↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
可愛い弟を溺愛しながら生きていく  作者: 綾雅(りょうが)9月は3冊!


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
181/253

181.ガスパル、勝ち抜き中

「いけ!」


「負けるな!!」


 あちこちから声がかかる。ガスパルがまた一人倒し、拳を振り上げた。わあと歓声が上がるのは、左側の陣営だ。右側の騎士達は悔しそうに顔を歪めた。


 いつの間にやら左右に分かれて応援合戦が始まった。左側はガスパルと同行したキロス王国の騎士達だ。休憩用に部屋を割り振ったはずが、いつの間にか鍛錬場に集合していた。上司が戦うとなれば、応援にも気合いが入る。


 流派が違うので、剣術の勝負はなかなかに白熱した試合となった。手合わせと呼ぶより、交流試合が近い。木剣で戦うのだが、折られたり飛ばされたり、ウルティアの騎士が不利だった。


「ちっ、情けない」


 父上の舌打ちに、母上がからからと明るく笑う。


「いい婿が決まりそうでよかったじゃないの」


 機嫌が良さそうなので、母上にカランデリア様のことを聞いた。どちらにおられるのか、その質問に母上は首を傾げ……はっとした顔で私を見つめる。


「戻られたわよ? あなた達、いなかったのよね」


 私達が戻る前に、領地へ引き揚げたとか。旦那様が迎えを寄越した? それはカランデリア様も戻るしかない。モンタネール領は、アルダ王国を横断しないと行けなかったような? 地形を頭に浮かべ、かろうじて触れそうな距離で繋がる国境沿いの土地を思い出した。


「なるほど。国境沿いに戻られたのか」


「アリス。何を言っているのよ。あの人がそんな面倒なことするわけないでしょう? まっすぐ直線よ」


 手にした扇で直線を空中に描いた。王都はやや左側だから、アルダ王城のやや右側をまっすぐ? 突っ切ったのか!


「さすがはカランデリア様」


 感嘆の声が漏れた。騎士がまた一人負け、両手を地面について「俺だって強いんだぞ」と叫んでいる。世間一般ではそうだろうが、ガスパルに負けたのも事実だ。


「次に会うのは、王城を落とすときね」


 にっこりと笑う母上に、父上が慌てた様子で口を挟む。


「まさか、君が王城へ行くのか? 絶対にダメだ」


「だって、あなたを行かせる気はないのよ……アリスやベスでは、まだ統率できないわ」


 父上はうぬぬと唸る。他国との交渉があるため、父上が動くことは避けたい。だが私やベスではまだ役者不足と母上は言い切った。ここは私が!


「ベスを当主代理、私が補佐に入れば問題ありません」


「……全然安心できないわ」


 母上に盛大な溜め息をつかれてしまった。何が足りないんだ?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  ☆ 新刊 ☆  2026年9月は3冊!!
 icon_new04_new05.gif2026/9/02・・・契約婚ですが可愛い継子を溺愛します (2) (一迅社/一迅社ノベルス) 
 icon_new04_new05.gif2026/9/07・・・要らない悪役令嬢、我が国で引き取りますわ 優秀なご令嬢方を追放だなんて愚かな真似、国を滅ぼしましてよ? (5) (竹書房/バンブーコミックス 異世界BC)
 icon_new04_new05.gif2026/9/10・・・魔王様、溺愛しすぎです!@COMIC (2) (TOブックス/コロナ・コミックス) ※電子のみ

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。