11.温かさ
更新が遅れてしまい申し訳ありませんでした.
なかなか私生活が忙しくなってしまいまして、
自分で定めた1日1話という目標を達成することができないかもしれません.
更新できる時に更新しますので、今後ともお付き合いくだされば幸いです.
今回のお話は、犬島視点になります.
皆で囲む食卓っていいですよね.
「彼氏出来たならママに報告してって言ってたのにー!」
「そういうんじゃないから.」
「えー、じゃあ何.」
「もー、お母さんうるさい!黙って料理作る!」
「何よケチー.」
「お母さんがパーティーするって言ったんじゃん.」
キッチンに立つ女の人っていいよね.
何ていうか、家庭的だし、後姿キレイだし、美味しい匂いするし.
ちょっかい出したくなっちゃう感じ.
「いいなぁ.」
「何がですか??」
「犬島くん??」
あ.
心の声がいつの間にか口から洩れてたみたいだ.
「女の人がキッチンに立ってるのっていいよなーって思っただけ.」
「あー、それ分かります!!」
小鳥遊くん、同意してくれるのは嬉しいんだけど、何で顔中痣だらけなの??
(※痣は痣でもキスマークですよ、犬島くん.)
「そ、そうなんだ??小鳥遊くんは…魚津さんにお願いするのかな??」
「いえ、僕の場合は違くて…キッチンに立ってつまみ食いしてる姿が好きなんですよ.」
「どういうこと??」
「わざとその場を離れて、彼女が僕にバレないようにつまみ食いしてるのを影から見てるのが好きなんです.」
「………そ、なんだ.」
何だか呆気にとられてしまって、気の利いたことが言えなかった.
独創的だねー、なんて続けるのがやっとだった.
「おい、犬島―.」
キッチンから、俺を呼ぶ声がした.
落ち着いた声.乱暴な言葉づかいの裏に優しさが感じられる声.
何―?
なんて返事を返してみると、作り終えた食事をテーブルまで運んでほしいとのことだった.
そんなことなら喜んで!
何だか夫婦になったみたいで嬉しい.
こんなこと言うとまたどつかれちゃうから言わないけど.
大皿に乗った色とりどりの食事をテーブルに並べる.
何だろう.
本格的なパーティーって感じだ.
すっごく美味しそう.
さっき笑ちゃんが作ってたのはコレだったよな.
1つくらい、先に食べてもいいよね.
皆がそれぞれのことに夢中になっている間に、1つ摘まんで口に運んだ.
「つまみ食いか??」
口に放り込んでモグモグしている時、背後から声がした.
ビックリしすぎておかずが喉に詰まりそうになる.
ジェスチャーで笑ちゃんに示し、背中をポンポンと叩いてもらった.
あー、楽になった.
「ごめんね.笑ちゃんが作ってくれたもの、一番に食べたくて.つい.」
「……変な理由.」
「正直な気持ちなんだからいいじゃんもーう.」
「ほらほら2人とも、イチャついてないで料理運ぶ!!」
「「はーい.」」
あれ??
気のせいかな. 今、笑ちゃんママが“イチャついてる”って言っても笑ちゃんは否定しなかった.
これって…少しくらいなら期待してもいいってこと??
そうだったら嬉しいな.なんて.
■□■□■□■□■□■□■□■□゜。・☆
「それじゃあ皆手を合わせてー!」
せーのっ
いっただっきまーーっす!!!
まるで子供のように手を合わせ、皆元気よくいただきますを言った.
家族団らんってやつだね.
席は笑ちゃんの隣に座らせてもらった.
「笑ちゃんが作ってくれた手巻き寿司、美味しい.」
「それはどうも.」
「む、これも美味しい.味付けって誰がしたの??」
「私だけど….」
「笑ちゃんって、以外にも料理上手なんだね.」
「……お前、微妙に失礼な奴だな.」




