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可愛い弟を溺愛しながら生きていく  作者: 綾雅(りょうが)9月は3冊!


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225/251

225.ルカが何か出したぞ?

 ぴりりとした空気の中で睨み合う……前に、ルカが引導を渡した。可愛い「きゃう」はとんでもない威力を秘めていた。可愛いが限界突破したのもあるが、まさかの実力行使だ。


 どんっ!


 ツノの先から……いま、何か……出たか? 抱っこする私にも衝撃が来た。咄嗟に後ろへ左足を下げて堪えたが、事前に予告してほしい。


「ルカ、今のはなんだ?」


 得意げに胸を張るルカのツノが少し伸びていた。長くなった角の先が、ぼんやり光る。指先でつついたら、ぴりっと痺れた。あれだ、冬に起きるぱちっとした刺激に似ている。


「凄い! ルカったら、可愛いだけじゃなくて強いのね」


 ベスが褒めたことで、ルカは調子に乗った。きゃう、きゃうと二発の追加発射だ。発射でいいんだよな? 光る何かが飛び出て、騎士が剣から手を離した。痺れているようだ。


「大丈夫か?」


 顔を寄せたら、ぽっと赤面された。ガスパルがぐいと間に割り込む。なんだ? 礼儀のなってない男だな。


「痺れていますが、痛みはありません」


 丁寧に私に報告されたので、大丈夫かと尋ねた返答だろう。ご苦労と労いそうになり、他国の騎士だったと気づく。


「そうか、問題なくてよかった」


 ルカのためにも良かった。その意味に気づいたベスが声を立てて笑う。その間に父上と母上が距離を詰めていた。ルカを覗き込み、母上がツノの周りを撫でる。


「凄いわね、立派な戦力だわ」


「どういう仕組みだ? 何が出ていたか興味がある」


 カランデリア様も驚いて目を丸くしたあと、私に両手を広げて待っている。近づいたら、ルカごと抱きしめられた。


「聖獣は眉唾だと思っていたのよ。まさか本物だなんて」


 ルカが潰れないよう腕に力を込めていたら、ガスパルに助け出された。


「俺の婚約者だ、お返し願おう」


「私、無礼な子も嫌いじゃないわ」


 ふふっと笑う余裕のカランデリア様にとって、ガスパルは「無礼な子」と表現されるらしい。年齢的にも「子」ではないと思うが? 首を傾げる私は、カランデリア様からガスパルへと腕を移動しただけ。強く抱きしめたら、ルカが潰れる!


「ルカが潰れるだろ!」


 叫んで、勢いでガスパルの脛を蹴った。さすがにカランデリア様相手なら迷うが、ガスパルなら遠慮なくいける! 


 ここでようやく起き上がったセシリオが、騎士に肩を借りて到着した。


「いまのは……聖獣、の……?」


 受け身をきちんと取らなかったのか? 背中が痛くて息が切れると文句を言うセシリオに呆れた。王子と名の付く人種は、ほとんどが役立たずだな。


「バシリオ、もう済んだのか」


「はい、ゴミは敷地外へ出すよう手配いたしました」


 侵入者である偽王子は生きている。もし殺したなら、バシリオが証拠隠滅しているはずだ。引き摺っている時点で、生存確定だった。周囲を見回すと、セシリオに同行した騎士に受け渡しが終わっている。これで事件は終わりだな。


 カランデリア様の見送りをしないと。

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― 新着の感想 ―
角から電撃!?凄い!ルカちゃん強い! あのゴミ(偽王子)生きてたんだ!これから地獄でしょうねw 王子は、殆ど役立たず…そうかも!特になろう会では!w(例外あり!)
大変、猫作者さんにも角が!!小人は痺れました。
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