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初めての自宅での目覚めはそれはそれはすがすがしい目覚めだった。
全身洗浄して平民服に着替えて、キッチンに転移。
酵母の様子を見るとシュワシュワだったので、時間停止の空間に収納する。
あれ?時間停止に入れちゃうと酵母死んじゃう?
冷蔵庫で管理しなくちゃ駄目?!
次、酵母を取り出した時、元気な酵母に出会えますように!!
とにかく今は、レモン酵母でパン作り。
皆川晴夏だった頃からパン作りは趣味で、時間があれば作っていたのよね〜。
ナンシー家の小麦粉を取り出す。
「鑑定」
【小麦 最強力粉 ゴールデン】
最強力粉がここにあった⋯⋯。
よし、パリパリの硬いパンを作ろう。
計りは⋯⋯っと思い浮かべながら取り出す。
道具を全て洗浄して、大理石のテーブルに小麦粉と塩を混ぜ合わせて土手を作ってその中に、酵母、モルトシロップはないので諦める。水を入れ、丁寧に捏ね上げていく。
大理石のテーブル最高!!
綺麗にまとまり、グルテンもしっかりしてきた。
パン種の上に鍋を被せて一次発酵。
どれくらい時間かかるかな?
時計が欲しい。
収納から屋敷で作ってもらったパンとスープを取り出し簡単に朝食を済ませた。
その間にランガの木の近くに転移して飛行で、上空から地形の確認をしながら、川の上流へ向かう。
ランガの木を取り巻くように堀を作ろうと思っているんですよ。神様。
堀を作るとなにか問題起きますか?
『どうかな? 絶対大丈夫って言えないけど、やってみればいいんじゃない? 駄目な時はやり直せばいいんだから』
そうですね。
ランガの木の外側を五十mくらい離れた所を土魔法で深く掘り進め、固めていく。少々の水量でも崩れないようコンクリートを想像して幅三m水深五mの堀を作った。
掘った土は堀の向こう側の外壁にした。
これだけすればちょっとした獣程度なら入ってこれないはず。
屋敷に入ろうと思うと、外壁に阻まれ、堀に阻まれ、ランガの木に阻まれることになる。
ただし問題は川。
川からは侵入できちゃうんだよね〜。
景観を重視してしまったからね〜。
今からでもランガを植えた方がいいかな?
下流へ流れる水を暫く堰き止め、川の上流からゆったり水が入ってくる角度にして堀へ水を入れる。
水がどんどん流れ込み下流へと繋がる。
これでよし。
ランガの木だけでも人や獣は入って来ないと思うけど念には念をね。
屋敷の前に転移して戻り、洗浄を掛けてキッチンに転移した。
パン生地の様子を見る。
うわぁ〜いい感じ、捏ね上げた生地の二倍くらいになっている。
あと一寸だけ我慢。
キッチンの小物をキッチン収納へしまっていこうかと考えて、空間収納の中に入っている方が便利なことに気づく。
魅せる飾り付け以外は収納したままにすることにした。
椅子に座り、パン生地が膨らむのを待つ。
庭を華やかにしたいな。
花を楽しむ植物と、果実が取れる木を探してもらう。
お願いします。神様。
二.五倍まで膨らんだ生地にパンチを入れ空気を抜いていく。
ベンチタイム。
円形のバヌトンを取り出し、打ち粉を振る。
丸く成形してバヌトンに入れる。また、鍋を被せておく。
ピザ釜に火を入れなくちゃね
薪を組んで魔法で種火を放り込む。
「あっ!」
種火じゃなくて思う大きさの炎を入れればいいんじゃない!!
ガンガン燃え上がる。
でも火加減が難しいよね。
薪でパン焼いたことないし。
火力が違うよね?
ああ⋯⋯温度計も欲しい。
二次発酵を終えたパン生地を天板の上に載せ、バヌトンを外す。
十字に切り込みを入れて、魔法で霧吹きのように水をかけ、釜の中に入れた。
十五分くらいかな〜?
電気オーブンなら三十分位かかるんだけど。
火の側からは離れられない。
ふくふくと膨れ上がっていくパン。
うわぁ〜〜!! 美味しそう〜〜〜!!!
大成功の予感!
切込みを入れたところがメリメリと分かれていく。
そろそろ取り出した方がいいんじゃない?
ピザサーバーで釜から取り出し、網の上に載せた。
大成功じゃない?!
切り込みのところがメリメリのモリモリに盛り上がってるし!
目玉焼きを作って、スープを取り出し、作りたてのパンを切り分ける。
温かいうちに収納。
レモン酵母、いい働きしてる。
美味しい〜〜。
パリッパリで中はモッチモッチ。
ここまで柔らかいパンはこの世界に来てから初めてだわ。
このパンを露店で売ってみようかな?
それに目玉焼き! これも黄身が日本の1玉10~30円の安価な卵と違って味が濃くて美味しいわ〜。
食べてる時って本当に幸せよね〜♥




