表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
可愛い弟を溺愛しながら生きていく  作者: 綾雅(りょうが)魔王様コミック発売中!


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
207/227

207.部屋の人口密度が高いんだが?

 迎えに出たバシリオが目配せする。どうやらセシリオも同行したようだ。婚約者のフリを頼まれたのは、ベスだった。となれば、まさか……?


「二人ほど、お見えです」


 視線での問いかけに、バシリオは淡々と人数だけ返した。つまり、名を呼ぶ価値のない二人か。ならば王太子からの申し出はないな。たとえセシリオでも退けるが、面倒が減ったのは良いことだ。


「わかった」


 確認するまでもなく、父上や母上が応対しているだろう。バシリオについて歩き出そうとしたガスパルの殺気に、私は溜め息を吐く。


「ガスパル。エスコートもしない気か?」


 言外に「私と求婚者、どちらを優先する?」と尋ねた形だ。すぐに足を止めたガスパルの笑顔が剥がれ落ちる。驚いた様子で私の顔を見つめ、慌てて腰を折った。深く一礼して手を差し伸べる。その手を取り、少し考えてから腕を組んだ。


 手首を掴まれ引き寄せられても、ガスパルは逆らわない。腕を組むと胸が触れるが、動揺はなさそうだ……いや、すまない。凄い形相になっているぞ? わずかに距離を空け、胸が触れないよう気を付けた。そんな獣みたいな顔でエスコートされるのは怖いからな。


「ベアトリス、戻りました」


「あら。早かったのね」


 母上がにこりと笑い手招く。腰かけているのは二人? いや、もっと多い。応接セットが足りなかった。長椅子が追加されているが、それでも足りないだろう。仕方なく手招いたガスパルを一人掛けに座らせ、その肘置きに腰かけた。向かいからだと、私がガスパルの膝に座ったように見えるはず。


 誤解させるのを承知の上で、正面の顔を確認する。付き添いなのか、左端でうんざり顔のセシリオ。隣にロエラ公爵と第三王子……おや? セシリオと顔を合わせていいのか? 扉の脇に控えるバシリオは、意味ありげに笑みを深めた。


 そして知らない男が一人、こちらも落ち着いた中年男性と並んでいる。頭の中で記憶を探るが、挨拶した覚えはなかった。


「ベアトリス殿との婚約をお願いしたい」


 ロエラ公爵が口を開き、そこで初めて判明したのは……第三王子がロエラ公爵の養子になったこと。親として同行したのか。付き合いがあるからねじ込めると考えたなら、短絡的過ぎないか? そもそも、セシリオはなぜ同行したんだ?


 もう一組は、クルス公爵家の親族でベーア侯爵家と名乗った。セシリオがこっそりと片目を閉じて合図を寄越す。どうやら対抗馬として用意したらしい。私にすでに婚約者がいることを、セシリオには知らせていなかった。第三王子と婚約になるのはまずいと、手を打った形だろう。


「残念だが、私にはすでに婚約者がいるぞ? これほどの仲だ」


 意味ありげにしな垂れかかる。嬉しそうなガスパルが受け止めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