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広報活動と十六夜とぬこ(ミィ ミィ ミィ ミィ)

取り敢えず今のところぬこしか出てきてませんが、その内兎や鳥や犬なんかを出す予定です。

「でも、どうするつもりなんじゃ若?」


 十六夜さんはエルンストさんにそう問いかけます。


「どうとは?」

「他の連中と魔界の事じゃ、こうしてる間にも他の勢力は領地拡大をしておるぞ?」

「ああ、その事か考えはちゃんと有る。あと気になる事があったんで全員が急いで戻る理由を手早く送った」

「手早すぎるわ!!それと気になる事?」

「ああそうだ。もう少ししたら情報が...来たな」


 エルンストがそう言うと、その部屋のドアを開けて男魔族が現れました。

 姿は黒いスーツ姿にサングラス、ビシッと決まった頭髪が印象的です。

 すると魔王様真面目な顔をします。


「情報部か」

「戻りました魔王様」

「ご苦労、でどうだった?」

「魔王様の予想通りですね。人間界から勇者と呼ばれる者達が召還され、3組程魔界に侵入したとの報告です」

「ご苦労...やっぱりか...」


 そんな会話を十六夜は驚きの顔で聞いていました。


「若、いつの間にそんな事を?」

「1年前だ。妙な魔力波動と膨大な魔力を感知したんでな、情報部に確認させてた」

「そんな前から......」


 やっぱりエルンストは...若はカッコイイと思った十六夜であった。


「それと皆を戻すのと何か関係が?」

「ある。勇者パーティーに他の魔族を潰させる」

「そう思い通りに行くとは思えんぞ?召還された勇者達は手ごわい、こっちに来るかもしれんぞ?」

「その時の手段は考えてある。問題はあいつ等だが...まあ俺が何とかしよう」

「そうか流石若じゃな」

「違うだろ?」

「へ?」


 キョトンとした表情の十六夜にエルンストは言う。


「あなただろ?」

「あ...あうあうあう...」


 十六夜さん顔を真っ赤にしてうろたえてます。


「あ...あな...た...にゃあああああ!まってまってまってーーまだ心の準備がーーー!!」

「しょうがないなぁ...ん?どうしたぬこ?」

「ミィ ミィ」


 いつの間にやら子ぬこがエルンストさんの足元にやってきました。

 そしてその子ぬこを見たエルンストさん。何かを思いついたのかニヤリと笑いました。

 そして...


「よーしザック、そのまま十六夜抑えてろ」

「はぁ...?これでいいですか?」

「離せー!何をするつもりじゃ若ー!」

「ミィ?」


 エルンストさん。情報部のザックさんに十六夜さんを後ろから羽交い絞めするように指示しました。

 そしておもむろにエルンストさん、子ぬこを後ろから抱いて十六夜に近づけます。


「なっなななななな何するつもりじゃー!」

「いいからいいから...いくぞー」

「何をするんか良く分からんけどやめてー!お願いー!旦那さまー!」

「いいからいいから、痛くないから(笑)」

「何で笑ってるんじゃー!」


 そう言いながらエルンストさん、十六夜さんの顔に子ぬこを近づけます。





 ポフ......




 ぁーーー......




 物凄くいい顔して十六夜さん子ぬこの肉球を受けました(笑)その結果......


「そうかー、お主ぬこというのかー、可愛いのぅ♪フワフワじゃのぅ♪」


 堕ちました(笑)

 十六夜さん横になりながら、子ぬこの顎やお腹を指でさわさわと優しく触っています。

 とっても楽しそう...というか浸ってます(笑)


「しかし...この組み合わせ、もう少しなにかアクセントを加えると...そうだ!」


 エルンストさんそう言うと、女性魔族にボソボソと指示をします。

 すると指示を受けた女魔族さん、良い顔をしながらサムズアップして急いでその場を離れます。


「若?何を指示したんじゃ?」

「今のか?いい事だ」


 エルンストさんそう言いながらニッコリと十六夜さんに笑いかけます。


「......若、何か企んでないか?」

「企んでるって?いやまあ、企んでるって言ったら企んでるかな?」

「???」


 少しすると数人の女魔族さんがやって来ました。

 手には色とりどりのドレスを持っています。

 そして中にはカメラを持った頭に(ぬこ様LOVE)と書かれたハチマキを額に巻いた女性魔族も居ます(笑)


