45.雨の音
今日は雨が強く降っていて、僕もだるい。そんな日だった。もちろん御厨は休みだ。
雨の日は居場所がなくなるから嫌いだった。
昼休みになって、ミミちゃんからメッセージが届いていた。
『学食にいます』
『今から行く』
僕は学食に入ると、ミミちゃんを探した。だいたい、あの辺に……。金村がミミちゃんの側に立っている。そして離れた。
僕はすぐにミミちゃんの所に行った。
「ミミちゃん」
「あ、町田さん」
「何かされたの?」
「いいえ、ただ」
僕はミミちゃんの言葉を聞きながら金村の方を見ていた。
「町田さんに近付いたら……」
金村がこちらを見た。
「お前もあいつも、兄貴みたいになるぞって」
僕は金村と睨み合っていた。
来い。僕がそう首を振ると、金村はニヤッと笑った。
「ごめん。ミミちゃん」
「え?」
「ちょっと忘れ物した」
僕は学食を出て屋上に向かった。金村は少し後を付いてきてるようだ。
屋上に出るドアの前。僕は金村と対峙した。
「金村、いい加減にしろよ」
「あぁ?」
「春日さんも、お前が?」
「だったらなんだ? やる気か?」
僕がこいつに勝てるわけがない。でも……。
「次に……僕のまわりに手を出したら許さない」
「次? 今来いよ」
「僕から手を出すわけにはいかない」
「あ?」
金村は僕の胸ぐらを掴むと顔を殴ってきた。倒れたところに蹴り。後はわからない。好きなだけ殴られ蹴られた。
「わかったか?」
僕はぼろぼろになったが金村を睨みつけていた。大きく息が吸えない。身体が痛くてどこも動かない。
金村がもう一発、僕に蹴りを入れた……。
──雨の音がする。
「町田さん?」
ミミちゃん? 身体が動かない。
「町田さん!」
「大丈夫……」
「大丈夫じゃない! 救急車呼びます」
「大げさだって……ぐっ」
動けそうもない。その後、ミミちゃんが呼んだ救急車で僕は病院に運ばれた。




