↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
104/120

第十三話 それぞれのホテルの楽しみ方part9〜「ん。でも、また、かおす、ふえりゅ、かもちれない。」 「「なんて???」」

「マジで、カオスだな……。

お、録画止まった。

ここまでがお前が見た光景か?

お前、俺がこの部屋に入ってきた時、バイキング濃いわぁとか、独り事呟いてたけど、それ以上のカオスじゃねぇか。これ。」


「ツッコミどころ満載すぎて、触れたくなかった。

作者(アイツ)の描写不足でもあるけど、私も疲れるようなことしたくなかったから、指摘しなかった。

ツッコミは私の仕事じゃない。」


「それ、俺の仕事って言ってないか?」


「おじいちゃん神様も言ってたやん。

頼むぞ、祥くんって。」


「……………」


「…………だから無言で頭掴むのやめてって言ってんじゃん。」


「しょうちゃ、ルナちゃ、かおす、とまった、みちゃい。

たんか、きてる。」


「「マジか」」


「ん。でも、また、かおす、ふえりゅ、かもちれない。」


「「なんて???」」


私たちのやり取りをスルーしてたトラちゃん。

録画が止まった後も、現在の映像をジーッと見てたらしく、現場が動いたことを教えてくれた。

このカオスのなか、誰が担架を運んで来てくれたみたいで、ガルさんがドナドナと医務室へ連れていかれるらしい。


でも、カオスが増えるってなんぞ??? 


そう思って、祥ちゃんとモニターに視線を戻したところで、祥ちゃんと私は目が点になる。


『きちゃよ。』


『ガルちゃ、らいじょうぶ?』


『ありぇ?!たろうちゃ、じろうちゃ、なんれ?ラルクちゃは?』


コンビニのイートインスペースの現在映像。

ガルさんを運ぶ担架の応援として現れたのは、ラルクさんを見張ってたはずの太郎ちゃんと二郎ちゃんだった。


…………いや、シャムちゃんの言う通り、なんでいるの。

ラルクさんは?

青年誌と一緒にシーツでくるんで、引きずってたよね?!


『ペンペン、おふとん、ギュー。』


『うるちゃかった、にいちゃ、ペンペンした。

ラルクちゃ、ねんね。』


『………そりぇ、ねる、ないない………』


『らんくちゃ、ちぬの??』


『クロちゃ、あうと。』


………シーツで包まれた後、また気絶させられたのか。

トドメさしたんか…………。


そう思いながら、ガルさんが担架に乗せられるシーンを祥ちゃんとモニターで眺めていた、その時だった。


『ふぅ……。ごちそうさま、良い辛さだった。

カラへのお土産は、これに決定……(バタ………』


『おいち、みゃ……ごちちょうちゃまでち……(バタ………』


「「あ」」


画面の向こうで、あの激辛を完食したガイルさんとシロちゃんが、器をテーブルに置いた瞬間、限界を迎えたのか、床へと崩れ落ちた。

………完食するまで、平気だったんか………ベッド用意してもらっててよかった…………。


『………はぁ…………馬鹿ガイル。

ごめんなさい、太郎ちゃん、この馬鹿もお願いできる?』


『カラ姉にガイルの味覚を馬鹿にした責任とってもらわなきゃ……宿にまで迷惑かけて………。

………(ボソッ)ガルよりはマシだけど』


倒れたガイルさんを冷たい目で見て、ため息を吐くサラさんたち。


……今まで常識人だったから、これだけで非常識扱いは可哀想だと思う。

女性陣、無料だからって、コスメをカゴにぶち込んでたし。

ガイルさん、止めてたからね、ガルさんのことも、女性陣のことも。

まぁ、祥ちゃんが遠慮せず持ってけって言ったんだから、別に持っていくのは良いけどさ。

祥ちゃんが間違った判断するわけないし。


『らいじょうぶ、もういっこ、たんか、もってきちぇる。』


『めいわく、ないないよ、シロちゃも、やらかちた、いっちょ。』


申し訳なさそうなサラさんとソラさんにそう言うと、太郎ちゃんと二郎ちゃんは、テキパキとした動きで、ガイルさんとシロちゃんを

担架に乗せる。


『クロちゃ、シャムちゃ。

たろとじろ、ガルちゃ、はこぶ。

クロちゃとシャムちゃ、ガイルちゃとシロちゃ、はこんで。』


『『みゃ。』』


そうクロちゃんとシャムちゃんに太郎ちゃんは指示すると、二郎ちゃんと共にガルさんの担架を抱えた。


…………ていうか、この手際の良さって………。


「………祥ちゃん、病人の処置の仕方も教えたの?」


「まぁな、なかなか良い生徒だったよ。」


「やっぱり、祥ちゃんか。

道理で見覚えのある仕草だと思ったわ。」


学年合同体育中、熱中症にかかったクラスメイトが多数出ちゃった、あの時の祥ちゃんの仕草にそっくりだったわ。


…………でも、あの時、祥ちゃんなんか、ちょっと怒ってたな?

なんで、怒ってたんだろう。

………確か、アレだ、倒れた生徒の一人の女子生徒とその子を心配してた友達たちと話した後からだっけ?


その子の友達が彼女を運んであげてって頼んでるのに、珍しく対応がちょっと冷たかったし。

結局、体育の先生に担架要請して、クラスメイトの男子と先生に運んでもらってたな?


………そういや、あの後、そのグループ、先生から職員室に呼び出されてたっけ?

なんでか知らないけど。


………ま、いっか、祥ちゃんが理不尽なことするわけないし…………それよりも。


「……祥ちゃん、トラちゃん、正◯丸だけじゃなくて、スポドリもいるかも。

今日、お昼ご飯からはお粥にしようね。」


「………せやな。」


「ちぇやな。」


「あ、私の口癖伝染った。

というか、トラちゃん、マジかわいいな?!」


トラちゃんの愛らしさに悶えながらも私は思う。


………カオスの後始末、どうしよう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。