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箱庭の進化 〜世界にダンジョンが現れた日〜  作者: 観測者
4章

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78/80

第二形態

三人の目の前には内側から青い光を漏らした鎧。

胸の辺りは脆く崩れ落ち、青い石が光り輝いている。


透は鎧に盾を向けながら話す。

<どうする?逃げる?>


慧は少し悩んだ後に言う。

<いや、変化だけでも確認したい>


<じゃあ、私が前に出ても良いか?>

慧は前に出たがるグレアに短く言う。

<任せる>


慧の返答を聞いてすぐ、グレアは鎧に飛び掛かる。


一太刀目は純粋な縦の一振り。


速い。

先ほどまでとは段違いだ。


グレアは必死に半歩左に避けた。

刃は空を切る。


避けた。


そう見えた瞬間、グレアの体は右に弾き飛ばされた。


鎧が、剣を振り下ろした勢いのまま右足を横へ払っていた。

蹴りだ。


透は二人に念話を飛ばす。

<撤退!俺が気を引く!慧はグレアを回収して階段まで走って!>


<わかった。援護する>

そう言うと慧はグレアに向かって走りだす。


透は自分が出来る最大の身体強化でメイスを鎧に叩きつけた。


ダメージが通っているかはわからない。

それでも鎧は透の方を向いた。

鎧と透が向き合った一瞬の後、鎧の剣先がブレた。


速い。

後ろから見ていた時よりも圧倒的に。

透は後ろに飛んでなんとか直撃を避けた。

それでも足に薄く血が滲んでいる。


透は目の前の圧倒的な力に、強く、死を意識する。

余計なことを考える余裕はない。

生き残ることだけで、頭がいっぱいだった。


視線を鎧に向ける。

鎧の奥で階段のほど近いところに慧とグレアが見える。


鎧の剣先が見えた瞬間、透は、どう動けば良いか、妙にはっきりした。


予測とはちょっと違う。

ただ、そこに体を動かせば良い、ということだけ。


透は考える前に、体を動かす。


右に逃れた瞬間、さっきまでいた位置を剣が通る。

透はそのまま、鎧の左脇へ回り込むように動いた。


鎧は透の左側から横薙ぎに剣を振るう。

鎧が踏み込んだ足元には慧の生み出した水溜りがある。

遠くからの正確な援護。


透は見えた通りに、自分の左側に盾を構えて横に跳んだ。

透は階段の方向に飛ばされていく。


踏み込んだ足を滑らせた鎧は即座に追いかけることができない。


そのまま、透は命からがら階段までたどり着いた。


階段を少し上がったところで三人は足を止めた。


透が回復を自分にかけたあと、グレアを回復させていく。


グレアは回復を受けながら、不服そうな顔をした。

<…蹴りは、想定外だった。>


その言葉に慧が返す。

<単純な強化だけじゃなかった。撤退は正解だ>


<第一形態は剣だけ、第二形態は速度が上がって体術も混ざる。って感じだね。まだ遠い…けどなんかわかった気がするよ>


<そうだな>

慧は少し考え込んだ様子でそう返した。


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