「若...何か嫌な予感がするのじゃが...?」

「そうでもないぞ?只の広報活動且つ資金活動だ」

「へ?」

「魔族軍として強力するんだぞ十六夜」

「え?ええ??」


 よく事態が把握できてない十六夜をよそに、魔王様は女魔族達に指示を下します。


「それじゃ皆、俺は部屋を出るから後を頼むな。よし、諜報活動の続きを部屋の外で聞こうか」

「分かりました」


 そう言って魔王様と情報部の魔族は出て行きます。

 勿論子ぬこは回収して(笑)


「ちょ!若!今から何が始まるの?嫌な予感がするのじゃが??」

「大丈夫大丈夫、怖くないですからね十六夜様。さあ着替えましょうか」

「え?え?なっ...何で着替える必要が...?ちょっとー?」


 数分後...

  綺麗でヒラヒラなドレスを着飾って、頭には髪飾りを飾っている十六夜さんの姿がありました。

 そして部屋の外の少し開けた場所では、撮影機材が沢山並べられ、撮影会の準備が整っていました。


「わ...若?これは一体...?」

「今からお前とぬこの撮影会だ」  


 魔王様のその言葉に、十六夜さんピキッ!と固まります。


「さ...撮影会?」

「そう撮影会、今からお前のな」

「何でわしがそんな事をせんといかんのじゃ!」


 まあ十六夜さんの意見ももっともです。


「十六夜落ち着け、これは作戦だ」

「これの何処が作戦じゃーー!!」


 十六夜さん憤慨してます。


「まあ聞け、今さっき聞いたと思うが勇者が接近してきているのは分かっている」

「そうじゃな」

「では、勇者はどんな建前口上でこちらに攻め込んで来ていると思う?」

「...そうじゃな、普通は魔王は悪い奴、世界征服を企んで世界を混乱に陥れる。そう言われておるのがメジャーじゃの」

「うん。まあ普通はそんなもんだな」


 エルンストさん。十六夜さんの答えにうんうんと頷きます。


「じゃあ十六夜に聞くが、その前提が崩れたらどうする?」

「は?」

「魔王は悪い奴じゃないし、世界征服も企んでいない安全なやつだと?」

「いやいやいや!そんな事出来る訳ないじゃろ?というか今の勇者はそんな事関係無しで来てるんじゃろ?」

「まあそっちの方も考えてある。任しておけ」

「若が魔王なんじゃぞ安心できるか!」


 ですがエルンストさん。そんな十六夜さんの言葉を聞いて笑みを浮かべます。


「しょうがないなぁじゃあ安心できるように説明してやろう」


 そう言いながらエルンストさん、子ぬこをずい!っと十六夜さんの目の前にかかげます」


「紹介しよう、今度新しく(魔王)になる<ぬこ>さんだ」

「はぁ??」


 十六夜さん全く理解が出来ません。


「そして俺は魔王ぬこ補佐となるんだよ」

「...えーと?つまり?」

「普通、魔王討伐って言ったら魔王を倒すのが普通だよな?」

「うん、そうじゃな」

「じゃあさ、魔王討伐するにはコイツを討伐しないといけない訳だよ」

「ああ!」

「まあ普通は出来ないよなぁ~~、こんな可愛いフワフワの生き物を、まあ仮にしようとしたら全員で守るし、そこから(こんな無害で可愛い魔王様を討伐しようとするなんで何て極悪非道な勇者だ!国はどこだ!って糾弾できる」

