第一話 好々爺な神様とスキル名【オタク】part6〜著作権大事。
「さらにこれだけではないぞ!!
先程、神々は暇神ばっかりと言ったがの、一部の神は違うとも言ったじゃろ?
その暇ではない神と言うのはな、世界を作る全知全能の神なんじゃ。
その神々はそれはそれは素晴らしい世界を作っていての。
とても、忙しい神様方なんじゃ。
そして、その世界を紙面に起こして、わしの世界に流していての…………。
とどのつまり、何が言いたいかと言うとな、お主のオタク知識にある、既存の漫画やアニメ、ゲーム、小説の世界というものは、この大宇宙にすべて本物として実在しておるんじゃ! 」
「作者様(神)は本当に神様だった………!?
だからあんなに素晴らしいものが書けるのか…………!!!」
(※地球にいる、数々の素晴らしい作品を生み出してくれた偉大なすべての原作者様(神々)に、私は心からの最敬礼と五体投地を捧げています。
本当に、いつも極上のエンタメをありがとうございます。by作者)
「……、なんか、第三者の副音声入らなかったか???」
祥ちゃんが耳をピクつかせ、首を傾げながら、怪訝な表情で空中を見上げた。
「そこはスルーするとこだよ、祥ちゃん。副音声には激しく同意だけども」
「これ、スルーしていいやつなのか……?」
「さっきも言ったでしょ。
メタ発言はスルー、スルー。」
私の言葉に、何とも言えない遠い目をする祥ちゃん。
私のスルー発言におじいちゃん神様がウンウンと頷きながら、話を前に進めた。
「そうじゃの 、副音声に演者が反応して、上手く回るのは歴戦の神だけじゃ。
上手くスルーしてこそ、回るものもあるもんじゃて。」
「相変わらず、この人のメタ発言スゲェな。」
「まぁ、それは置いといてじゃ、ここからがチートスキルの真骨頂!!
お主のスキルを使いこなせば、出来る究極技じゃ!!
お主のな、スキルを使えばな、あの有名な『全◯中の呼◯吸』も、『領◯展開』も、『かめ◯め波』といった伝説の技まで、理論上すべてできるし、お主がガチで育ててカンストさせた刀剣育成ゲームや、英雄を召喚するスマホゲーム、全肯定して甘やかしてくれる悪魔の執事ゲーム、ヴィランの学園といった、あらゆるゲームのアカウントまで現実に反映・具現化・行使・そして、召喚できるようになっておるぞい!」
「ええっ!? 実在する上にゲームのアカウント権限まで現実に!? 宝具最大の鯖の力も、ハイスペックな悪魔執事たちの癒やしも、魔法師たちの魔法も、全部引き出せるの?!
その上、召喚?!
私の愛しいあの子達に逢えるの?!
凄まじいな私のスキル……」
さっきまでの不満も忘れ、オタク特有の輝きを目に宿らせて身を乗り出す私。
だって、オタクなら一度はウチのコに逢いたいと思うでしょ?!
そう思って、期待にめを輝かせおじいちゃん神様をみる私。
でも、そんな私を見て今まで意気揚々と喋っていたのに、おじいちゃん神様が、急に真顔になり若干青ざめて声を潜めた。
「……じゃがな……そもそもその技やゲームのアカウントデータ、あそこの世界たちは、著作権の塊じゃ。
あそこを創り出した最高神(原作者様)様方や、世界中に夢を与える偉大な世界一有名な企業の方々などは、わしなんかとは比べ物にならんほど偉大で恐ろしい存在なんじゃ。
いや………。きちんと礼節を持ったものには寛大で優しい方々じゃと思うがの。
世界中に夢を与える偉大な存在の方々は、子どもに夢を与える企業じゃからこそ、厳しいんじゃろうし、過去は繰り返してはならんしの……。
じゃから、わしはあの方々をただ遠くからリスペクト(拝む)することしかできん。
もし無許可でルナちゃんが大技をぶっ放したり、アカウント権限を勝手に動かしたりして、万が一あの方々の逆鱗に触れるとじゃ。
わしなんか塵のように一瞬で吹き飛ばされて、この神界どころか、ルナちゃんの世界ごと歴史からデリートされてまうわい!」
「………マジか……まぁ、でもせやな………」
神様の言葉に一瞬ビビる。
でもよく考えたら、当たり前である。
許可なきパクリは断罪されて然るべきだろう。
著作権大事。




