同じ気持ちだった。

ハミルカルは戦場を見渡していた。

そして、マゴンへ命令した。

「右翼を少し下げろ」

マゴンが驚いた。

「下げるのですか?」

「そうだ」

「敵が上陸します!」

ハミルカルは頷いた。

「分かっている」

そして続けた。

「川岸で押し合えば、こちらも損害が増える」

マゴンは頷いた。

「承知しました!」

右翼の部隊が、少しずつ後退する。

ローマ側の兵士たちは、それを見て前進した。

俺は眉をひそめた。

「……何をするつもりだ?」

ローマ側の兵士たちが、さらに岸へ上がってきた。

だが、上陸できる場所は狭い。

後続の兵士たちは、まだ川の中にいる。

前に進みたい。

だが、前には味方がいる。

後ろからも兵士が押してくる。

隊列が、少しずつ乱れ始めた。

その瞬間。

ハミルカルが命令した。

「騎兵、動け!」

高台の裏に待機していた騎兵たちが、一斉に走り出した。

俺は息を呑んだ。

「……そういうことか!」

騎兵は、ローマ側の上陸地点へ直接突撃しなかった。

川岸の側面へ回り込んだ。

上陸したばかりのローマ側の兵士たちは、正面のカルタゴ軍に集中している。

その側面から、騎兵が現れた。

「突撃!」

馬蹄の音が響いた。

ローマ側の兵士たちが慌てて向きを変える。

だが、狭い場所では自由に動けない。

盾を並べ直そうとしても、後方から兵士が上がってくる。

隊列が乱れた。

カルタゴ軍の歩兵が、再び前進した。

俺は思わず呟いた。

「……押し返せるか?」

戦闘は、さらに激しくなった。

ローマ側の指揮官も、ただ見ているわけではない。

後方の部隊を動かし、側面への攻撃を防ごうとする。

だが、川が邪魔をする。

一度に渡れる人数が限られている。

しかも、川の中では盾を自由に使えない。

俺は静かに呟いた。

「……地形を使っている」

メルカルが尋ねた。

「どういうことです?」

俺は答えた。

「相手の兵士は多い」

「はい」

「でも、川を渡れる人数は限られている」

メルカルは頷いた。

「……ほう」

「だから、こちらは敵全員と同時に戦わなくて済む」

俺は続けた。

「将軍は、それを利用しているんだ」

やがて。

ローマ側の角笛が鳴った。

今度は、短い音が何度も続いた。

前線の兵士たちが、少しずつ後退を始める。

俺は顔を上げた。

「……退く?」

メルカルが頷いた。

「そうみたいです!」

ローマ側の兵士たちは、盾を前に出しながら川へ戻っていく。

だが、後退は簡単ではない。

足場が悪い。

水の流れが速い。

負傷者もいる。

カルタゴ軍の兵士たちは、追いかけようとした。

そのとき。

ハミルカルの声が響いた。

「追うな!」

兵士たちが足を止めた。

「川を渡るな!」

将軍は続けた。

「こちらの岸を守れ!」

ローマ側の兵士たちは、次々と川を渡って戻っていった。

最後の部隊が対岸へ引き上げると、戦場に静けさが戻った。

いや。

完全な静けさではない。

負傷者の声。

馬のいななき。

兵士たちの荒い息。

そして、川の流れる音。

俺は深く息を吐いた。

「……終わった?」

メルカルが答えた。

「……みたいです」

だが、俺は首を振った。

「今日の戦闘は、ね」

ハミルカル将軍は、すぐに命令を出した。

「負傷者を収容しろ!」

「はっ!」

「敵味方を問わず、こちらの岸に残された者を助けろ!」

兵士たちが走り出す。

俺も、後方の救護所へ向かった。

そこには、すでに負傷者が運び込まれていた。

腕を負傷した兵士。

足を引きずる兵士。

意識を失った兵士。

そして、動かなくなった兵士。

俺は立ち尽くした。

数字ではない。

帳簿ではない。

目の前にいるのは、人間だった。

救護所では、水が不足していた。

俺はアズルバルへ尋ねた。

「水の予備は?」

「あります」

「清潔な布は?」

「足りません」

俺はメルカルを見た。

「荷車に積んでいた布を持ってきてくれ」

「はい!」

俺は続けた。

「それから、煮沸した水を用意してもらおう」