「成る程、若の考えは良く分かった。じゃがの......」


 そう言いながら十六夜さん。自分のヒラヒラした服の裾を摘みながらエルンストさんに問いかける。


「何でわしがこんな服を着ないといけないんじゃ?」

「広報活動だ」

「広報活動?」


 十六夜さん首を傾げながら問いかけます。


「ぬこを大々的に宣伝するのにこいつだけじゃあなくて、お前も横にキャンペーンガールとして活躍して貰う。一緒に写真撮影するからな」

「ちょ!ちょっと待て若!アイリもおるじゃろうが!わしがやらんでも......」

「アイリは今妊娠中なんだ。すまんがお前に白羽の矢が立った。やってくれ」

「写真撮影って......恥ずかしいじゃないかーー!」

「大丈夫だ!俺がしっかり別に撮影して記念に取っておいてやる」

「やめてーーーーーーーーーー!恥ずかしいーーーーーー!!」

「よし、じゃあやろうか皆頼む」


 エルンストさんがそう言うと、皆は早速撮影準備に入ります。

 十六夜さんは逃げようとしますが、取り押さえられました。


「いやー!何でこんなヒラヒラした服を着て撮られて大衆の目に晒されなきゃならんのじゃー!」

「いいじゃないか可愛いし」

「よくないー!」


 十六夜さん余程嫌なのかまだ暴れてます。

 それを見たエルンストさん。しょうがないとばかりに十六夜さんにぬこと一緒に近づきます。

 そして十六夜さんに近づくと声を掛けます。


「十六夜!」


 いきなり大声を出されたので十六夜さんビックリして思わず動きを止めます。

 その瞬間を見逃さずエルンストさんは子ぬこを十六夜さんの顔に押し当てます。


「ほわぁ~~~......」


 気の抜けた表情になってしまいました(笑)

 そこを見逃さずエルンストさん、十六夜さんに子ぬこを持たせます。


「ほぉ~~...柔らかいしフワフワじゃの~~...癒される~~...」

「ミィ?」


 しかしそこで予測してない事が起こりました。


「ま...魔王様...」

「ん?どうした...ってあれは...」


 いつから居たのか現魔王エルンストさんの部屋から子ぬこが4,5匹出てきました。


「はぁぁぁぁぁぁ......ぬこですよ?ぬこの団体さんですよ?」

「いや待て、今このぬこ達魔王様の部屋から出てこなかったか?」

「という事は魔王様が隠してた??」


 エルンストさん、皆から疑いの目を向けられます。

 ちなみに十六夜さんは、ぬこと戯れるのに忙しくてそっちを見てません(笑)


「待て、お前ら!俺がこいつ等隠していたと言いたいのか?」

「そうじゃないと理屈が合わないじゃないですか」

「そーだそーだ!ぬこ独占はいくない!」


 皆ぬこの事になると必死です。


「だー!身に覚えが無い事を言われても分かるかー!」


 そしてエルンストさんと皆がワイワイと話をしていると......子ぬこ達は十六夜さんの方に歩いて行きました。

 そして...


「ん?あれ?何か子ぬこが増えた?......ってお前たち何を...ひぃやあああああ顔を舐めるな舐めるな、何かジャリジャリする。くすぐったい~♪いやーフワフワが襲ってくる~♪、ひゃめれー♪」


 十六夜さん多数の子ぬこに顔をペロペロペロペロと舐め回されてくすぐったそうです。

 その様子を見ていた皆さん。


「......皆、今はまずこの場面を写真に残そうじゃないか」

「「「「「異議無し!」」」」」


 そして十六夜さんが浸っている間に撮影はどんどん進んでいきました。


「よーし、皆お疲れ様ー」

「お疲れ様ー」

「魔王様、後で説明してくださいよ」

「だから分からんつーに...後で俺の部屋調べるか」

「おつかれー......え?」


 はたと正気に戻った十六夜さん。


「わ...若?もしかして撮影は...?」

「ん?撮影か?もう終わったぞ?今から撤収作業だ」


 それを聞いた十六夜さん顔を真っ赤にしながら。


「やめれーーーーーー!!その写真の処分を命じるーー!やぁーめてー!(泣)」


 実力行使で写真を処分しようとしますが、エルンストさんが取り押さえます。


「おい情報部手伝え!他のやつは撤収作業を急げ!」

「は...はぁ?」

了解ラジャー!皆急げー!」

「はぁーなぁーせぇー!あんな恥ずかしい姿を晒さないでー!」


 しかし、十六夜さんの叫びも空しく、十六夜さんと子ぬこたちのポスターは大々的に魔界へ貼り出されました。

 そして暫く十六夜さんは部屋から出なかったという話です。(笑)

 そして困った事がもう1件。


「ちょっと魔王様!何で黙ってたんですか!他にぬこが居るって事!」

「だめですぞ魔王様!そんなに居るのなら家内に1匹ください」

「それお前の都合だよな?宰相??」

「1匹ください!」

「だから待てって言ってるだろうが!」

「ぬこを開放しろー!」

「だから俺はぬこを拉致とか縛ってないだろうがー!!」


 そんなこんなで、今日のところも魔界は平和です。











 まあ、続くんじゃなかろうか?

意見、感想、ご希望、要望、等々ありましたらお寄せ下さい。

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