第六十三話 ▱封印: Ⅳ
これは………死んだ?
後、1秒は大丈夫、大丈夫な筈ッ
あー、なんかアルカナー?
うん?あ、あるやんっ!
数舜前、私はそのスキルを発動させる
「魔痕」
深淵魔法が身体に纏わりついた瞬間に、離した
—ダメージ—2180ダメージを受けました。残HPは1です。—
ダメージが可笑しいぞ?
あのまま直撃してたら死んでたやん
てか、一って?何?死ぬやん
するとkarmaさんから液体をかけられる
—回復—HPが1307回復しました—
うぉ、凄いやんこの……何か
「付与…閃撃」
karmaさんが、崩壊した岩を蹴り、A氏へと向かう
目にも止まらぬ閃撃がA氏へと降り注ぐ
そしてその速過ぎて残像が見える攻撃をA氏は、片手で処理していた
A氏の背後から雷がくる
それを、A氏は簡単にいなして見せる
ば、化け物すぎるって!?
なに?雷をいなすって、意味不明なんだけど?……私がいなせるのは秒速1センチぐらいのパンチだけや……
麦茶と結晶を使い、滑り台の様に下に落ちる
karmaっちとA氏の戦い
それは剣を使った空中戦
A氏が片手で魔法を使わないのに対し、karmaさんは魔法と武器、スキルを全力で使い応戦する
「掴み損ねた稲妻ッ!」
蒼き雷が、A氏に降り注ぐ
結果は見事命中。だが、その中にある黒い影は消えなかった
「ッ……!?」
karmaさんを麦茶で救出し、無事に着地する
そして、A氏も降りてきた
砂埃が舞い、風圧が凄い
「リルラさん、あいつのレベルはじ、十九万…っす」
「………まじ…すか?」
「マジっす、あと補足でMPキレそうっす。MPキレたら立てないんでこっからは魔法使えないっす」
やべーっすね
「MPポーションが、最後の一撃できれましったっすよ」
「………MPって何?」
「ほへ?」
人生で初めて聴くぐらいの間抜けな声を出したkarmaさん
へ?何?MPって何よ?
知らないよ、私……ステータスなら知ってます……
「ちょっとステ版開いていくださいっす」
ステ版………ステータスのやつかな?
「ステータスオープン」
「この一番し、た、の……えぇえええ!?はっ!?」
一番下の?
ああ、この文字数が長すぎるやつね、うんうん
えぇーっと、《現在特殊攻撃系統行使容量値》だってさ
999,997,198て書いてあるんだけど?多くね、めっちゃ多いじゃん?
これがMP?
ふーん、この数値がkarmaさんゼロになったのっ!?
どうした……犯罪でも犯したか
「私MPの最高値3万四千っすよ」
「これ、やばい?」
「ヤバ過ぎるっすね」
「ちょっと分けてくださいっす」
よし、気前よく100万くらい分けよう
へー、フレンドとかからこんな事が……すご
「…ぇぇ、多い、っすね」
「ま、大丈夫だよ。今は取り敢えず前を」
「そうっすね」
土煙が晴れてくる
そして、右腕の服に大火傷を負ったA氏が近づいてくる
だが、その大火傷は黒い何か包まれ、その何かがなくなった時にはもう完治していた
「雷とはな」
そして、A氏は何も無い所から真っ白な刀を取り出した
「目には、目を、歯には、歯を」
何やらぶつぶつ言い出すA氏
え、大丈夫?頭やっちゃた?
「雷帝の盾」
黄色盾が一瞬現れ、消えた
今の声はkarmaさん、どうかしたのかな?
だが、直後、私達の半径1メートル以外が砂になる
これ、多分切ったんだ
「あいつのレベルが100万を超えました」
それを聞いて焦った私は、今度はアイテムボックスに何かないかと探す
【稀代の召喚書】を取り出し、モンスターを出現させた
その数、実に十体
その内の一体が私へ、ブレスを放った
有言実行の私、カッコいい!
てなわけで、お読みいただきありがとうございます!
次回に期待してくださいな