拘らずに素直になれば......
久々に書いたこの作品、口から砂糖を吐きそうだったので、一杯飲んでから書きました(ry)。
十六夜さんがエルンストさんの毒牙(笑)にかかってから数日、ある部屋で魔王であるエルンストさん、と第一夫人のアイリさんが向かい合って椅子に座りながら、膝にぬこを抱いて話をしていす。
膝の上の白ぬこと、ぶちのぬこさんは、気持ち良さそうにアイリさんの膝の上でふあぁぁぁ......と欠伸をしてノンビリしています。
ちなみにこの場に他の人が居たら(ズルイです魔王様!!)とか言いながらブーイングが起こってストライキが勃発します。
ぬこの影響力の高さも考え物です。
「貴方、私に何か言う事は有りませんか?」
「......何をだ?アイリ」
「言わないと分かりませんか?」
魔王様はしらを切ろうとしていますが、アイリさんが笑顔のまま無言の圧力をかけてくるので、魔王様もタジタジです。
まあこういう時の男というのは逆切れするとか、言い訳するとか素直に謝るとか幾つかパターンが有りますが、魔王様はどうするのでしょう。
「......悪い事はしてないぞ、子孫を多く残すのは私の義務でもあ...」
「アナタ」
また何か言って逃げようとする魔王様の言葉をピシャリと止めました。
「......ちゃんと言わないと十六夜ちゃんに誤解されたままですわよ?」
「誤解も何も...それ以外に理由は...」
「昔」
またもや何かを言おうとする魔王様の言葉を遮り、アイリさんは話し出しました。
「公にはされていませんが、十六夜ちゃんが遠征にいくのに猛反対したのは魔王様だったとか」
「な!」
「しかも権力を最大限に使って阻止しようとしたのを、周りから止められたとも聞いています」
「な...何でそれをお前...アイリが知っている!?」
「宰相様に聞きました。交換条件の代わりに」
そうしてアイリさんが指を指す方向を見ると、宰相さんとその奥方様が座っており、そして大量のぬこさんに囲まれて幸せそうな顔をしています。
想像して作者もちょっと羨ましいと思ったのは内緒です(笑)
ちなみに、書いてるのは夏ですが羨ましいです(笑)
「あらあらあら、可愛い子達ね。あなた達お名前は何て言うの?」
優しい笑顔で上品そうにぬこに語りかける奥方に、何匹かのぬこがナー、ニャー、ミィミィと返事を返します。
中にはポテポテと近づいて膝の上に座ったり、体を摺り寄せたりしてくるぬこも居ます。
そしてこちらは顔が緩みきった顔で宰相さんが奥方に語りかけます。
「この生き物は(ぬこ)と言うらしいぞ?可愛いじゃろう?」
「そうですね。誰か1人ぐらいうちの子になってくれない?」
そう言いながら宰相の奥さんが優しくぬこ達に語りかけます。
「宰相ォぉオオ......」
どうやらアイリさん、ぬこさん達で宰相を買収したようです(笑)と言うか、嫌いな人意外は逆らえるんでしょうかこの状況?
「あなた、観念して話してください」
「くっ......だが、今更...」
そんなエルンストさんに、優しくアイリさんは語りかけます。
「貴方は、それを認めてしまったら、もう私はお払い箱ですか?」
「そんな事あるわけ無かろう!どれだけ考えたと......」
そんなエルンストさんの唇に、そっ...と人差し指を添えるアイリさん。
「今はそれが聞けただけでも良いですわ、だから、今は十六夜ちゃんの所に行ってあげてくださいな」
「......分かった」
そう言うと、エルンストさんは席を立ち、そのまま大急ぎで走っていきます。
そんなエルンストさんを見ながら、アイリさんは呟きます。
「妬けちゃいますわね。でも、私だって負けませんわよ」
ーーーーーーーーーー
場所は変わって、十六夜の部屋の前。
「十六夜、居るんだろ?話がある。開けてくれ」「......」
ですが、居る気配はあれど、返事はありません。
ちなみにその前まで、部屋の中でぬこさんに「私はどうしたら良いんだろうね?ぬこさん」「ナァー」等と言う会話がされていました。
「そうか......なら俺は勝手に入るぞ、(魔王剣)」
「へ?」
そう言うと、魔王の手元に禍々しい剣が現れました。
「切り裂け、(魔王剣!)」
「ぴゃああああああ!!」
それを振り抜くと同時に、そう叫ぶと、十六夜の部屋の扉の辺りが(・・・)砕け吹き飛びました。
そして可愛ピンクのパジャマの姿で、ヌイグルミを手に持ちながら吹き飛ばされ、目を回している十六夜を発見します。
でも、何故かぬこさんは無傷でした。
不思議ですね。
「そこに居たか」
「居たかじゃないわよ!人の部屋に入るのに、魔王の力を使うなんてバカじゃないの!」
そんな風にお冠の十六夜さんですが、エルンストさんはずんずん近付いてきます。
「くっ...来るんじゃないわよ!H!スケベ!婬獣!」
色々捲し立てますが、無視して、近付いてくるエルンスト。
「くるなくるな来るな!」
ヌイグルミをブンブンと、目茶苦茶に振る十六夜さんですが、ポスポスと音がするだけで、効き目はありません。
そして、エルンストさんは十六夜の腕を取ると......彼女をその腕に抱き締めます。
「?え?」
何がなんだかよく分からない十六夜さんは、変な声をあげました。
「乱暴な真似をしてゴメン、でも、遊びや義務で本当はあんな事をしたわけじゃあないんだ」
「でも、それじゃあ」
尚もなにか言おうとする十六夜の唇を自分の唇で封じます。
「アイリに言われたよ、(行ってあげて)って、だから謝って来た。それと言わなければならないことがある」
「...なによ?」
少し気圧されながら、聞いてみる十六夜さん。
そんな十六夜さんに向かってエルンストさんは言いました。
「隠していたけど、好きだよ十六夜、ずっと昔から......」
それを聞いてボボボボボ!っと火が付くように真っ赤になった十六夜さん。
頭から湯気が出ています。大丈夫でしょうか?
「権力を使って、遠征に行くのを止めようとしたのに、そのままいってしまう娘には......こうする!もう離さない、何処にも行かさない!」
そして、わきゃー!っと変な奇声を上げる十六夜さんをその後、抱き締めたり、お姫様抱っこしたりしました。
そして、その後後日、本当の意味で十六夜さんが第2夫人になりました。
その足元には、黒ぬこがナァーと鳴いていました。
少し緊張してるみたいですが、まあ何とかなるでしょう。
そして後日、また1人城に誰か帰ってきました。
「あのバカ、魔王を辞めたって本当かよ?」
そう言うその人物は、背中に大きな剣を背負い、城を見上げたその顔はエルンストさんと同じ位20台前半の若い魔族でした。
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