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WONDERZ  作者: シマオヒロ
37期編
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22/53

決着

「ヒューマロック・シヴァ!!!!」

「飲み込みが早いですね…!」

久瀬は余裕も含みながらニヤリと笑った。

「武尊…!すごいぞ!」

「ただ、ホンモンの腕の方がズキズキしてんだよな…だからこれでどうにかなればいいけど…」

「よし、俺も負けてはいられないな!浮筋浮筋(ムキムキ)…!」


「いくぞ!武尊!!」

「おう…!」


「いくよ花子…!」

同時に武尊と郷原が久瀬に向かい飛び出す。

三散苦吐(さんさんくど)!」

同時に久瀬も飛び出す。久瀬は花子の腕に飛び乗り、花子はその久瀬を郷原に向けて投げつける。

「…!」

勢いよく放たれた久瀬は右足を振り抜く。パシンッ!と郷原に一撃の蹴りがかすめる。着地するとすぐさま向き直り同時に武尊の風船を狙う。

「くっ…!!!」

チッ

武尊はギリギリでかわす。風船に手が掠める。

「こんのっ…!!!」

岩の腕で久瀬の足を辛うじて捉えた。

「花子!」

久瀬が叫ぶとほぼ同時に武尊も叫ぶ。

「郷原!!」

「ババチョップ!!!」

郷原の手刀が久瀬の胸部にヒットする。

「ぐっ…!」

花子が岩の腕に飛びつき、久瀬をはがす。

「三撃目…!」

武尊はとっさに岩の両腕でガードする。

ガンガンっ!

「?!」

久瀬の二撃の殴打はその両腕によって防がれる。途端に久瀬は郷原に向かって飛び出した。

「郷原!危ねえ!」

「…!」

郷原もとっさにガード姿勢に入る。

三散苦吐(さんさんくど)!!」

久瀬の殴打は郷原の腹部にクリーンヒットした。

「ぐはぁっ!!!」

郷原は宙に舞い、3mほど後方に吹き飛ばされた。

「俺に言った三撃目って嘘かよ…!」

武尊は荒く息を吐きながら問う。同様に肩で息をしながら久瀬は答える。

「三連続ヒットが条件なんです。さっき二撃目はかわされてるので」

「あの瞬間でブラフかよ、頭回んなぁ…!さすがだわ…!でも、だいぶ息上がってきてんな久瀬…!」

武尊はニヤリと笑う。

「人の心配とは余裕ですね武尊くん…!」

武尊はラッシュを仕掛けるが、久瀬は避けながら拳を当ててくる。武尊は三撃目が岩の腕にダメージを与えていることに気付き距離を取る。

「やっぱ打ち合いは分が悪りいな…!」

「花子!」

花子は郷原に向かい飛び出した。郷原が応戦する。

「ババチョップ!」

花子がかわす。郷原の手刀は空を切る。次いで花子の蹴りが郷原の風船を狙う。郷原は花子の振り上げられた足を掴んだ。

「んんっ!!」

ブンッ!!!

郷原は足を掴んだまま、花子を久瀬に向け投擲する。同時に武尊も久瀬との距離を詰める。

「くっ!」

咄嗟の防御姿勢を取る久瀬に花子が激突する。久瀬はバランスを崩した。

「うぉぉおお!!」

武尊はそのスキを突いて、岩の右腕を振り抜く。


___岩撃(ガンショット)!!!」


「ぐっ…!!!」

久瀬は咄嗟にガードするが、凄まじい衝撃に土煙を巻き上げながら、花子と共にズルズルと後方へ引きずられた。

「馴染んできましたね…武尊くん…!」

「おかげさまで…!」

「もう時間もないですね、仕方ない。」

「どういうことだ…?」

久瀬はふぅ…と息を吐き印を結びだした。

「おいおい…ウソだろ…まだなんかあんのかよ…!」

武尊は歯をグッと食いしばり冷や汗が流れた。


ウウウウウーーー!!!!


その瞬間、サイレンが鳴り響く。

「?!」

「緊急事例発生、至急各教員は所長室にお集まりください。」

「なんだ!?」

郷原が言う。

「緊急事例発生、教習を中断し、各教員は至急所長室にお集まりください。」

「というわけだお前ら!急いで戻るぞ!」

呆気に取られている3人の目の前に、いつの間にか松岡が現れた。

「松岡先生…?!これって…?」

武尊が言う。

「俺にもまだ分からん!ともかく戻るぞ!」


その時武尊は心にゾワゾワとしたものを感じていた。久瀬との戦いの余韻か、それとも全く別のものか──。


挿絵(By みてみん)



ここまで読んでくださってありがとうございます!

2章もいよいよ佳境です。

面白いと思っていただけたら、ブックマークや評価、感想などで応援していただけると今後の執筆の励みになりますm(_ _)m

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