第七話 異世界ギャップ〜レジ編 part7〜もふもふと高速レジ打ち
「皆様のお買い上げされる商品は、お化粧品など同じものが多いので、続けざまに会計し、商品をもふもふたちがご説明するということでよろしいでしょうか?」
自業自得な絶望に愕然とし、のちのことに恐怖するお布団お化けを構うことなく、祥はまず、受け取ったエルマのカゴをレジ台へと置き、続けざまに会計ができるよう、レジカウンターへと、台車を押して持っていくよう、もふもふたちに指示を出した。
そして女性冒険者に声をかける。
商品の種類が同じなため、後は冒険者たちには言えないが、時間短縮のために一斉会計をするようだ。
これが普通の会計なら、金額やら誰が支払うやらのトラブルが起きかねないが、ルナと祥持ちなので大丈夫だろう。
オーナー特権様々である。
「ええ、私は大丈夫。
みんなは平気?」
「「「「「ええ、/はい。」」」」」
エルダの声掛けに女性陣全員が頷く。
いくつかはシェアしようと思っていたので、もし、会計の時に混じって、同じ袋に入れられても、気にならないのだ。
「皆様、快諾ありがとうございます。
それではエルマ様のカゴから、お会計をいたしますね。
……トラ、頼んだ」
「みゃ!おまかせ、みゃ!」
祥が微笑み礼を言いつつ、最後は小声でトラへと指示を出す。
それにカウンターの中のトラがむん!!と胸を張り、深く深呼吸をすると、トラの目の色が一瞬で変わった。
さっきまでエルマに「エルマちゃ」と甘えて口元を緩ませていた愛らしいケットシーの赤子はどこへやら、カゴ5箱分、合計二百点を超える固まりを前にして、トラの魂に火がついたらしい。
(れんしゅう、いかす時だみゃ!!!)
フンスと短い鼻息を鳴らした次の瞬間、トラの、目にも留まらぬ超絶神速のレジ打ちが始まった。
その技量は、先程よりも早く、冒険者一同がやっと目で追えるほどのスピードだ。
──ピッピッピッピッピッピッピッピッ……!!!!!!
コンビニ内に、残響が重なり合うほどの凄まじい連打音が鳴り響く。
トラは短い両手をまるで残像が見えるほどの速度で動かし、右から左へと、吸い込まれるような滑らかさでミニコスメのボトルやロールケーキのパックをセンサーへと流していく。
プニプニの肉球は一切の無駄なくバーコードを捉え、一瞬の遅れもなく硝子板の数字が文字通り光の速さで跳ね上がっていく。
「「「「「…………っ!!!???」」」」」
「すっすっごーい!!トラちゃん!!!」
「あんなに可愛いのに……すごい技量……!!」
「マジか………ヤバいな……。」
その圧倒的な光景を目の当たりにした瞬間、エルマをはじめとする女性陣全員が、一瞬フリーズし、次の瞬間に目を輝かせ、サラやソラが歓声をあげる。
背後で見ていたガイルやレオンたち男性陣も、顎が外れそうなほど口をポカンと開けて固まり、全員の心の声を代弁するかのように、ガイルが感嘆の声を上げた。




