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可愛い弟を溺愛しながら生きていく  作者: 綾雅(りょうが)9月は3冊!


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220/244

220.まさに自業自得の最期

 支配階級が憎まれ、民に殺される。どこの国でも起こり得る出来事だった。権力に胡坐を掻き、偉そうに振る舞う。搾取するだけで還元しなければ、民の我慢は怒りへと変換されるだろう。それが憎しみまで達すれば、襲い掛かることも考えられた。


「愚かだな」


 呟いた声に滲んだ感情を察したのか、母上は溜め息を吐いた。


「私達も気を付けなくてはね」


「もちろんだ」


 カランデリア様も無言で同意する。


 イラリオが殺されたことについて、特に思うことはない。元婚約者といえど、ほとんど交流がなかった。顔を合わせれば罵るだけの男に、どうやって気持ちを傾けろというのか。


 さらに詳しい話が付け加えられる。カランデリア様の握っていた情報だ。我がウルティアへ向かうカランデリア様が、王に「絶縁」を叩きつけた。契約解除通知らしいが、カランデリア様は絶縁状だと言い切る。その後、王はモンタネールに戦いを仕掛けようとした。


 あの愚かな王ならやりかねない。その先鋒として、イラリオを使おうとした。


「あの男にそんな実力はないはずだ」


 疑問ですらなく断言できる。王宮で開催される八百長の剣技大会ですら、参加できない実力の持ち主だぞ? 全く以て、呆れるほどに弱い。街中の衛兵のほうが強いぐらいだ。父親である王には適当な言い訳をしてきたイラリオの実力が、忖度なく報告された。


 使えないことに怒り狂った王が、彼を城門から放逐したらしい。


「それで民に襲われたのか」


 なるほどと理解したが、ふと気になった。イラリオを回収しようとした貴族は、王家の血が欲しかったのだろう。使えない王子でも種馬にはなる、と。なぜ回収前に襲われたんだ?


「わかるでしょう? あの性格だもの。貴族が馬車に乗せる前に、民へ暴言を吐いたわ。相当ひどい言葉だったらしくて……挙句に近づいた子どもを蹴ったそうよ」


 その暴力が決定打になった。暴動状態になっても、城門を守る兵は動かない。閉ざした門の内側に籠り、貴族は身の危険を感じて脱出した。残されたのは、愚かな男一人。なんとも締まらないが、自業自得だろう。


「カランデリア様、もう一つだけ教えてください」


「いいわよ?」


「蹴られた子どもは無事ですか?」


「ふふっ、もちろんよ。母親が保護したし、父親はきちんと報復したわ」


 子どもは国の宝だからな。無事だと聞いてほっとした。向かいの母上は呆れ顔だが、何も言わなかった。何度でも言うが、私はあの男に気持ちがないからな。死のうが生きようが関係ない。


 残っていた焼き菓子の最後の一枚を手に取り、バリバリと音を立てて噛み砕いた。やっぱり美味しい。モンタネール王国とは今後も仲良くして、この菓子を購入させてもらおう。

*********************

ふぅ_( _*´ ꒳ `*)_この作者はすぐに設定を忘れるんだから。イラリオの最期、ちらっと匂わせたの忘れていました(o_ _)o))

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― 新着の感想 ―
最期が情けなくてスッキリ! ところで、アリスさんの、一晩うっかりただの添い寝(健全すぎw)の誤解はいつ判明しますかねw?皆が脱力するとこみたいですw
定常運転ですね。
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