↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
WONDERZ  作者: シマオヒロ
襲撃編
PR
41/53

本気出す

「あなたたちじゃ満足できそうにないんだけど…いいわ、遊んであげる♡」

「人の頭蹴り飛ばすことを遊ぶとは言わないと思いますけど…!」

森田は言いながらミランダを見るがすぐに目線を逸らした。

「ちょっ…!森田!頼むぞおい!てか郷原どこ行った!?」

「あれ?!いない!?なんで!?」

「分かんねえけど…頼むぞお前…!」

「うん…分かってるんだけど刺激が強くて」

ミランダは水着の位置を直しながら言う。

「可愛いのね…♡」

森田は鼻血を出して倒れる。

「森田ァアア!!!!」

武尊の叫びが響いた──。


「ちっ…なんかあったか…!」

前澤は肩で息をしながら高円寺と対峙していた。

「心配なら戻って様子見るか?」

「見た目の割に意地の悪りい台詞吐くんだな」

「人は見た目じゃねえよ」

「そうかい…!」

前澤は勢いよく飛び出す。

無鉄砲(むてっぽう)!」

放たれるパチンコ玉を避けながら近付くが、正面に放たれたパチンコ玉が顔をかすめる。前澤は後ろへ引く。

「ったく、厄介だな…どういう理屈だ」

「てめえで考えろ、喧嘩で手の内明かすバカがどこにいる」

「だろうな…!」

再度前澤が飛び込む。

「無駄だって分かんねえか…無鉄砲(むてっぽう)!」

かわしながら距離を詰めるが、最後に放たれたパチンコ玉が前澤の頭部に直撃する。

「…!!」

「やれるやつだと思って選んだが、違ったか…」

空蝉(うつせみ)!」

パチンコ玉が直撃したそれは頭部からガラガラと崩れた。

「な!?」

雹業(はくごう)!!!」

崩れた氷は再度集結し、円錐を形取り高円寺に向かい飛ぶ。

「!!」

至近距離から放たれた氷の棘は砕けながら高円寺に直撃した、かのように見えた。

「!?当たってねえのか…?」

「当たってねえな」

「今のは避けられねえだろ…!」

前澤の額に汗が流れる。

「避けられたから当たってねえんだろ」

高円寺は膝を曲げ、その場で少し跳ねる。その瞬間、前澤のすぐ目の前に凄まじい速度で現れる。

「…!」

高円寺の膝蹴りが前澤の頭部を狙う。前澤は咄嗟に防御した。前澤は後ろに引きずられるように下がる。前澤は高円寺の攻撃を受け、防御した腕が熱くなるのを感じた。

「なるほど…そういう能力か」

「俺の族弩制限ドライブは地面から離れ、飛んでいる対象の速度を変更する。これは俺自身にも適用される。」

「さっき跳んだのは地面から離れているっていう制限から出るためってことか」

「そうだな、接地しているものには適用されない」

「お前はパチンコ玉を手から指で弾いて、それの速度を変えて拳銃みてえに使ってるってわけか。今お前が飛んできたのも攻撃が全部直線的なのも、あくまで速度の変更にだけ能力が関与するから、曲げたりは出来ねえってわけだな」

「なんだ、俺の能力が分かって嬉しくなったか?ずいぶん饒舌(じょうぜつ)だな。まあ、そんなところだ。地味だろ」

「最近の暴走族の喧嘩は拳銃も使うのか」

「元だって言ったろ、現役の頃はステゴロだ。能力も分かったんだ、話はもういいよな…!鉄砲撒(てっぽうまき)!」

パチンコ玉が散弾銃のように複数飛び出す。

「…!」

前澤は氷の壁を作るが、無数の玉が氷の壁を削りとる。数発の玉が前澤の身体に命中した。

「ぐっ…!!」

前澤は地面に膝をつく。

「悪りいな、お前と俺じゃ差があるみてえだ」

高円寺の言葉に前澤は立ち上がり高円寺の方を向き直す。

「そうみてえだな…お前は強いよ…手加減していい相手じゃねえな」

前澤は膝の砂を払いながら言う。

「こっから本気出すってか?ガキかお前は」

「ああ、こっから本気出す」

フゥ…

前澤の口から冷気が吹き出す。それを見て高円寺が言う。

「まだなんかありそうだな…最初からやれよ」

「これやると寒みいんだよ…!」


「森田!おい、森田!」

森田の肩を武尊は全力で揺する。

「痛い、痛い」

「森田、よかった!」

「大丈夫、ごめん。前澤さんが戻ってこないところを見ると苦戦してるみたいだね…前澤さんが苦戦するなんて相当の実力者が相手だ。僕らだけでここをどうにか出来れば戦況を変えられる。足手まといになるわけにはいかない」

「そうだけど…!」

「とりあえずここは僕がやる。前澤さんと一緒に作り上げた新しい戦い方もあるんだ。まだ安定しないから難しいけど、出し惜しみしてここでやられるよりはいい」

ミランダは森田の方を見て言う。

「ぼく、何かできるの?見せてくれる?」

現示物語(ストーリーテラー)

森田の本からどろりと3匹が現れる。

「あら可愛い♡わんちゃん?」

「おい森田、なんかいつもより色が薄くねえか」

「うん、濃度調整。これをこうする…!」

ポチたちはドロリと墨に戻る。それを見てミランダが言う。

「なに、安定しないってそういうこと?戻っちゃったけど」

墨となったポチは足へ、ケンケンは背中へ、ジョージは腕へと森田の身体に集まっていく。森田の身体へ集まったそれらは、それぞれが動物の一部分をかたどった形となり、森田の身体で定着した。

「あら…そんなことができたのね?」

ミランダが構える。

「よろしくね、みんな…!僕を手伝って。」


現示物語(ストーリーテラー)膠漆獣衣(こうしつじゅうい)…!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。