83.基礎も大事なの?
「う~ん、怒る」
「えっと、私を信用しない」
「そう思うわね。2人は相手から嫌われて信用を失うの。要するに、約束は人間関係を築くために大事ってことなの。ここまでは理解できたかしら?」
「うん」
「できたわ」
真剣な様子のモモとノンは、思案して返事を戻した。お姉さんな様子のマリーは優しく疑問に尋ね、納得な様子のモモとノンは明るく返事を戻した。
「良かったわ。それじゃあここからは、冒険者の視点を取り入れて話を続けるわね。冒険者は、生活費を自分で稼がないといけないの。稼ぐ方法は、基本的にはクエストを達成することなの。クエストを達成するためには、依頼主と冒険者が契約を結ばないといけないの。つまり、契約だから約束を結ぶってこと。
約束を破ると信用を失うし、人間関係を築けないの。そうなると、クエストを受けられなくなって生活費を稼げなくなるの。そういう人は、もうこれ以上、冒険者を続けられなくなるわ。だから、約束は冒険者にとってとても大事なことなの。掻い摘んで話したけど、分かってもらえたかしら?」
「約束を守るから信用されるんだね」
「約束を破ると人生設計も壊れるのね」
真剣な様子のマリーは窺うように疑問に尋ね、納得な様子のモモとノンは得意に返事を戻した。
「そこまで理解してくれたなんて…。ねえルーティ、2人はきっと将来もの凄い冒険者になるわよ! ってルーティ?」
「グスン。いつのまにか、こんなに立派に成長しやがって。2人共、ありがとう!」
「喜んでくれてうれしい!」
「立派に育ててくれてありがとう!」
感慨な様子のマリーは、前のめりで疑問に尋ねた。感無量な俺は涙ながらに2人を抱きしめて強く話し、歓喜な様子のモモとノンは笑顔で強く話した。引き続きな俺は、2人の頭を撫で始める。
「あなた達、いつもそんな感じなの? ………、まあいいわ。この調子だと予定を変えた方がいいかしら。話が進まないわ」
(話?)
マリーから困惑な声が届いた。幸福な俺は、思わず疑問に思考していた。そして、
「あっ、話を進めないと」
うっかりした。
「2人共、今はここまでだ。続きはあとにしよう」
「ええ~」
「今がいい~」
「あとで美味しい物を買うから」
「えっ、美味しい物?!」
「それなら我慢するわ」
平穏な俺と同様な様子のモモとノンは、交互に愉快に話した。椅子に座り直す。
「続けてくれ」
「クス。いいわ」
平静な俺は、明るく話した。愉快な様子のマリーは、笑顔を溢して話した。椅子の上の荷物から書類を取り出し、テーブル上に広げる。
「次は、冒険者のランクについて説明するわ」
「おっ、いよいよ具体的な話しか」
「期待するほどの話じゃないけど、基礎知識だから覚えてね」
「分かった。基礎は大事だからな」
平静な様子のマリーは明るく話し、待望な俺は心を躍らせて話した。続けて同様にした。
「基礎も大事なの?」
「基礎を理解してないと応用ができないんだ」
困惑な様子のモモは疑問に尋ね、平静な俺は笑みを見せて返事を戻した。
「そうなの?」
「その辺のことは今度教えるよ。今は話に集中するぞ」
「分かったわ」
「分かった」
困惑な様子のノンは疑問に尋ね、得意な俺は応用は応用する方法があると返事を戻した。納得な様子のノンとモモは明るく返事を戻した。顔をマリーに戻す。
「この資料で説明するわね。ランクは下から、G,F,E,D,C,B,A,S,SS,SSSになってるの。ちなみに、新人は全員Fランクね。
Fランクからクエストを受けられるんだけど、このランクだと薬草採集とかネズミの討伐ぐらいまでしかできなくて報酬が低いの。ランクを上げれば報酬のいいクエストを受けられるから、ランクは少しずつでもいいから上げるようにしてね」
(ランクで受けられるクエストが変わるのか。少し面倒だが、これは仕方ないか。だが、上げるようにしてねは言い方おかしい。本音と建前は違うんだろうな)
陽気な様子のマリーはコミカルな解説付きの資料をなぞりながら話し、冷静な俺は会話の語尾に本音が表れ易いと思考した。
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