メルカルが頷いた。

「分かりました!」

俺は兵士たちの間を歩いた。

できることは少ない。

医者ではない。

戦場の治療について、専門的な知識があるわけでもない。

だが、水や布を運ぶことならできる。

負傷者を運ぶ荷車を手配することもできる。

俺は静かに呟いた。

「……商人にも、できることはある」

夕方。

戦闘の被害が報告された。

カルタゴ軍。

死者、四十七人。

負傷者、百三十人余り。

ローマ側の損害は、正確には分からない。

ただし、こちらの岸には多くの負傷者と戦死者が残されていた。

俺は報告を聞き、黙った。

四十七人。

それは、四十七の家族が大切な人を失ったということだ。

ハミルカルは静かに言った。

「勝ったとは言える」

俺は顔を上げた。

将軍は続けた。

「だが、喜べるものではない」

俺は頷いた。

「……そうですね」

その夜。

軍営では、兵士たちが静かに食事を取っていた。

勝利を祝う声は少なかった。

仲間を失った者もいる。

負傷した友人を心配している者もいる。

俺はハミルカルの幕舎を訪ねた。

将軍は地図を見ていた。

「アドン」

「将軍」

俺は頭を下げた。

「今日は、お疲れさまでした」

ハミルカルは頷いた。

「お前もな」

俺は尋ねた。

「……これから、どうなりますか?」

将軍は静かに答えた。

「ローマ側が、今日の戦闘をどう報告するかによる」

俺は眉をひそめた。

「……報告?」

「そうだ」

ハミルカルは続けた。

「彼らは、我々に撃退された」

「はい」

「だが、ローマでは、カルタゴ軍に攻撃されたと説明されるかもしれん」

俺は深く息を吐いた。

「……ほう」

将軍は頷いた。

「そして、カルタゴでは、ローマ軍が補給路へ侵入したと報告することになる」

俺は黙った。

双方が、自分たちの立場から戦闘を説明する。

その報告を読んだ政治家たちが、次の判断を下す。

俺は静かに呟いた。

「……戦場が終わっても、政治は終わらないんですね」

ハミルカルは頷いた。

「むしろ、これからだ」

翌朝。

俺は父へ書簡を書いた。

戦闘の経緯。

ローマ側の渡河。

カルタゴ軍の迎撃。

そして、双方に死傷者が出たこと。

最後に、こう記した。

『今回の戦闘は、ローマ側の部隊がカルタゴ軍の補給路へ接近し、渡河を試みたことで発生しました。

ただし、先日の補給隊襲撃については、最初に攻撃した者が誰なのか、まだ確認できていません。

また、今回の戦闘についても、ローマ側がどのような命令を受けていたかは不明です。

事実関係を確認しないまま全面戦争へ進むことは、避けるべきだと考えます。』

俺は封を閉じた。

そして、メルカルへ渡した。

「カルタゴへ送ってくれ」

「分かりました」

だが、その日の午後。

ローマ側の陣地から、一人の使者がやってきた。

白い布を掲げている。

ハミルカルは使者を迎え入れた。

俺も、補給記録を整理していた関係で、その場にいた。

使者は、将軍の前で口を開いた。

「ローマ側の指揮官から、伝言を預かっている」

ハミルカルは頷いた。

「聞こう」

使者は答えた。

「今回の戦闘について、カルタゴ軍の攻撃を重大な敵対行為と見なす」

幕舎が静まり返った。

俺は拳を握った。

使者は続けた。

「ローマ側は、必要な増援を要請した」

ハミルカルの表情が険しくなった。

「……そうか」

さらに、使者は言った。

「カルタゴ軍が川の西岸から撤退しない場合、ローマ側は追加の軍事行動を行う可能性がある」

俺は深く息を吐いた。

「……最後通牒か」

ハミルカルは静かに答えた。

「この川の西岸には、我々の補給路がある」

使者は黙った。

将軍は続けた。

「我々は、こちらの補給路を守っている」

「……」

「だが、ローマ側が川を渡らず、軍を引くなら、こちらから攻撃するつもりはない」

使者は頷いた。

「伝えよう」

ハミルカルは続けた。

「そして、今回の戦闘について、双方で事実を確認する用意がある」

使者は少し驚いた。

「……調査を?」

「そうだ」

