第6話 弱音と金儲け
Side 新庄神樹
俺は氏家と金田先生、加賀を連れて講堂を離れて声が聞こえなくなる所まで来た所で加賀が
「おい、本当に大丈夫なのか?」
俺はその言葉に笑顔を向けながら涙を流して
「大丈夫なわけないだろう。鼻と顎は痛いしこれで全員が自重して動いてくれるか不安で一杯だよ」
泣く事を言った。そりゃあの時はアドレナリンも出てたから痛むは無かったけど今頃になって痛みが出てきた
「全員の補償は一応有坂大佐から得れたけど他の連中が馬鹿やってそれを台無しにされないか勝手に喋ってその情報が外部に漏れてこの先の交渉や儲け話がご破産にならないか不安だしさっきの怪我で普通に鼻と顎は痛いは一瞬クラッとするぐらい殴られたんだぞ。まぁ、太ももを突き刺したからそれはいいんだが」
俺は未だに口の中が鉄の味で気持ち悪く窓の外に血が混じった血を吐き出してそう言った
「それって自分を通さずに金儲けや軍への情報を渡されて自分が1枚噛めない可能性が不安なんだろ?」
「よくわかってるな、それと俺がわざわざ必死に纏めた交渉にタダ乗りして自分だけ利益を得ようとしないためにだな」
「どういうことだ、新庄?」
金田先生はよく飲み込めていないようだ
「まぁ、例というか俺が考えている今後の動きとしては金田先生と加賀には帝大のお偉いさん達と一緒に新薬を作って欲しいんだよね。加賀なら大体わかるだろ?」
「労咳薬と梅毒薬の薬か?」
「それもそうだが先に糖尿病薬を動物と魚の両方で作って欲しい」
「・・・確かにそっちのほうが早くて売れるな」
「何を言っているんだ、新庄に加賀と言ったか?薬の話は分かったのだがストなんとかとかバルサンだとかの薬は何の病気の薬なんだ」
「簡単に言えば結核や梅毒、糖尿病等の不治の病と言われている病気を治すもしくは悪化させない薬を作る話ですよ」
氏家はその言葉に驚いていた。まぁ、驚くよな。これを話しているのも有坂大佐が信用している氏家だから話しているし金田先生にも加賀のサポートして動いてもらわないといけないからな。金田先生にはこの時代のお金で働きに報いるつもりだけど
「それは本当なのか?」
「ええ、簡単では無いですが新庄が軍や政治家達からお金を引っ張って金田先生と僕が東京帝国大学の先生方と一緒に研究すれば出来ないわけがありません」
「俺を巻き込まないで。多少医学にも関わってない訳じゃないけど出来るとは」
「清水先生やあの校医の先生にも手伝って貰いますよ。ただ、先に僕と金田先生で実績も作れってことでしょ、新庄」
「よくわかってるな、金田先生と加賀のことはある程度信じてるし、加賀に関しては俺を使って自分の趣味にもこき使うつもりなのは理解してるぞ」
「失礼だな、そんな事をするつもりはないよ」
加賀はニヤニヤしながらそう言った。まぁ、こいつの趣味も俺としては大いに活用したいところだからな。金儲けと人数減らしに
「本当に出来るのか?労咳に梅毒、蜜尿病を治せるのか?」
「勿論、軍や政界から加賀と金田先生が所属する帝大の研究集団にお金を出すのが前提条件ですが。それを今から事前相談に行くんですよ。勿論、俺の兵器の図面や情報を全て紙に写してからになりますが」
「本当にお前たちは未来から来たのだな」
「そうでもなければこんな世間話みたいに治せると言えないですよ。まぁ加賀の持っている資料とこいつの知識ありきですけんどね」
「それを使って儲けるんだろ」
「と言っても俺の雑な計算だと俺達に渡るのは純利益の10%だろうな。後は政府と軍、帝大に流れるだろうな。出資者兼販売者だからな。もしかしたら民間企業を巻き込むかもしれないけどそこら辺は流れ次第だからな」
「そこまでいつ考えたんだ?」
金田先生は俺の話にツッコんできた。そう考えるのが普通だよな。ここらへんは元々タイムスリップしたらどうしたらいいのかという妄想をしてたのが功を奏しているが
「講堂で全員が特技等を書いているときですよ。兵器の図面を渡したあと色々先の事でお金や信用を得るにはどうしたいいか考えていたんですよ」
「僕の知識ありきだけどね」
「そこは友達として一応、この状況まで持っていった俺へのご褒美としてな」
「仕方がないな」
「実績を積めばお前が作りたい薬も作らしてやるよ。売る相手は大陸限定だけどね」
「ハイヨロコンデ、ガンバリマス」
「何を作るつもりだ?」
「それはある程度信用と実績を積んでから行うことなので今は金田先生には言いません」
こっちは色々取り扱いが難しい上に薬ではあるんだが日本では使いたくないからな。最悪、危険を承知で製法と技術だけ大陸の連中に上げてその上がりを掠め取るでも構わないか
「しかし、それをいつ有坂大佐にお伝えするつもりだ?流石に今すぐに俺の方から上げるのも危険な情報だぞ」
「治療を終えてから直ぐにでも伝えるつもりですよ。ただ、実行するのは数週間後になるとは思いますけど」
「新庄が渡した兵器図面の精査とお偉いさんを集めるのにそれぐらいかかるからか」
「その予想だ。俺が有坂大佐なら図面精査と同時並行で自身が繋がりのある上官か政府中枢にいる人間を集めて俺に説明をさせるはずだ」
そうこうしていると医務室に到着した
4人が医務室にはいると先に医務室に運ばれていた郷戸がそこにいた。どうやら軍医に麻酔を打たれて傷口を縫っていた
「てめぇーよくもやってくれたな」
「動くな!!縫い目がずれる」
俺をみるなり立ち上がろうとしてもう1人の軍医(?)に肩を食い込むほど握りしめられながら押し込まれた
「ザマァねぇな。散々悪ぶってたくせに一般人の俺なんかに刺されて果てには顔面に膝蹴りを食らわせて気絶するなんて」
「てめぇ!?!?・・・」
「あまりにも五月蝿いので落としました」
「よくやった。あなたもあまりにも態度が悪いようですよ、こうなりますよ」
「失礼しました、軍医殿。大人しくしておきます」
俺が煽って郷戸を顔を真っ赤にさせて怒らせるがさっきから押し込めていた軍医が裸締めをすぐさま行い10秒ほどで気絶させた手際に俺は礼儀正しく返答して椅子に座った
氏家と加賀はその様子に笑いを堪えながら口を押させて金田先生は呆れていた
そこから少し荒い触診で痛いところはしっかり痛いと言いながら鼻の穴に詰まった血と顎に湿布みたいなモノを貼られて
「鼻と顎は折れてたない、まぁ数日安静にしていれば大丈夫だろう」
「ありがとうございます」
これで加賀と金田先生が戻った後に郷戸と俺が治療を受けたという話も全員に広がるだろう。まぁそれよりもデスマを始めないといけないだろうが




