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幸福な電車内
わざわざ遠くまで来て。取引先との商談がうまくいかなかった。
ため息しか出ない。
夜9時の電車内。
周りはうなだれたサラリーマンばかり。皆浮かない顔をしている。
(各々が思うことがあるのだろうなあ。)
車内が、一層暗く感じる。私だけが辛い思いをしているわけではない。そうであるはずだ。みんな仲間だ。
そんなことを思っていると、次の停車駅に。
プシューっとドアが開くと、家族連れがゾロゾロと入ってきた。
数人しかいなかった車内が一気に満員に。
なぜだ、なぜなのだ。夜の9時だぞ!
でも、なんとなく直ぐに察した。
みんなキャラクターの入った手提げ袋、服、カチューシャなどなど・・・。
そうか、ここがあのテーマパークの最寄りだったのか。
閉園時間まで遊んだ者たちの幸せが、私とその周りを満たしていた。




