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魔力が多すぎて親に愛されなかった子が親の気を引きたくて自殺してしまった体に入れられてしまった。  作者: 瀬崎遊


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『おはようハルカ』


 神様、おはようございます。


『早く屋敷へ行きましょう!』


 楽しみなんですね?


『そうよ。悪い?』


 クスリと笑い、いいえ、楽しんでいただいているのなら光栄です。


 屋敷に行く前に大理石⋯⋯ええっと、模様のついた綺麗な石が採れる所ってありますか?白とか黒の。


『あるわよ』


 じゃぁ、まずそこへ。


 そこに行くまでに薔薇とかの棘のある木ってあります?


 外部から人や獣が入ってこれないように屋敷の周りをぐるりと囲いたくて。



『そうねぇ⋯⋯。花は咲かなくてもいいかしら?」


 はい。人や獣が入ってこないことのほうが重要なので。


『なら野生の棘だらけの木があるから、後から生えているところに行きましょう』





 神様に案内されて連れて行かれた所は白い谷だった。


 人の手が入っていなくて、山肌が経年劣化で削られたのか大理石が剥き出しになっていて、ところどころが輝いていてとても美しい光景だった。


『ここでラッタが採れるわよ』


 ラッタ? 


「鑑定!!」


【天然大理石 ラッタ】なるほど。

  

 百八十×六十×十cmと百六十五×八十×一cmの板状に風魔法で切り取って、岩肌が滑らかになるように磨いて加工していく。


 カウンターとテーブル用にね。


 一寸厚めにカットして研磨していく。


 水と磨きの合わせ魔法。


 満足のいくピカピカになって収納。




『次は棘のある木に向かわよ』


 見たこともない木で鑑定すると【ランガ】というらしい。


 真っ直ぐに太く三mくらいに伸びた木に、横枝が(つた)になっている。その蔦が十mくらい伸びて周りの木を絡めて朽ちさせている。


 木の部分にも、蔦の部分にも十cm位の棘がびっしり生えている。


『小さくなるように願って魔力を与えてみて』


 そっと近寄り、ランガに手を伸ばして小さくなるように願いながら「小さくなってくれるかな?」と言ったらスルスルと五十cm位まで小さくなり、蔦も十cm位になった。


 ランガを六十本程見つけたので同様に小さくして、根本から土ごと収納して屋敷に戻った。




 驚いたことにこのランガ、根も蔦状に伸びていて、もしかすると竹と同じように土砂崩れが起こるところなんかにはいいかもしれないと思った。



 土を盛って嵩上げした外側に等間隔に川の上流から下流へと半円形状にランガを植え、成長させた。


 成長する過程で屋敷側には棘が伸びないように調整する。


 当然六十本程度では足りないので神様に教えてもらって挿し木をして増やしていった。


 それはもう、めいっぱい成長させたよ。魔力に物をいわせるっていう感じ?


 私の魔法で成長させているせいかランガは私が望んでいるとおりに成長していく。


 ランガ同士で絡み合って建物側には棘がなく、外周側にはものすごく尖った棘が突き出ていた。


 絶対人や魔物が通れないように。


 身を隠せなければ獣や魔物も来にくいだろうと考えたのでランガを植えた所から1kmぐらい外側の木も抜いて更地にしていく。



 抜いた木は当然乾燥室へ入れる。


 ここで気がついたのが薪の大きさに切ってから乾燥室に入れたほうが薪の完成が早いこと。


 当然だよね。


 丸太で入れるよりカットすれば小さくなるんだから。


 木のカットも試行錯誤して魔法の力だけで、労働無く薪にできるようになりました。


 これで、暫くは薪に困らないと思っていた時がありました。




 お日様が頭上高くなった頃、お腹が空いたので収納していたごはんを食べて、昼からは屋敷のキッチンをリフォームすることにした。


 オーブンレンジも欲しいけれど残念なことに電気がないのでピザ窯のような釜を作った。


 日本の⋯⋯いや、アメリカの海外ドラマで見る風のキッチンに作り上げていく。


 大理石を取り出しカウンターを作る。


 ナンシーの館から取ってきた調理室の備品を設置して、満足の行くものが出来た。


 魔導コンロも設置する。


 水道は地下水を見つけて屋敷の中まで引っ張ってきた。昔のポンプのように手動。


 まぁ、実際は水魔法があるので水道はなくてもそれ程問題はないのだけど。



 神様どう?いい感じ?


『ええ、いい感じね』


 へへっ。ありがとう。


 テーブルを出し大理石を乗せ、角を取っていく。


 椅子を並べて洗浄をかける。



 次は私室だよね。


 二階の川側の三部屋をぶち抜いて一室にした。

 ベッドを置く場所は見えないようにぶち抜いた壁を使って、壁を作った。


 ナンシーのベッドを出し、クローゼット作りにかかる。


 扉が難しいな。


 ナンシーが暮らしていた屋敷に転移で戻って、こっそり様子をうかがったけれど誰も居なかったのでクローゼットの扉を拝借した。


 鏡台等のナンシーの部屋にあったものを出して並べていく。


 時折神様に話しかけては部屋を形作っていく。


 今日の最後の仕上げは浴室。


 これもナンシーの屋敷から取ってきた湯船を設置。


 二人くらいは寝転がって余裕で入れる大きさがある。


 小型の旅館のような脱衣所を作る。


 浴室と脱衣所の全体を洗浄して水を作り出し、炎を放り込んで丁度いい湯加減にした。


 着ていた服だけを洗浄して棚に置く。


 洗面器がないっ!


 仕方ない。今日は体を洗浄してから湯船に浸かった。


 はぁ〜気持ちいい〜〜〜。


 日本人には湯船が必要よね!


 湯に浸かりながら収納空間のリストを眺める。


 あっ⋯⋯洗面器あった。


 バス製品を次々と取り出していく。


 ちょっといい商会を探さないと石鹸とかの贅沢品が手に入らないね。


 露店巡りじゃ駄目だ。


 でも、貴族のお嬢様が一人で買い物行ったりしないしな〜。


 ナンシーですら買い物は商人が屋敷に来ていたものね⋯⋯。


 ちゃんとした商会って飛び入りで商品を売ってくれるのかな?


 充分に温まり、満足して浴室を出た。


 屋敷から取ってきたタオルで体を拭い、寝間着に着替える。


 寝間着といってもナンシーが来ていたのは綿のネグリジェ。


 最後に浴室の洗浄&乾燥魔法は忘れないよ。


 緑膿菌とカビは怖いからね。


 酵母を振るのを忘れていたので、キッチンに行き、取り出していく。どれも元気にぷくぷく泡を出している。


 酵母に元気があるのかな?


 明日にはもう完成じゃない?


 うふっ。明日はオーブン釜に火を入れてみようっと。


 晩ごはんはヨーランで買ったスープと串焼きで食事を終えた。


 ベッドに潜り込み、神様ありがとう。と感謝して最後にプライバシーは守ってくださいとつぶやいて私はそのまま意識を手放した。


文字数がバラバラで本当に申し訳ありません。

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