88.ドラゴンとケルピー
「全員員座ってくれ」
威厳のある男性は、俺から離れて話した。席に戻り、着席する。平穏な俺と同様な様子の3人は、対面の椅子に着席する。涼し気な女性は、明るい表情で厨房へと向かう。
「忘れぬよう、これを先に渡しておこう」
平穏な様子の男性は、隣の椅子を確認して話した。そこからテーブル上に缶入りのタロットカードと紫色の巾着袋を並べて用意する。
「タロットカードか」
「この世界でも役立つだろう。但し、これは今までのタロットカードとは違う。特別性だ」
「特別性?」
「使いこなせるようになれば分かる」
歓喜な俺は前のめりで笑みを見せて話し、得意な様子男性は前のめりで念入りに話した。困惑な俺は疑問に尋ね、引き続きな男性は笑みを見せて返事を戻した。慎重な俺は、タロットカードと巾着袋を確認する。日本で使用していた一般的な物と同じ。
「良く分からないが、これがあると助かる。ありがとう。大切に使わせてもらうよ」
「うむ」
感謝な俺は姿勢を戻して話し、益々得意な様子の男性も姿勢を戻して話した。
「だが、どうしてこれを?」
「この間の借りだ」
「借り?」
困惑な俺は疑問に尋ね、陽気な様子の男性は笑みを見せて話した。引き続きな俺は、再び疑問に尋ねた。しばし悩む。
「愚痴の時か?」
「うむ。アドバイスが助かった」
「あれぐらい、気にしてもらわなくても良かったんだが」
「皆も感謝しておる」
慎重な俺は疑問に尋ね、頷く男性は明るく話した。平静な俺は控えめに話し、感謝な様子の男性は再び笑みを見せて話した。
「お飲み物をお持ちしました」
「済まないな」
「いいえ」
盆を手にする女性はニコニコして話し、平穏な様子の男性は笑みを見せて話した。引き続きな女性は俺と男性にコーヒーを、モモ達にジュースを配膳し、俺達は礼を伝える。隣のテーブルに盆を置く女性は、自分のジュースを手にして男性の隣に着席する。
「ルーティ、この人も分かる?」
「う~ん~。もしかして、ケルピーさん?」
「うふっ」
「凄ーい! 良く分かるね!」
「自信はあまり無かったけどな」
陽気な様子のユリは疑問に尋ね、思案な俺は疑問に尋ね返した。ニコニコなケルピーは口元をおしとやかに隠して声を漏らし、感動な様子のユリは強く話した。動揺な俺は、思わず控えめに話していた。
「ルーティってホント凄いよね」
「お兄ちゃんは頭がいいの」
「感も鋭いからとっても親切なんだよ」
「優しいのよね~」
歓喜な様子のユリとモモとノンとケルピーは、談笑を始めた。
(なんでケルピーさんは、こんなにニコニコしてるんだろう…、そうか!)
「こんなに綺麗で純粋で最高の笑顔を見せてくれるケルピーさんを見て、改めて確信したよ! 暗い過去を古傷をえぐるように深堀するんじゃなくて、楽しい未来を一生懸命想像した方がいい!」
平穏な俺はケルピーを観察して強く思考し、身振り手振りを交えて熱く強く話した。
「綺麗だなんて…、ぽっ」
「たらし」
「たらし」
「たらし」
「たらし」
「ドラゴンさんまでたらしって言うな! 素直と言え」
頬を染めるケルピーは、顔を逸らして話した。モモとノンとユリと男性の姿のドラゴンはジト目で話し、不服な俺は腕組して話した。モモとノンの目が猫のように真ん丸になる。
「ええっ! この人はドラゴンさんなの?!」
「全然分からなかった!」
興奮な様子のモモとノンは、前のめりで強く話した。得意な様子のドラゴンは、堂々と腕組する。
「お兄ちゃんに付いている人っていうのは分かってたけど…」
「うんうん」
茫然な様子のノンは脱力して話し、観察な様子のモモは二度頷いて話した。
「改めて紹介するよ。俺の長年の友、ドラゴンさんだ」
「儂の力が及ばぬ時期に、ルーティを守ってもらえてありがとう」
「えっ、えっ、いや、それほどでも…」
「私もお兄ちゃんに命を救われてるし、その…」
陽気な俺は手振りを交えて話し、感謝な様子のドラゴンは頭を下げて話した。動揺な様子のモモとノンは、しどろもどろに話した。
「2人共、硬くならなくていいよ。今まで通りにいこう」
「うん」
「そうね」
平穏な俺は笑顔で話し、笑みを見せるモモとノンは明るく話した。全員で笑みを交わす。
「そうだお兄ちゃん。さっきのケルピーさんを見てって話はどういう意味なの?」
「それ、私も分らなかったわ」
「あの話は、ケルピーさんだけの話じゃないんだ。高次元の人達の中で困ってる事があるんだ」
「困ってる事?」
「なんなの一体?」
思い出した様子のモモは疑問に尋ね、同様な様子のノンは同意のように話した。慎重な俺は丁寧に返事を戻し、困惑な様子のモモとノンは疑問に尋ねた。
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