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34.教室に帰る二人
「なんでそんなこと言ったんだよ!」
春日さんを屋上に連れ出した。どうしても黙っていられなかった。
「誰にも知られたくなかった」
「……もう治ってるから」
「そういう問題じゃないだろ」
「……ごめんなさい」
春日さんは俯いて謝ることしかしなかった。春日さんに当たっても何も解決しない。僕はため息をついてから続けた。
「どうして話すことになったの?」
「話したら……きっと……」
「なに? 聞こえない」
「……ごめんなさい。私……ごめんなさい」
「ちょっと」
「もう……あなたに話しかけないから許して」
「そういうことじゃなくて……」
「……ごめんなさい」
「……」
「……」
「わかった。ごめん。僕が悪かった」
御厨の言う通り、黙っていればほとぼりは冷める。ここで春日さんを追い詰めて何になるって言うんだ。
「ごめんね。歩ける?」
春日さんは小さく頷いた。
泣いている春日さん。
その手を引く僕。
教室に帰る二人。
また、ため息が出た。




