熱さ
第2章スタートです!
「森田、ここは?」
「それはワンダー管理法のとこだね、息吹くんは…」
「武尊でいいよ、同期なんだから」
「……わかった。」
森田と武尊は喫茶店でふたりで筆記講習の復習をしていた。そこに真樹が合流する。
「武尊!」
「おお、こっち!」
「どう?頑張ってる?」
「見ろ。俺が、喫茶店で、勉強。頑張ってるだろこれは」
「そうだね、確かに」
真樹が笑いながら森田に気付く。
「あれ、お名前なんでしたっけ、同期の…?」
「も、もりたまさよし、です。」
「あ、そうだ!お久しぶりです!もりたまさよしさんだから…じゃあ、モリタマさんですね!」
「お前あだ名のセンスぶっ壊れてるな」
「一緒にやってたの?」
「そう、森田先輩が教えてくれてる。これで百人力」
顔を赤くしている森田に武尊が気付いた。
「あれ、モリタマ先輩なんか顔赤くない?」
「ア、アカク、ナ、ナイデス」
「なんでカタコト」
「デ、デハ、ワタシハ、コレデ」
「え、ちょ、森田?」
森田は顔を赤くして外に出ていってしまった。
「お前が変なあだ名つけたからじゃねえの」
「なんでよ、可愛いじゃんモリタマ」
「じゃあお前はクニマキだな、クニマキ」
「うん、で?どこが分かんないの?」
「分かんないとこは森田に聞いてとりあえず大丈夫、それよりどんな感じ?そっち」
「熊さんの実習が今日から」
「熊さん?」
「ああ、花澤先生」
「ああ、熊」
「来週ダメだったら補習なんでしょ?」
「それはなんとしても避けねばならん…!」
「まあ、まだ日にちあるし、頑張って…」
翌日、体力測定。武尊は藤丸と共に運動場で準備運動をしていた。
「お!森田!こっち!」
森田が武尊のもとへやってくる。
「なんで昨日帰ったんだよ」
「ごめん、お金だよね?」
「真樹が奢ってくれたから大丈夫それは」
「ああ…宮國さんにお返ししなきゃだ…」
「それはいいから、なんで帰ったの?」
「僕、女性が、ちょっと、苦手というか、その…」
「あ、なるほど」
話していると教官がやってきた。
「おはよう!!諸君!!今日の講習を担当する松岡隆三だ!!よろしくな!!!!」
「なんかキャラ被ってません?」
武尊が藤丸に言う。
「うん、郷原くんでしょ?僕も思った」
「よろしくお願いします!!!」
松岡の正面に陣取っている郷原が答えている。
「共鳴してるな」
「共鳴ってやめなよ」
「今日は諸君に体力測定を行ってもらう!基礎体力を確認するためだから、能力の使用は一切禁止だ!いいな!!」
「わかりました!!!」
松岡の問いかけに郷原が答えている。
「種目は4つ!砲丸投げ、短距離走、立ち幅跳びと、俺との腕相撲!!」
「思いつく限りのフィジカル系がズラリと」
「武尊はこっちの方が性に合ってるんじゃない?」
その後行われた全ての項目で郷原の無双と森田の不向きが顕著に現れた。
「よし!全員よく頑張った!順位はこうだ!」
1.郷原
2.久瀬
3.小田桐
4.息吹
5.柿沼
6.藤丸
7.三浦
8.森田
「森田はこっちは不得意か」
武尊が言う。膝に手を付き森田が答える。
「そうだね…こっちはてんでダメ」
「まあ、基本みんなが動いてくれりゃ、な」
「僕自身が強くならなきゃダメなんだけどね」
「まあ、イヤでも鍛えられるでしょ、あの人なら」
武尊は屈伸運動をしている松岡を指した。
「よし!今日はこれにて終了だが、それぞれの苦手な分野が今日でよくわかった!次回はそこを重点的にやるから覚悟しとけよ!!」
「おっす!!」
相変わらず郷原が共鳴している。小田桐が寄ってきた。
「おぉ?息吹森田藤丸ゥ!模擬戦ではやられたけどお前ら全員あたしより下だなぁ?やっぱり模擬戦だけじゃ分からねえなァ?!」
「お、おう…」
武尊が引きながら答える。
「あの筋肉バカにも勝ってやるからな!見とけよ?!」
小田桐は啖呵を切って去っていった。藤丸が言う。
「なんか、すごい敵視されてるね、僕ら」
一方、各地。
「神田さん、こちら首尾は上々です。待機ですか?」
「ああ、まだだ。二番から対象の追加の進言があった。」
「分かりました。もういつでもいけますんで」
「混乱が最も効く頃合いでこちらから連絡する。」
武尊が見上げた空には、不自然に厚く重なった雲が見えた。松岡の威勢のいい声が響く運動場を、少し離れた屋上から見下ろす影。通信が切れる。誰も気づかない。この空気が、静かに、しかし確実に「毒」に侵され始めていることに。
ついに第2章、ここまで着いてきてくれた方ありがとうございます!




