↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
136/215

92 悪役令嬢の考察

二度目の社交シーズンも終わり、三度目の社交シーズンも目前だが、私は今、ダリルと一緒にダリルの故郷の村へ向かっている。

ダリルが帰省するときに何度かついて行って、様子を見ているが、変な病気も流行ってなさそうだし、みんな元気に過ごしていた。


「すみません。馬車に乗せてもらって」

「いいのよ、私もみんなに会いたいから」

私がついて行けないときは、馬に乗って帰っているようだ。でも、私がいることで、休暇なのに護衛をさせてしまうのは申し訳ない。


「この前帰ったときに、リックがパトリシア様を連れてこいって…」

村も目前というところで馬車が突然停まり、御者の「え…」という驚きの声が聞こえた。

「俺、少し見てきます」

そう言って、ダリルが馬車から降りた。

「どうしたの?」

少し経っても戻ってくる様子がないため、私も馬車から降りる。

村の前でダリルは固まっている。私はダリルに駆け寄ると、衝撃を受けた。

「…嘘でしょ」

畑や家屋は荒らされて、怪我人も何人かいる。一体誰がこんなことを…いや、今はまず

「ダリル、行きましょう」

私は呆然としているダリルの腕を引く、怪我人の手当てをして話を聞かないと


「大丈夫ですか?」

「パ…パトリシア様」

彼は確か、村長さんの息子さんだ。見た感じ、打ち身と擦り傷はあるが、刺されたような傷はなさそうだ。

「ダリル、綺麗な水を汲んできて」

「分かりました」

本当はダリルに怪我人を運んでもらってから、手当てをするべきだが、土で汚れているようだし、流すためにもこのままここで手当てをするしかない。


「パトリシア様、申し訳ありませんが、今はもてなせる状況ではなくて…」

「もてなしてもらうつもりはないわ。とにかく手当てを」

普段持ち歩いている。包帯や薬だけでは足りないが、応急処置ぐらいはできた。

騎士団では負傷者が出た時のために、手当ての仕方を教えてもらう。ダリルも一緒だったおかげで、すぐに手当てを終わらせらせた。

足が折れていた人もいたが、死人はいないようで少しホッとした。


「一体、何があったんですか?」

村長さんと息子さんに話を聞く。

「早朝、突然襲撃にあって…」

「襲撃!?何故ここが狙われたんですか?」

もしかして、私が未来を変えたせい?

「それは、分からないが…」

「リック、リックは何処にいるんですか?」

ダリルが立ち上がり、辺りを見渡す。負傷者は男性だけだった、リックがいてもおかしくない。

「リックは…リックと子供達は賊に拐われた」

拐われた!?襲撃したのは誘拐が目的ってこと?でも、子供達だけでなくリックまで?ということは

「…犯人の狙いはリック」

「パトリシア様、それはどういうことですか?」

「ただの誘拐なら、子供や女性を狙うはず…それなのに、リックを連れて行くなんてそうとしか考えられない」

私が犯人だったとしても、選ばない。それにリックは私の二つ上で十九歳。簡単に連れて行かれるような体格ではない。でも、リックを狙った理由が分からない。

「何でリック達が」

ダリルは崩れるように座った。

「リックは…あの子はここの領主、エイベル子爵の私生児なんだ」

貴族の私生児…リックは貴族を嫌っていたのはもしかしたら、出生が関係しているのかも

ダリルは頭を抱えて、震えている。

私はダリル手を握る。

「大丈夫、私が必ず助けるから」

これは私の責任でもある。だから私が何とかしないと


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。