将軍は答えた。

「誰が最初に攻撃したのか。

どのような命令が出ていたのか。

それを確認する必要がある」

使者は深く頭を下げた。

「承知した」

使者が去った後。

俺は将軍へ尋ねた。

「……ローマ側は、応じるでしょうか?」

ハミルカルは答えた。

「分からん」

「……」

「だが、戦争を続ける理由が誤解なら、正す必要がある」

俺は頷いた。

「そのとおりです」

だが、将軍は続けた。

「ただし、軍の備えは解かない」

俺は答えた。

「はい」

それから数日。

両軍は川を挟んで睨み合った。

カルタゴ軍は西岸を守る。

ローマ側は東岸で増援を待つ。

小規模な偵察は続いたが、大きな戦闘は起きなかった。

だが、ローマ側の陣地には、日に日に兵士が増えていった。

そして、ある朝。

見張りの兵士が報告した。

「将軍!」

ハミルカルが顔を上げた。

「何だ?」

「ローマ側に、新しい部隊が到着しました!」

「人数は?」

「およそ五千!」

俺は息を呑んだ。

「……五千?」

兵士は続けた。

「さらに、後方からも部隊が向かっているようです!」

ハミルカルは地図を見つめた。

そして、静かに言った。

「……本格的な戦争になるかもしれんな」

その夜。

俺は高台からローマ側の陣地を見つめていた。

無数の篝火。

昨日よりも増えている。

川の向こうには、数千人の兵士がいる。

そして、さらに増援が来る。

俺は深く息を吐いた。

「……歴史が変わり始めた」

本来、俺の知る歴史では、カルタゴとローマの大戦争は、まだ先の出来事だった。

だが、今。

ローマ軍とカルタゴ軍は、すでに戦っている。

しかも、双方に死者が出た。

俺は静かに呟いた。

「……俺が変えようとした結果なのか?」

答えは分からない。

ただ、一つだけ確かなことがある。

このまま戦争が拡大すれば、カルタゴは再びローマと長い戦争をすることになる。

そして、その戦争に勝てなければ。

カルタゴの未来は、俺の知る歴史と同じ方向へ進んでしまうかもしれない。

俺は拳を握った。

「……まだ終わらせない」

翌朝。

ハミルカル将軍から、俺へ新しい仕事が与えられた。

「アドン」

「はい」

「軍の補給を、今まで以上に強化したい」

俺は頷いた。

「分かりました」

将軍は続けた。

「ローマ側は、さらに兵を増やしている」

「はい」

「こちらも長期戦に備えなければならん」

俺は深く息を吐いた。

「……そうですね」

ハミルカルは地図を指差した。

「この地域で、軍を維持するために必要な食料を計算してくれ」

俺は頷いた。

「承知しました」

そして、静かに答えた。

「戦争になったとしても、食料不足で負けることだけは避けましょう」

ハミルカルは頷いた。

「頼む」

だが、その日の午後。

さらに重大な知らせが届いた。

カルタゴ本国からの急使だった。

俺は書簡を受け取った。

差出人は父。

そこには、こう書かれていた。

『アドン。

ローマとの戦闘が発生したという報告を受け、カルタゴ政府は緊急会議を開いた。

その結果、ヒスパニア方面軍への追加予算が認められた。』

俺は少し安心した。

「……よかった」

だが、続きを読んだ瞬間、表情が変わった。

『ただし、追加予算には条件が付けられている。』

俺は眉をひそめた。

「……条件?」

さらに続く。

『今後の軍需物資の調達について、政府指定商会を優先すること。』

俺は深く息を吐いた。

「……また、それか」

そして、最後の一文。

『なお、政府指定商会の筆頭には、バアルハンノ商会が指定されている。』

俺は書簡を閉じた。

そして、静かに呟いた。

「……戦争が始まっても、まだ商売の話か」

だが、そのときの俺は、まだ知らなかった。

バアルハンノ商会が、すでにローマ側の軍需商人とも取引を始めていたことを。

そして、その商会が――カルタゴ軍にもローマ軍にも、同じ穀物を売ろうとしていたことを。

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