↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
40/56

39.頬の痛み

 僕が校舎内に戻ると、ミミちゃんがいた。 


「何があったんですか? みこ姉泣いてましたよ」

「……なんでもない」

「みこ姉と何か話したんでしょ?」

「……うん」

「うん。じゃ、わかりませんよ」

「……うん」

「もう……」


 春日さん。なんで……。


「あ、町田さんあの人……」


「よう、町田」


 階段を下りてくると金村がいた。でも、今はどうでもいい。


「別れの挨拶はできたか?」


 その瞬間、

 頭の中で何かが弾けた。

 サヨウナラ。

 彼女の最後の言葉が、頭の中によみがえった。


「お前……」

「くく、じゃあな」

「……待てよ」

「あ?」

「今……なんて言った?」

「知らねぇよ」

「お前……何かしたのか?」

「彼女に聞いてみたらどうだ」

「金村ァ!」


 気が付いた時には金村に飛び掛かって胸ぐらを掴んでいた。


「お前!」

「放せよ!」


 金村に頬を殴られて倒れこんだ。

 立ち上がって、もう一度飛び掛かろうとしたが、まわりに止められた。


「町田さんやめて!」

「おい、どうしたんだよ」

「町田やめろ!」


 すぐに人が集まってきて、金村の姿は見えなくなった。

 なにをやってるんだ。僕は。


 その後、校長室に呼び出された。


「君から殴りかかったそうだね」

「わかりません。覚えてないです」

「何か言われたそうだが?」

「……覚えてません」

「今回は注意だけだが、次は停学だからな」

「……はい」


 教室に戻ってきた。春日さんはいない。

 ズキッと、頬が痛んだ。


「金村に殴りかかったらしいよ」

「バカだねー」


 ひそひそとそんな話が聞こえる。

 どうでもいいが。耳には入ってしまう。

 僕がそちらに視線をやると、目が合った生徒が慌てて目線を逸らした。

 くだらない……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。