第二話 エメラルドグリーンと海と白い浜の南国part1〜「せやな!!!!!!!!」 「せやな!!!!!!!!じゃねぇ!!!!このスボラが──────!!!!!」
「………アッ!!」
おじいちゃん神様がいきなり素っ頓狂な声を上げる。
…………嫌な予感part3………。
「…………すまんの、ルナちゃん!
タイムリミットじゃ!!
そろそろ送らんと、あの暇神共がこっちにくる!!
あやつら面倒くさいんじゃ!!!
なるべく危険性がない場所に送るからの!!!!
頼んだぞ、ルナちゃん、祥くん!!!!!」
ポウっと足元が光り出す。
その事に慌てて私は口を開いた。
「ちょっと待って、そんないきなり、まだ心の準備が!!
デスマーチにまだ覚悟決まってないんですけど?!」
「俺だって決まってねぇわ!!
おじいさん、まだちょっと待ってください!!!」
そう祥ちゃんと慌てて言う間も身体が浮かび上がり、明らかに異世界転移物の王道の展開だ。
本当、ちょっと待って!!!!!
「本当スマンの!!時間がないんじゃ!!!
それにルナちゃん、君は時間おいても、覚悟決まらんじゃろ!!!!」
「せやな!!!!!!!!」
「せやな!!!!!!!!じゃねぇ!!!!このスボラが──────!!!!!」
私の全力の同意に、祥ちゃんのツッコミが冴え渡り。
祥ちゃんのこのツッコミを最後に、私たちの視界が爆発的な白い閃光で埋め尽くされた。 おじいちゃん神様の「いってらっしゃーい!スキルは『スキル発動』って言ったら、発動するから、頑張るんじゃぞ────!!」という緊張感のない声を最後に、私たちは新天地へと強制転送されたのだった。
◇◇◇◇◇◇◇◇
次に足の裏が触れたのは、さっきまでいたおじいちゃん神様の領域の白い部屋の硬い床でも、我が家のベッドでもなく──驚くほどサラサラとした、純白の砂浜だった。
「……は、え?」
恐る恐る目を開けると、そこには言葉を失うほどの絶景が広がっていた。
吸い込まれそうなほど澄み切ったコバルトブルーやエメラルドグリーンに例えられる美しく透明度が高い海。
優しくそよぐ潮風は私の鼻腔に、潮の香りを運んでくれる。
そして雲一つない青空。
暑いけどカラッと乾いたな空気。
………うーん、完璧な南国パラダイス。
「ヤバいな……。」
隣に立つ祥ちゃんが、絶景に感嘆を零しつつも、この世の終わりみたいな顔でポツリと呟く。
対する私は現実逃避の準備を整えていた。
「ヤバいねぇ。
よし、『スキル発動』!!あっ、開いた開いた。
ネットスーパーのアイコンは──っとこれだな。
早速ネットスーパーで浮き輪と水着買おう。ぷかぷか浮かんで、スマホ見よ…あいた!!!」
「アホか。納期まで3ヶ月しかないんだぞ。
遊ぶのは後、とりあえずある程度の雛形は考えないと。」
私の完璧なニート計画は、祥ちゃんの容赦ないチョップによって一瞬で粉砕された。
このバスターゴリラ、これ以上頭悪くなったら、どうしてくれる。
そう思ってギロリと祥ちゃんを見ると、また大きなため息を吐かれた。
「あのなぁ………お前、3ヶ月後には、ここに神様一同が押し寄せるって忘れてねぇよな?ここがブラックデスマーチの現場だってことを忘れたわけじゃないよな?
ん?」
「サーセン。」
あ、ダメだ、祥ちゃん、今ガチだ。
黙って言うこと聞いとこ。
「んで、俺はこういう異世界物の王道みたいなやつ詳しくないけど、こっからどうすんの。」
私がお口チャックとばかりに黙りこむと、私の考えを読んだのか、ため息をつきながら、祥ちゃんは聞く。
フフフ、それは決まってるでしょ。
祥ちゃんの言葉にニヤリと笑って、私は口を開く。




